第31話「エリシアの秘密と村の真実」
「……面白いわね。でも、異世界から来たというのなら、証拠はあるの?」
「証拠か……。」
俺は少し考えた後、手を前にかざし、自分のステータス画面を開いた。
「これは俺のスキルボードだ。異世界の力がなければ、こんなものは存在しないはずだ。」
スキルボードの光が周囲を照らし、姫の表情が僅かに揺らぐ。
「……なるほどね。確かに、見たことのない力だわ。」
姫は小さく息をついた。
「まだ私は名乗ってなかったわね」
「私の名前はエリシアと言います」
「エリシア詳しい話を聞きたいんだがその前に仲間を呼んでいいか?」
隼人は仲間を近くで待たしてることを告げる
エリシアは頷いた
「ええ、お仲間さんを呼んでいいわよ」
隼人は仲間たちを呼びに行って戻ってきた。
「じゃあ話を頼む」
エリシアはこの村の真実を話し出した
「昔、この世界には異世界から召喚された英雄たちが何人も居たのそして彼らは自分たちの技術や知識を使って村を発展させていたの。」
隼人は驚きを隠せなかった。異世界から来た人間が何人もいた? しかも、その人たちが村を作り、技術を発展させてきた?
「それって……俺やみんなと同じように、異世界から召喚されたってことか?」
エリシアは静かに頷いた。
「そうよ。でも、あなたたちとは違って、彼らはこの世界に順応し、新たな生活を築いたの。この村は、異世界からの技術を活かして発展してきた場所なの。」
「それから長い年月が流れて異世界の技術と知識は衰退していったのよ」
「そんなある日この世界に流れ着いた学者たちが研究所を作り異世界の技術と知識を調べ始めたのでもそれも衰退して・・・」
彰人が腕を組みながら考え込む。
「それなら、異世界の技術がどこまで発展しているのか気になるな。例えば、俺たちの世界のようなコンピュータやネットワークは……?」
エリシアは少し困ったように微笑んだ。
「そこまで高度な技術は残っていないわ。時間とともに研究は停滞し、今では断片的な知識しか伝わっていないの。けれど……」
エリシアは立ち上がり、部屋の奥にある棚から古びた書物を取り出した。
「これを見て。これは過去の学者たちが残した研究記録よ。」
隼人は興味津々でそれを受け取った。中には見たことのない言語や数式、魔法陣のようなものが記されていた。
「これは……魔法と科学の融合か?」
彰人も覗き込みながら感嘆の声を上げる。
「面白いな。プログラムの概念が魔法と融合している。俺のスキルとも関係がありそうだ。」
エリシアは真剣な表情で言った。
「この記録には、この世界の技術の基礎が書かれている。でも、今ではその技術を完全に理解できる人はほとんどいないわ。」
「……それなら、俺たちが解析すればいい。」
彰人は自信満々に言い、隼人も頷く。
「異世界の技術がこの村の発展に関わってるなら、俺たちの知識もきっと役に立つはずだ。」
ミケが腕を組みながら小さくため息をついた。
「それにしても、異世界の力を研究していた施設がこんな村になってるなんて……でも、なんで研究は途中で止まったの?」
エリシアの表情が曇る。
「……それは、この村の"真実"に関係しているわ。」
隼人たちは息を呑んだ。エリシアはゆっくりと話し始めた。
「昔、この研究施設では異世界の力を解析し、それをこの世界で応用することを目的にしていた。でも、ある日"災厄"が起こったの。」
「災厄?」
クロードが眉をひそめる。エリシアは静かに頷いた。
「異世界の力を無理に引き出そうとした結果、暴走したのよ。そして、それを止めるために、多くの学者たちが犠牲になった……。」
ハッサンが拳を握りしめる。
「……そんなことがあったのか。」
エリシアは悲しげに微笑む。
「それ以来、この村は表向き普通の村として存在しているけれど、実際には研究の遺産を受け継ぎながらひっそりと存続しているの。でも、近年になって"異世界の力"を狙う者が現れ始めたわ。」
「それが、今の敵……?」
マーリンが尋ねると、エリシアは頷く。
「ええ。彼らは異世界の力を完全に支配しようとしているわ。そのために、この村を攻めてきたの。」
隼人は深く息をついた。
「……そういうことか。俺たちがここに来たのも、何かの運命かもしれないな。」
エリシアは静かに隼人たちを見つめ、ゆっくりと言った。
「お願い、隼人。彰人。そして皆さん。この村を……私たちの世界を守ってください。」
隼人たちは互いに顔を見合わせ、力強く頷いた。
「当然だ。俺たちもここで生きているんだ。守るのは当たり前だろ。」
「俺のプログラムスキルも役立つなら、どんどん使ってやるさ。」
「私たちも全力で戦うわ。」
クロードやミケ、ハッサン、マーリンもそれぞれ決意を新たにする。
「……ありがとう。」
エリシアの瞳に、一筋の光が差し込んだ。戦いはまだ終わらない。しかし、今この瞬間、隼人たちは確かにこの世界の未来を担う存在になっていた。




