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転生したらドラゴンでした。毎日冒険者が戦いを挑んできて逃げてたら英雄に鍛えられました  作者: のほほん


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第12話「空間制御の限界と次元の扉」

「隼人! 今日はいよいよ、次元超えのスキルを本格的に試すよ!」


朝から張り切った声に叩き起こされ、俺は目をこすりながら寝床から起き上がった。


「次元超え……また面倒くさい特訓だろ。お前ら、本当に休ませる気はないのか?」


俺がうんざりした声を出すと、6人の子供たちは一斉に笑った。


「だってさ、隼人のスキルが完成すれば、私たちこの空間から出られるかもしれないんだよ? 休んでる暇なんてないって!」


「そうだよ! あんたの力が鍵なんだから、頑張ってよね!」


「……結局俺に全部押しつけてるだけじゃねぇか。」


苦笑しながら立ち上がり、俺は訓練場へと向かう。



---


訓練場に着くと、そこには昨日の訓練よりもさらに複雑な魔法陣が描かれていた。光を放つ線が幾重にも絡み合い、その中心には奇妙な空間の歪みが生まれている。


「なんだよこれ……前よりヤバそうな感じじゃねぇか。」


「ふふっ、今日はね、空間制御だけじゃなくて次元超えのスキルも一緒に使ってみるんだよ!」


「次元超えって……お前ら、そんな危ないもん試すの早すぎないか?」


俺が警戒心をむき出しにすると、一人の子供が肩をすくめながら説明してきた。


「危ないけどさ、試さないと分からないでしょ? ほら、隼人が持ってるスキル『次元の扉』って書いてあるよね? これを使えば、別の空間とつながるかもしれないんだ!」


「次元の扉……そんな大それたスキル、使いこなせる気がしねぇぞ。」


「大丈夫大丈夫! 僕たちがサポートするからさ!」


そんな軽い言葉に背中を押され、俺は仕方なくスキルボードを開いた。確かにそこには「次元の扉」というスキルが新たに表示されている。


「……本当にこれで何か変わるのか?」


「やってみないと分からないよ! ほら、早く試してみて!」


「お前ら、本当に無責任だよな……。」


俺は深いため息をつきながら、スキルボードを操作して「次元の扉」を発動した。



---


スキルを発動すると、周囲の空間が不自然に揺れ始めた。風が巻き起こり、空間全体が波打つように歪む。


「なんだ……この感覚……!」


目の前にゆっくりと亀裂が入り込み、それが徐々に広がって扉のような形を作り始めた。扉の奥には漆黒の闇が広がり、何があるのか全く見えない。


「すごい! 本当に扉ができた!」


「これが……次元の扉……?」


俺は扉を見つめながら息を呑む。一方、子供たちは興奮した様子で扉の周りを観察していた。


「隼人、この扉の向こうに何があると思う?」


「さあな……でも、今の俺にはこの先に入る勇気はないぞ。」


俺が慎重な態度を見せると、一人の男の子が笑いながら言った。


「そんなこと言って、どうせそのうち入るんでしょ?」


「お前な……俺を何だと思ってるんだ。」


「だって隼人、いつも最後はやってくれるもんね!」


俺は呆れた顔をしながらも、次元の扉をじっと見つめた。このスキルが英雄たちの呪いを解く鍵になるかもしれない――そう思うと、覚悟を決めるしかなかった。



---


「よし、次は扉を安定させる練習をしよう!」


「まだやるのかよ! もう十分だろ!」


俺が声を荒げると、別の女の子が真剣な表情で言った。


「隼人、扉を作るだけじゃダメなんだ。この扉を使えるようにしないと、外には出られない。」


「分かってるけどさ……これは簡単な話じゃねぇぞ。」


「だからこそ私たちがいるんだよ! 一緒に練習しよう!」


そう言われた俺は、少しだけ力を抜いて深呼吸をした。


「分かったよ……やるしかねぇな。」


俺は再びスキルを発動し、次元の扉を作り出す。そして扉が安定するように空間制御のスキルを同時に使い、周囲の歪みを整えていく。


「おっ、さっきより安定してるじゃん!」


「でもまだ少し揺れてる……もっと集中して!」


子供たちの指示を受けながら、俺は何度も挑戦を繰り返した。次第に扉の形がはっきりし、周囲の空間も安定していくのが分かる。



---


訓練が終わる頃には、俺は完全にヘトヘトになっていた。


「はぁ……これ、本当に使いこなせる日が来るのか……?」


「もちろん来るよ! 隼人なら絶対にできる!」


子供たちは明るい声で俺を励ましながら、笑顔を向けてくる。その顔を見ていると、不思議と少しだけ力が湧いてきた。


「……まあ、俺がやらなきゃいけないんだよな。お前らをここから出すためには。」


「そうだよ! 私たちも全力で手伝うから、一緒に頑張ろうね!」


「よし……次はもっと扉を安定させて、向こう側に入れるようにしよう。」


俺はそう呟きながら、次の挑戦に向けて決意を固めた。英雄たちを救うため、この力を必ず使いこなしてみせる――。

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