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恋する狐は止まらない そのじゅうさん

 私達をよく知る『人』達のほとんどが、私達が喧嘩などしたことないと思っているようであるが、それは大きな間違いである。


 確かに普通以上に仲は良いが、だからといって喧嘩することがないわけではない。


 当り前のことであるが、どれだけ愛し合っているとはいえ私と旦那様は全く違う『人』格を持っているわけであり、当然のことながら考え方だって違う。


 と、なるとすれ違いや摩擦も発生するわけで、それが大きくなると喧嘩に発展することだってあるというものである。


 まあ、そうは言ってもうちの旦那様は年齢の割に恐ろしく老成している『人』であるため、彼から私に対して喧嘩を持ちかけてくることはない。


 彼が私に対して思うところがあったとしても、私が知らない間に処理されてしまっていたりすることが多いようだ。


 ようだというのは、私が気がついた時にはすでに終わっていて、後かたもなく見事に片づけられていたりするので、推測でしか話すことができないからだ。


 さて、察しの言い方なら大体私の言わんとしようとしていることがおわかりいただけたかもしれない。


 そう、そこが問題なのだ、私が知らない間に処理されてしまっていることが、私としては大いに不満なのである。


 私が我がままを言ってることや、至らないところがあるときは、遠慮なく言ってほしいのである。


 なのに、うちの旦那様は自分の心の中でさっさと折り合いをつけて片付けてしまうのである。


 それでは、ダメなのだ、それでは、私はいてもいなくても同じではないか。


 と、いうような内容を改善するために、私が旦那様に喧嘩をふっかけることが多い。


 一回とことん私に怒りをぶつけてくれたらいいのに、と思うのである。


 が・・


 敵は恐ろしく手強い。


 一度、本気で怒らせるために家の中で暴れるだけ暴れてめちゃくちゃにして、挑発的な態度を取って見せたことがある。


 あれはミネルバの事件があったすぐ後のことだったと思う。


 そのころの私はミネルバのことで若干イライラしていたこともあって、旦那様が昼間修行に出かけている間に派手に暴れたりしたものなんだけど、旦那様の反応は私の予想とは全く違っていた。


 帰ってきて家の中の惨状を見た旦那様は全く怒ろうとせず苦笑しただけで『しょうがないですねえ』と言って、一人黙々と家の中を片づけてしまったのよ。


 悔しいので連日それを続けてみたが、結果は全く同じ。


 旦那様は全然怒らなかった。


 それでも私はしつこくしばらく続けてみた。


 しかし、旦那様はそこまでされても怒らなかった、怒りはしなかったが・・旦那様はいつのまにか倒れていた。


 全くいつもと同じ様子を崩さないままそういう日々を続けていた私達だったのだけど、ある日、夜中寝ている時になんとなく隣の違和感に気がついた私が起きてみると、布団の中が空になっていることに気がついた。


 慌てて布団から飛び出して家の中を探してみると、ほどなくして台所の床の上にぐったりとして倒れている旦那様の姿が見つかった。


 驚いて駆け寄ってみると、旦那様は明らかに具合が悪そうとわかる真っ青な顔であるにも関わらず、いたずらをみつけられたような表情を浮かべて私にこう言ったわ。


「びっくりさせちゃって、ごめんなさい。大丈夫ですから。今、薬を飲んだのでしばらくすれば動けるようになりますから、そんな明日にも世界が滅んでしまうみたいな顔をしないでください」


 するわよ、しないわけないじゃない!!


 当たり前のことなんだけど、今、旦那様は昼間は『イドウィンのリンゴ』を栽培するための方法を伝授してもらうために厳しい修行してる上に、朝昼晩の合間の時間を縫って完璧に家事までこなすというハードすぎる毎日を送っている。


 そこに私の大暴れした後片付けまで連日続けることになったらどうなるか。


 当り前の結果が当たり前の形で現れたのだ。


 と、いうか、それを完全に失念していた私のなんという愚かさか。


 私が彼を怒らせたかったのは、彼の奥底にある闇の部分までも私の中に受け入れたかったからで、もっと彼の存在を身近に置きたかったからだ。


 奇麗な彼だけではなく、もっと彼の奥底にある暗い淀んだ何かも私の中に押し込んでほしかったからである。


 しかし、決して彼を害したいわけではないし、そこは私の本意ではない。


 今更ではあるが、完全に方法を謝っていたことを悟った私は猛烈に落ち込んだ。


 これで旦那様の身体に後々まで響くような後遺症が残ったら、私は自分自身を一生許せなくなるだろう・・いや、このときすでにかなり許せない自分がいたのだが。


 仰向けの状態で天井をみつめながらぐったりとしている旦那様の姿に、私は激しく狼狽していたのだけど、やがて旦那様が私を手招きして呼び寄せた。


 私は正直後ろめたい気持ちでいっぱいで、こんな目にあわせることになった自分が旦那様の側に行くことに物凄く抵抗があったけれども、それでも彼が望んでいるならと旦那様の横にそっと近付いた。


 すると、旦那様はあんまり力が入っていない腕で私を引き寄せてぎゅっと抱きしめた。


「玉藻さん、すいません。しばらくこうさせていてください。玉藻さんにかっこ悪い姿を見せたくなくてここまで来て朝まで倒れていようと思ったんですけど・・やっぱり寂しくて。ああ、玉藻さん、あったかくて柔らかい・・ごめんなさい、玉藻さん、情けなくて男らしくない僕で・・嫌わないでくださいって言っても無理かもしれないですけど、それでもお願いだから、しばらく、ほんのしばらくだけ、側にいてください」


 私、号泣。


 完全に心が折れて砕けているときに、そんな切ないこと言わないでほしい。


 結局、朝まで私は旦那様の側にずっといたわ。


 ちなみに、今までしたことについては私は謝らなかった。


 きっと私が謝ったら、旦那様は私のことを許してしまうから。


 私が私を許さないために、私が行ってしまった愚かな行いをずっと覚えておくために、私は謝らないことに決めた。


 あ、そうは言ってもケジメをつけないというわけではないのよ、旦那様に口では謝らないけど、別の方法でちゃんと謝罪を態度で示したから。


 あ〜、いや、示そうとしたら旦那様に止められたので、未遂なのだけど。


「当り前です!! 尻尾を切り落とすなんて何を考えているんですか!? まったくもう!! いい加減にしてください!!」


 と、めちゃくちゃ怒られた。


 まあ、一応旦那様を怒らせることに成功したと言えるのかなあ・・


 そんなことがあってからしばらくは喧嘩らしい喧嘩はなかったんだけど・・今日という日はほんとにいろいろとあるみたい。


 旦那様が姿を消した夜明け前の朝、葛城さんとの死闘があった午前中、リリーちゃんと葛城さんが過去との決着をつけるために旦那様の力を借りてカダ老師の家から出撃していった午後、そして、そろそろ日が暮れようとしている夕方になって、もう一波乱待っていた。


 ある事情から布団の上に身体を横たわらせているリリーちゃんと葛城さんの身体に毛布をかけてあげていた旦那様が、ふと何かを思いついたように側にいる私に振りかえった。


「ふと思いだしたんですが、いつだったか玉藻さん、僕を怒らせようとしていたことがありましたよね? あれはいったいなんだったんですか? なんで僕をそんなに怒らせたかったんですか? 主旨がよくわからなかったのですが・・」


 本当に唐突だったけど、ともかく物凄く不思議そうな顔で私を見つめてくる旦那様。


 正直今更だったし、言おうか言うまいか迷ったんだけど、やっぱりこの際だからはっきりさせといたほうがいいと思って私は思いきって自分の想いを口にした。


 だって、旦那様って嫌なことや悲しいことを全部自分の胸のうちに収めちゃうんだもん。


 何度言ってもわかってくれないんだもん。


 だから一度全部吐き出してほしかったんだもん。


 それを聞いていた旦那様はしばらく腕組みをして考え込んでいたけれど、どこか寂しそうな表情で私の想いに言葉を返す。


「玉藻さんが一緒に来てくださってほんとに僕は感謝しているんです。玉藻さんだって、大学とかご友人とのつきあいとかいろいろあったでしょうに、それなのに僕と一緒にこんな辺鄙な島の中に閉じ込められて。普通こんな軟禁生活続けていたら誰だって鬱屈してきます。しかも自分にすべき何かがあってならともかく、ただの付き添いでこれだけ不自由な思いをさせているんですから、どれだけ怒ってなじられても僕に玉藻さんを怒る権利なんてありはしないんです」


 そ、そんなことないですよおお、それにそんな風に距離をおかないでください!!


 私が我侭いったり、やっては駄目なことをしたら遠慮なく怒ってほしいんです!!


 私のことを嫌ってほしくはないけど、お互い言うべきことを言わずに遠慮したままいたら、絶対どこかで大きな歪みになります。


 旦那様はそのまま大きな爆弾抱えて最後に破裂させて私とお別れするつもりなんですか!?


 私の言ってることって決して大げさなことじゃないわ、心のうちにたまった黒いモノはいつか『人』の心を腐らせてしまう、旦那様はそういう『人』の機微がよくわかっていらっしゃるからすぐに私の言ったことの意味に気がついて大きく表情を歪めて狼狽した。


「い、いえ、そんなつもりじゃ・・」


 だったら言ってください、私に対する不満とか怒りとかあるはずです、いや、あるのはわかっているんです。


 このあとしばらく、ほんとに睨み合いが続いたわ。


 かなりの時間睨みあっていたけど、最後のほうは旦那様が顔を背けてこっちを見ようとしなくなってきたから、近付いて強引に組み伏せたの。


 旦那様のプライド傷つけそうだからあまり言いたくないんだけど、体格的にも肉体的にも私のほうが圧倒的に有利だから、組み伏せるのは簡単だった。


 それで、無理矢理目を覗き込んでじっと見詰めていたら、やっと最後私の身体に腕を回して抱きついてきて、顔を歪めながらその心の闇の部分を吐き出しはじめたの。


「玉藻さんに対して怒りがあるわけじゃありません、でも、嫌なことならあります・・他の男の『人』と話さないでほしいんです・・仲良くしないでほしいんです・・笑顔を見せないでほしいんです・・苦しいんです。そういう玉藻さんの姿を見ていると。すごく胸が辛いです」


 最初意味がわからなかったわ。


 だって、ここには他には『男』なんて・・と思ったけど、すぐにわかった。


 中央庁から選抜され遅れてこの修行場にやってきた『神酒』造りや『イドウィンのリンゴ』の栽培方法を学びに来た修行者の『人』達の歓迎会で、ここのところ宴会に出席することが多くて、確かに他の男性と接する機会が多かったわ。


 そうかあ、そうよね、そりゃ嫌よね、私が同じ立場だったら嫌だもん。


 それなのに私ったら、かなりお酒飲んでいろいろとはしゃぎまわってしまったわ、不愉快な思いをさせてしまってほんとにごめんなさい。


 そう言って私は謝ったんだけど、旦那様はふるふると顔を横に振ってそれを否定する。


 そればかりかもっと苦しくて悲しそうな表情になって、自分の中の深い闇を吐き出していく。


「そうじゃないんです。僕が言っているのはただの言いがかりなんです。わかっているんです、誰も悪くないし、僕にこんなことを言う権利もありはしないってわかっているんです。でも、嫌だった・・すごくすごく嫌だったし、今でも思い返すと自分の中のドス黒い何かが湧き上がってくるのを止められないんです。・・玉藻さん、覚えていらっしゃいますか? 高校1年生の時に、玉藻さん、み〜ちゃん達と城砦都市『アルカディア』に海水浴に行きましたよね」


 え・・た、確かに行ったけど・・な、なんで旦那様がそんなこと知っているんですか?


「その夜のこと・・覚えていらっしゃいます? 旅行に一緒に出かけたみなさんで花火大会を見に行った夜のことです」


 私の問い掛けを無視して畳み掛けるように言葉を紡ぐ旦那様。


 そう、気心の知れた友人達と楽しい夏の一時を過ごしたあの日のことは確かに鮮明に覚えている・・けど、ちょ、ちょっと待って!! そ、その夜にあったことってまさか・・


「玉藻さんの着ていた赤い金魚の絵柄がついた浴衣姿・・とてもお似合いでした。でも・・そんな玉藻さんだったから、いろいろな種族の男性の『人』達に声をかけられて、囲まれて」


 う、嘘でしょ? 


 旦那様の告白を聞いている私の背中からは冷や汗が止まらない状態、いや、背中どころか全身から嫌な汗が噴出し始めている。


 そんなわけない、そんなことあるはずない、いや、あってほしくない、違っていて、お願い!!


 必死に祈りを捧げる私だったけど、旦那様は無情にも一番私が聞きたくなかった、知られたくなかった秘密を口にした。


「玉藻さん、裏道にしつこく付き纏う男性陣を誘いこんで、片っぱしから蹴り倒していましたよね。まあ、あのすごくかっこよかったですけど」


 イ、イヤアアアアアアッ!!


 な、なんでそんなよりによって私の一番『女』らしくないところ目撃していらっしゃるんですか!!


 すぐに忘れてください、記憶から消去してください!!


「あの当時の玉藻さんが恋愛に興味なかったってことはよくわかっていたから、玉藻さんにぶちのめされていく男性陣の姿を見て、正直ざま~みろって思ってはいたんですけど、でも、どれだけ玉藻さんが押しのけて蹴り倒しても、玉藻さんに声をかける男性は減りませんでしたよね・・それだけ、玉藻さんって魅力的なんだって改めてわかってしまって、到底僕なんかと釣り合いそうもないって・・」


 そう言って今にも泣き出しそうな笑顔を作った旦那様は、私の身体をそっと離して起き上がると、意外と強い力で私の身体を抱き上げて横へと降ろす。


 唖然とした表情でしばらく固まってしまっている私から顔を背けた旦那様は、なんとも言えない悲しげな口調で自分の更なる闇を自ら暴きだす。


「今の花火大会だけのお話だけではありません。他にも高校2年生の時に城砦都市『ストーンタワー』にスキー旅行に行ったときのことも、高校3年生の時に城砦都市『ゴールデンハーベスト』に紅葉狩りに行った時のことも、卒業旅行でのことも・・知っています。いや、見ていました・・どこに行っても玉藻さん男性から声掛けられていましたよね。そんなとき僕は自分から出て行くわけじゃなくて、影からこっそり見て、振られていく様子に安堵するだけで・・最低でしょ? 僕は、玉藻さんの私生活を黙って盗み見てきたんです。これまでずっとね。玉藻さんは物凄い美人ですし、性格も良くて勉強も運動もできる、喧嘩だって強い、人型種族としても獣人型種族としても好かれることはよくわかってるはずなのに、それでも玉藻さんに好意を寄せるものが側にいるだけで胸から僕の中にあるドス黒くて汚い何かがあふれ出しそうになるんです。ここなら誰にも見られない、誰の目にも触れさせずにいられる、だから僕は玉藻さんが何をしたって怒りません。誰かの側にいる玉藻さんの姿をみなくてすむなら、なんだってできる、どんなことだって我慢のうちに入らない。ぼ、僕は・・」


 そこまで言って旦那様は私に背を向けたまま全力で走って家の外に飛び出して行く。


 横顔が見えたときに旦那様の瞳から大粒の涙が溢れているのが見えた。


 って、この肝心な時に私がぼ〜〜っとしていると思ったら大間違いなんだから!!


 私は四足の俊足を活かしてすぐさま旦那様に追いつくと、その身体に組み付いて再び押し倒して押さえ込む。


 勿論、乱暴にならないように押し倒す寸前に強靭な口で旦那様の肩を掴んで床にゆっくりと寝かせるように体重を乗せる。


「は、放してください、玉藻さん、今の僕を見ないでください」


 腕で顔を隠す旦那様の顔には大きな涙の川が二つできていて、それは今も流れ続けている。


 私は一つ大きく溜息を吐き出すとそれを優しく舐め取ってあげながら、前脚で旦那様の腕をそっとどかせてそのウサギの目のように真っ赤に腫れた目を見詰めた。


 なんで逃げるんですか? 


「こんなどうしようもない奴ですから、愛想尽きられるのはしょうがないってわかっているんです。でも、面と向かってそう言われたくなかったんです。玉藻さんにそう言われたくなかった・・言われるようなことしてる僕が悪いのはわかってます。でも、それでも・・」


 言いません、絶対そんなこと言いません。


 と、いうか今回のことではっきりわかったんですけど・・私、やっぱりどうしようもなく旦那様のことが好きなんです。


 そりゃ、私の恥ずかしい過去を見られていたことはショックだったけど、別にそのことにやましいことは何もないし、過去にいろいろとあったことは認めるけど引きずるようなことは一切ない、身体だって誰にも許してない。


 旦那様だって、私のことストーカーしていたっていうけど、結局見ていただけなんでしょ? 


 いや、言わなくてもわかります、だって私悪意とか敵意とかには物凄く敏感なんですよ、なのに旦那様の気配って全く感じなかったもの。


 旦那様って私のこと襲って自分のものにしょうとか考えなかったんですか? 策略に長けたあなたのことだから、本気でそうしようと思ったらできたんじゃないかしら?


「そんなの絶対に嫌です。玉藻さんの嫌がる姿とか泣き顔とか悲しむ姿とか絶対に見たくありません!! そんなことする僕なら、僕なんてこの世にいなくていい!!」


 そ、そんなに怒らなくても。


 ちょっと興味本位で言ってみただけだったんだけど、旦那様にとってはかなり気に入らない内容だったらしく、涙の残る目を吊り上げて珍しく真っ赤になって怒ったわ。


 そのあとすぐに怒りの炎は鎮火したんだけど、どこか寂しそうな表情で私からまた顔を背ける。


「正直・・そうしようと考えたことがなかったわけじゃありません。でも、遠くから玉藻さんを見てて、楽しそうに笑っている姿が見えるたびに、僕は嬉しくて胸がどきどきして、そんな玉藻さんがずっと見ていたくて。そのときに思ったんです。きっと僕が無理矢理玉藻さんに手をふれようとした瞬間に、その笑顔は壊れて消えちゃうだろうって。だったら、側にいなくてもいい、遠くからでもいい、あの姿をできるだけ長く見ていたいって」


 ほんとにこの『人』はもう〜〜、だから、そういう切ないこと言わないでくださいってば!!


 そのときの私は遠くだったかもしれないけど、今の私はあなたのすぐ側にいるじゃないですか、私はあなたが大好きです、あなたを愛していますよ、だから・・う〜ん、もう、ここまで言っても何もしないのね!!


 壊れたりしません、泣いたり悲しくなったりしません、それよりもそうやって距離を取られることが一番嫌なんです。


 多少傷つくことになったって、私はあなたを嫌ったり恨んだり憎んだりしないわ、朝も言いましたよね、私にぶつけてくださればいいんです、そういうときに格好つけないでください。


「一応、僕も男だから格好つけたいんです。玉藻さんにいいところ見せたいし・・でも、こうなっちゃってますけどね」


 凄く悔しそうな表情を浮かべる旦那様。


 気持はわかります、私だって旦那様には私のいいところだけを見せておきたい、でも、いつまでもそれじゃあ、ダメでしょ。


 『人』なんだから裏も表もあるし、いいところも悪いことろもある、強いところも弱いところもある、そもそも私なんかよりも旦那様のほうがよくご存知のはず。


「ええ、わかっています。でも僕は往生際が悪いから、玉藻さんの前ではジタバタしちゃうんです。ちょっとでも背伸びして大人に見えるようにね・・もう中身バレちゃっているから何の意味もないってわかってるんですけど、それでも・・」


 そうやってまた一人で抱え込んでどこかで自分の中で折り合いをつけていくのね、私にこれ以上自分の中の『闇』を吐き出さないようにするために、自分の中の『闇』で私を傷つけないようにするために、いつもの平静を装って影で苦しんだり悲しんだりするのね。


 もういい、わかった。


 本気で実力で旦那様から『闇』を引きずり出すことにする。


 完全に目をすわらせた私の姿に、旦那様は私のある強い覚悟を感じたのか表情を強張らせる。


 旦那様、『狐』姿の私でも愛せるって以前に仰いましたね?


「え、ええ、はい・・言いましたけど。ま、まさか・・」


 ここ外じゃありませんから、私構いません、というか、もう決めました。


 『狐』の姿であることに抵抗があったり、お互いの今の立場のこととか新しい命のこととかあってずっと先延ばしにしてきたけど、やっぱりねお互いの『闇』を吐き出す『場』が必要なんだと思います。


 ・・だから。


 私はちょっとだけ躊躇したけど、すぐに決意を固めると私の身体の真下に抑え込んだ旦那様の服を口で脱がしにかかる。


 流石の旦那様も話の流れで私がナニをどうしようとしているのか悟って大慌てで抵抗しはじめる。


「ちょ、す、ストップです、玉藻さん!! そ、その話なら今朝はっきり言いましたよね、僕。八当たりではしたくないって!!」


 八つ当たりだっていいと思います、というかそれでいいんです、私の身体に遠慮なくぶつけてくれたらいいんです。


 私だってきっと旦那様に慰めてほしいときが来ます。


 『人』の肌の温もりに浸ることは決して悪いことじゃないと思います。


 そりゃ、浮気とかはダメだけど・・他でもない私の身体ならいくらでも浸ってくれていいんです。


「でででで、でも、今、玉藻さん、『狐』の姿じゃないですか!! 僕はいいとしても玉藻さんそれで本当にいいんですか!?」


 あっとういうまに上半身裸になった旦那様が最後の抵抗とばかりに訴えかけてくる。


 確かに、初めてが『狐』の姿というのは私もちょっとどうかなと思うの、いや、私がどうこうよりも旦那様に『狐』の姿の私を差し出すというのはどうかとも思うのよね。


 これまではずっとそこがネックになっていて、どうしても踏み出せなかったんだけど、今日はちょっと違うのよ。


 私は真下にある旦那様の顔をじ〜〜っと見つめたまま意識を集中していく。


 旦那様に愛してもらうために、旦那様が少しでも私を愛しやすい姿になれるように、そして私自身が旦那様を愛しやすい姿になれるように。


 そうしてしばらく集中し続けていると、私の姿を怪訝そうに見守っていた旦那様の顔がみるみる驚愕の表情へと変化していくのが見えた。


「ま、ま、まさか、玉藻さん・・け、結界の力を自力で破っちゃったんですか!?」


 長くてふさふさだった白い体毛が、みるみる短くなり、手足が細く長く伸びる、身体の凹凸は大きくなり、私は『獣』から『人』のシルエットへと変化した。


 と、言っても完全に『人』型になったわけじゃないの、相変わらず全身を覆う体毛は依然として残っているし、顔も『狐』と『人』の中間という『半獣人(ハーフトランス)』状態なんだけどね。


 この島に来てから、お義母様が仕掛けた結界のおかげでずっと『狐』の姿に固定されていた私だったけど、私の体毛が白く変化し始めてから、なんだか急に『力』が強くなった気がしたのよ。


 いや、『異界の力』で元々霊狐族の身体に備わっている『霊力』が強くなったわけじゃない。


 なんだかわからないけど、身体の中に何か得体の知れない『力』が日々溜まっていくのを感じ始めたのはいつのころだったか、はっきり自覚したのはさっき言った通り体毛が白くなり始めてからなんだけど、ともかくその『力』を使えばなんでもできる気がしたのよね。


 それで数日前のことになるんだけど、前足だけでも『人』の手になったらなあなんて気持ちでふざけ半分に集中してみたら・・完全にではなかったけど『人』の形に近いところまで変身できちゃったの。


 相変わらず獣毛に覆われて肉球もあるけど、短かった指は完全に『人』と同じように動かせるようになっていたし、これはいけるかもって全身も試してみたのよね。


 そしたら、完全変身は無理だったけど『半獣人(ハーフトランス)』までなら変身できることが判明。


 いったい私の身体の中に溜まってきているこの『力』がなんなのかさっぱりわからなかったけど、有害なものではないことだけははっきりわかった。


 え、なぜかって?


 不思議なんだけど、この『力』の存在を自覚してすぐに、私は私にこの『力』を与えている存在についてだけははっきり特定できちゃったのよ。


 言わなくてもわかるわよね?


 そう、今、私の真下にいるこの『人』。


 この『人』から出ている『力』が私に有害であるわけがないもの。


 でも、いったいこの『力』なんなのかしらね、他にもいろいろと使い道があるみたいなんだけど、誰も知覚していないのよ。


 私がすぐ側でこの『力』をああだこうだと試していても、誰も気がつかない。


 もしこれが『異界の力』なんだったら、誰かが気がついてすぐに使うのをやめるように止めにやってくるはずなんだけど、誰もそんなことしようとしないし、そもそもこの『力』そのものに気がついてないみたいだしね。


 でも、旦那様は別、やっぱりこの『人』は知覚してる。


 だって今も私が結界の力に逆らって変身してみせたことには驚いているけど、謎の『力』を使ったことには全然驚いていないもん。


 何か秘密があるんだろうけど、きっとこの『人』のことだからまたあ〜だこうだと考えているんだろうなあ・・有害ではなさそうだし、まあ、聞きだすのは今度にして、今は。


 私は驚愕したままの表情で固まっている旦那様の両手を掴むと、片手を私の大きく膨らんだ右胸に、そして、もう片方を女性の大事な部分へと持って行く。


 ごめんなさい、旦那様、ここまでが限界なの、結構練習したんだけど完全には『人』型にはなれなかったのよ。


 全身毛むくじゃらだし、顔なんて結構『狐』入ってるし、全然奇麗じゃないけど・・これじゃあ、やっぱり駄目ですか?


 私が潤んだ瞳でそう呟くと、旦那様はすぐに顔をぷるぷると横に振って見せて、それで顔を真っ赤にして私をじっと見つめる。


「あの、玉藻さん・・やっぱり奇麗です。その姿でもほんとに奇麗で、スタイルもよくて、あ、いや、その外見だけがいいって言ってるんじゃないんですよ!! その、美人だし胸も大きいところは確かに好きなんだけど、それだけじゃなくてその、ああ、僕何言ってるんだろ」


 物凄く狼狽している旦那様だけど、その目はひどく熱っぽく私を見つめている。


 私は自分の胸をそのまま旦那様の顔に押し付けてその顔を両手で抱え込むと、横にごろりと一回転して態勢を入れ替える。


 旦那様が私の上になるように。


 相変わらず私の身体に触れている旦那様の掌は動かないけど、下から表情を見つめているとはっきりとわかるくらいに迷っているのがわかる。


 いや、多分もう・・


 だから私は最後の一押しをする。


 愛してください、そして、私に全部吐き出してください。


 胸の中にあるいろいろなものを全部、私の中に。


 それともここには私の居場所はないんですか?


 私の言葉を聞いた旦那様はほんの一瞬泣き笑いの表情になったけど、すぐに真剣な表情になって私を真っすぐに見つめる。


「玉藻さん・・僕の、僕だけの『女』になってください」


 短い言葉だったけど、それでも旦那様のいろいろな感情がはっきりと見えて、私はしばらく何も言えなくて旦那様とじっと見詰めあっていた。


 だけど、今度こそ旦那様の中の決意が固まっていることだけはわかって、それが嬉しくて、ちょっと怖くて、でも、私ははっきりと声に出して頷いた。


 はい、私をあなたの、あなただけの『女』にしてください、そして、私の、私だけの『男』になってください。


 って。


 そのまま顔を近づけてきた旦那様が私の唇を自分のそれで塞いでしまったから、もうしゃべることはできなかったけど、それでもお互いの想いだけは十分伝わったと思う。


 しばらく2人強くお互いを抱き合って唇を重ねあっていたけど、やがて、今度こそ旦那様は迷うことなく私の身体の中にその手を沈め始めたわ。


 相変わらず強引さも乱暴さも全くない優しいまるで壊れ物でも扱うかのような触り方で、旦那様は私の大事な場所にその手を持ってくる。


 そのあとすぐに例えようもない歓喜としびれるような快感が体中を襲い始め、私はようやくこのときがやってきたことにうれし涙を流す。


 ああ、やっと、やっとこの日が来たんだ。


 そう思うと感慨深いものがあったけど、今は想いに馳せるよりも旦那様がくれる温もりに集中しようと意識を全身に張り巡らせる。


 やがて、旦那様と私は一瞬目線を合わして頷き合う。


 無言で旦那様に私の身体に入ってきてくれと頼むと、旦那様は若干強張った表情ながらもしっかりと頷き、そして・・


 最後の一線で止まってしまった。


 ・・えっ。


 ちょ、ちょっと、旦那様?


 焦らしてる? 焦らしているんですか?


 そう思って下から顔を覗き込むと、なぜか顔面は蒼白、だらだらと顔から冷や汗が大量に流れ始め、何か必死に冷静さを保とうとしているような様子が。


 い、いったい何? 何がどうしたっていうの?


 なんだかよくわからないでいる私の顔と天井を何度も何度もいったりきたりさせていた旦那様だったけど、やがてすぐそばに置いてある自分の上着を取ると、おもむろに私の身体にかぶせてしまった。


 ええええええええっ!? 


 ま、まさかここまで来て中止ですかあっ!?


「いや、あの、僕としては最後まで・・最後まで玉藻さんの身体に身を沈めたかったし、ここでやめるのは物凄い抵抗があるというか、いくらなんでもそれはないよっていう気分でいっぱいなんですけど・・もしこの『世界』の創造主がいてこのシチュエーションを企んだのだとしたら力いっぱい殴ってやりたい」


 不機嫌極まりない、苦虫をいったい何匹かみ殺したのかと聞きたくなるくらい苦々しい表情を浮かべた旦那様は、やがてがっくりと肩を落として私の肩にその顔を埋めてしまう。


 私が何事かと肩のほうに視線を向けてみると、そこには物凄い悔し涙流している旦那様の姿が。


 ほんとにいったい何がどうなったの!? なんなのよ、これは!?


 なんだかわからなかったけど、ともかく今までみたこともないくらい落ち込んでいる旦那様を慰めなくては、下からそっと旦那様の身体を抱きしめてよしよしと背中を撫ぜていると、旦那様は顔を私の肩に埋めて涙を流し続けながら、のろのろと腕を上げ指先をある方向へと向ける。


 私は首だけを動かしてそちらのほうに視線を向けた。


 そこには、半開きになった扉の隙間から、ギラギラと光る12の光が。


「ええい、アンヌ、邪魔じゃどけっ!! よく見えないではないか!!」


「おばあちゃんこそちょっと詰めてよ、狭いんだから!!」


「ちょ、カダばあちゃんも、アンヌねえちゃんも声がデカイって、中におる2人に聞こえてしまうやん!! せっかくええところやのに、気付かれてやめてしもたらどうするねん!!」


「・・タマねえねと、レンにいに、何やってるの?」


「ゆ、ゆかちゃんは見ちゃだめ!! ま、まだ早いんだから!! それよりも姉さんったら、れ、連夜さんと、あんなことしてるだなんて・・わ、私もいつかは・・」


「そうねえ、晴美ちゃんもいつかは士郎くんと・・うふふ」


「ば、バステトさん、変な想像しないでくださいよ!!」


 いったいいつから見ていたのか、扉の向こうに結構な数のギャラリーの気配。


 ・・をいをいをいをいをいをいをい!! ちょっと待ちなさいよ、あんたたち!!


 急いで旦那様の上着を身に纏って上半身を起こした私は、旦那様をしっかりと抱きしめて庇いながら、扉の向こうにいる『デバガメ(かせいふはみた)』どもに怒声をあげる。


『あ、バレタ』


 バレタじゃないわよ、バレタじゃあ!! 何やってるのよ、もう!!


 って、声をかけている間に扉の向こうにいたギャラリー達はバタバタと、足音を響かせて走りさっていく。


 あ、コラッ、逃げるな、卑怯者ども!! 誰がいたのかちゃんとわかっているんですからね、あとできっちり説明してもらいますからね!!


 確かに、ここって私達のスイートホームじゃなくてカダ老師のお家なんだけど、今日は『神酒(ソーマ)』の修行があるから一日留守にするって言っていたはずなのに・・


 カダ老師ばかりかなんであの子達までここに来てるのよ、もう!!


 ようやくここまでこぎつけたのに、また振り出しにもどるなのかなあ・・旦那様って理性のガードが異様に固いから、ここまで来るのが物凄く大変なのに。


 いや、私のこと大切に思ってくださっているからそうなるのはわかっているのよ。


 でもね、心のつながりと同じくらい肉体のつながりも大事だと思うのよ。


 でもまあ、肉体をつなげるといろいろと問題がでてくることはわかっているんだけどね、特に新しい命ができてしまったらどうするのかとかね。


 生まれてくる新しい命は親を選べない。


 当り前なことだけど、だからこそ、新しい命を作る側としてはそれなりにきちんと覚悟と用意をしておかなくちゃいけないんだけど。


 私は、旦那様と2人ならちゃんと乗り切っていけると思ってる、ほら、旦那様って普通の高校生とはちょっと違うしね。


 いや、旦那様に頼りきりになるつもりじゃないのよ、私もちゃんと育児するって決めているし、私の全力で責任を果たすつもりでいる。


 でもまあ、旦那様はもうちょっと先でとか計画していらっしゃるんだろうなあ・・


 そう思って深い溜息を吐き出した私。


 でも、ふと強い視線を感じた私がそちらに視線を向けてみると、そこには私の肩から顔をあげた旦那様が、どこか吹っ切れたような表情で真剣に私を見つめている姿が。


 あの、旦那様どうしました?


「もう我慢しないことにします」


 え?


「玉藻さん、今日の夜、僕中央庁舎に出かけることになるんですけど・・夜はここに帰ってこないで2人になりましょう。それで、今の続きをします、今度は最後まで」


 え、ええええっ!?


 ど、どうしたんですか、急に。


 と、いうか、ほんとにいいんですか? だっていろいろとこれからの『人』生設計とかされていたんじゃ・・


「確かにいろいろとこれからのことを僕なりに考えてきたんですけど・・それって僕1人が勝手に最良の道だって考えて、勝手に作り上げた道だったんですよね。でも、その道を2人で歩くからには2人の考えで悩んでいく必要があって・・それなのに勝手にいろいろと決めてきた僕は、玉藻さんを心のどこかで信用しきってなかったのかもしれない・・そう思ったんです。だから、僕1人で考えた案は全て却下で・・その、これからの道は玉藻さんと本当の意味で一緒に作ることにして、この先のことはほとんど決めません。申し訳ないですけど、これから続いていく道については一緒に失敗して一緒に苦労してください。だから、もし新しい命が・・僕と玉藻さんの間に子供ができたそのときには」


 迷いに迷ったという表情を浮かべて見せた旦那様だったけど、やがて、申し訳ないというような困ったような表情を浮かべて私を見る。


 みなまで言わないでください!! あったりまえじゃないですか、ちゃんと育児しますよ、私!!


 先に言っておきますけど、だからって大学も諦めません。


 子供も育てて、大学もきっちり卒業して、小児科専門の『療術師』になってバリバリ働いて、一家の大黒柱になりますから!!


 おお、なんか目標をきっちり決めて口にしてみると、心の中にふつふつと燃えてくるものがあるなあ。


 そう思って握り拳を固めて決意の炎を燃やしていると、旦那様がそっと近付いて来て私の身体を抱きしめる。


「玉藻さん、ありがとうございます。愛しています、心から」


 そう言ったあと少しだけ身体を離した旦那様は、潤んだ瞳を私に向けて顔を近づけてきた。


 私も、愛していますよ、心から。


 吐息と一緒に囁くように旦那様に呟いた私は、近づいてきた旦那様の唇に自分のそれを重ねようとする。


 何度重ね合わせても旦那様とのキスは本当に飽きることがない。


 そこにはきっと本物のお互いの想いがこもっているからだと思う、相手を求め必要とする気持ち、求められ必要とされる気持ち。


 どちらも大切で、生きていくためには絶対不可欠だと思う。


 そんな想いをこめて重ねられる唇に、私は再び酔おうとしたのだけど・・気がついたら旦那様の唇には私の鼻が重ねられていた。


 例の『力』が時間切れになって『狐』の姿『狐』の顔にもどちゃったみたい。


 って、なんでやね〜〜ん!!


 キスくらいさせてくれたっていいじゃない、この世界の創造主ってどこまでいぢわるなのよ、もう〜〜〜〜〜!!


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