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第25話 ラブラブな2人は放っておいて…モフモフするんにゃない!!






「なるほどねえ~」


あまりピンときて無さそうなオリーヴに、猫は続ける。


「…という事で、何かいい名前は思い付くかにゃ?」

「うーーーーーーーん………“グレイ”」

「却下にゃ」


これ以上は望めないな…と感じた猫は、オリーヴに別れを告げ、再び城内探索の旅に出た。


広い廊下に差し込む日差しを、窓の枠に座って堪能していると、長い廊下の角を曲がって男女の話し声が近付いてきた。


「あら、モフちゃん。ここお気に入りだね」

「すっかり定位置だなあ」


モーラとアルヴェルは仲良く城内を散歩していたようだ。

猫はいいタイミングだ、と名前の候補があるか問うてみた。


「確かに…ずっと猫ちゃんとかモフちゃんとか呼んでましたね」

「私も特に気にしていなかったですね…」

「ていうかアルヴェルは呼んだことすらなかったかもにゃ…」


3人(2人と1匹)の間にしばしの沈黙が訪れた。

やがて沈黙を破るモーラの一言。


「ウール…」

「ウール…ヤーン!?」

「毛糸玉って意味だよにゃ~!?」

「だってベッドの上で丸まってる姿とかでっかい毛糸玉みたいで…」


言いながらモーラはフワフワと猫の輪郭を撫でた。


「確かに、遠くから見たら灰色の毛糸玉…」


アルヴェルもモーラに倣って猫の毛並みを優しく確かめるようにサワサワと触った。

2人で仲睦まじく猫を撫でる国王夫妻は国民が見たら大層喜ぶだろう平和な光景である。


「ンにゃーーーッ!!」


このまま放っておいたらラブラブな空気でむせ返りそうなので、猫は2人の手を振り切って逃げた。







広い城の中は歩けば誰かには会うけれども、特定の人間を探すのには向かない。


「どこに居るにゃ!あいつは~!」


いつもは至る所で目を光らせてるくせに…

オリーヴは自室で書類仕事(昼寝)をしていたし、アルヴェルの近くには居なかったし…。


猫の足では一国の主が住まうこの城を全て探すには広すぎる。


「うーん。この辺でひと休みするかにゃあ」


陽が良く当たり、観葉植物たちが日向ぼっこをしている温室は誰が管理しているのかいつも静かで手入れが行き届いている。

城内から直接続いているし、いい昼寝場所だ。

植物が乗っている部屋の隅にあるテーブルの下、土の袋を枕にして眠りに入った。




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