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アルストSide マカロン②

めちゃ短めです、スミマセン。

次回はティアナ視点に戻ります。

 今日はタクトも王宮に来る日だったのか。数ヶ月に一回、近衛騎士団員達が将来の騎士候補生達の為に稽古を付けてやっている。近衛騎士団の団長を父に持つタクトは、父親譲りの才能を発揮して既に有望株として稽古に参加していた。そうか、今日がその日だったのか。俺とした事が……迂闊にも忘れていた。


 というか、デペッシュからはタクトが今日会いに来るなんて予定を聞かされていないんだが……。

チラリとデペッシュに目をやると素知らぬ振りして『困りましたねー』と身振り手振りを返して来る。アイツ絶対知ってたな……。


 因みにスクトの方は武術はあまり得意では無いらしく、文官を目指しているらしい。そのせいなのか王宮図書館に来ている姿をしょっちゅう見掛ける。スクトなら余裕で次期宰相も狙えそうなんだがな。


「タクト、君も忙しいだろう。妹君は私に任せて帰ってはどうだい?」

「いやいや、王太子のアル程では無いから遠慮は無用だよ。()()迄付き合うから大丈夫」

「これは婚約者同士の大事なお茶会って事を分かってるのかな〜? 我が親友よ」

「誰がティアナを婚約者に選んで良いって許可したのかなぁ? お・れ・は、してないよね? ダメって言ったよねー殿下(我が親友)


 ティアナ嬢との貴重な時間なのに、何故かタクトと押し問答になってしまいテンションが下がる。当のティアナ嬢は、俺達2人の譲らない掛け合いに困った顔して見ていたが……暫くすると、モグモグとマカロンを食べながらこちらの様子を傍観し出した。


 …………か、可愛い。


 モグモグするティアナ嬢、まるで子リスが木の実を食べてるみたいで激ぷりてぃー!!


「タクト、ちょっとストップだ! 私は一瞬たりともこの光景を見逃してはならないのだ」

「は? 何言ってるのかイミフなんだけど」

「あぁ、むしろ、マカロンなんかよりも! 私のこの指を! モグモグしてくれ!」


 興奮のあまり思わず立ち上がって右手の人差し指をティアナ嬢に差し出すと――


「イヤですぅぅぅぅっ!」

「このアホ殿下ぁぁぁあ!」


 庭園に仲良く兄妹の声がこだました。

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