プロローグ2
初めての作品です。アドバイスよろしくお願いします。
「ここは?」
私は確か死にかけの柴犬にご飯をあげて寝たはず。
「ここは死後の世界です。あなたは死んだんです。」 知らない声が聞こえる。
なんなんだ。
「私は死んだんですか?」私は何処からかきこえる声に聞いた。
「はいそうです」また声が聞こえる。
「あなたは誰ですか?」一応きいてみた。死後の世界だから天使とか悪魔なのだろうか?
「私は世界の意志です。」
世界の意思?何だそれは?
「世界の意思とはなんですか?」
さっきから質問ばかりだが、分からないものは仕方がないのできいてしまった。
「世界の意思は、世界の持つ力の半分を持った思念体です。」感情が乏しい顔で応えた。
世界の力?とにかく分からないことが質問の度に出てくるな、詳しい説明は諦めた方がいいのか?
なら、簡単な質問をしよう。
「それでは、何故私はここにいるのですか?」
私は、オカルトの類はからっきしだからよく分からない話はやめてほしいが。
「あなたの魂の格が高くなり、魂の釣り合いが取れなくなったのであなたの世界と魂をトレードしたんです。」
口早に言われた。
ということは、ここは別の世界なのか?
「別の世界に来たというのは分かりました。なら何故私は此処にいるのですか?もうトレードしたのなら輪廻かなんかに入れて適当に転生させないのですか?」
一番はやく終わるのは適当に転生させることなのに何故ここにいるのか少し引っかかる。
「それは、世界を跨いだ魂は存在が不安定になり最悪バラバラになってしまい、またトレードしないといけなくなるからです。」
バラバラになる?
今、私の魂のバランスはとても悪いということか。
「では、どうするのですか?私はどうなるのでしょう。」不安になったのできいてみる。
「私の力を使い、あなたの魂のバランスを整えます。」
整える?
「整えるにはどうするのですか?」
「私の力を少しずつあなたに注いで、その力であなたの魂を組み合わせて何重にもコーチィングします。他に質問はありますか。」
他の質問?
分からないことは大抵聞けた。
「ありません」
まあ、こう言うしかないだろう。
「では始めます」
後は野となれ山となれだな。さて、覚悟を決めるとしよう。
「よろしくお願いします。」
そして、何かが入ってくる感じがする。
でも、何故か不快感はない。なんなら、心地良ささえ感じる。
ふと自分に流れてくる力を感じた。とても強大でとても優しく感じた。
「終わりました。気分はどうですか?」
終わったのか。
少し心配しているような、声音できいてきた。
「とても清々しく力が溢れてくるようです。」
何故だろうか、奥から力が湧き出てくる。
それを聞いて、世界の意思が慌てた。
「すいません。見させて頂きます。」
「……そういうことですか。」
世界の意思は、少ししてから納得するようにそういった。
何がそういうことなのだろうか?
世界の意思は、安心したように言ってきた。
「あなたに注いだ力の過剰分が魔力量と魔力回復量そして身体能力に影響を与えているみたいですね。あなたが言った力は魔力でしょう。」
この溢れてくる力はそういうことか。
「残った力はどうしますか?」安心しきった顔できいてきた。
残った力?魔力や身体能力に使ったんじゃないのか?
「残った力は使ったんじゃないんですか?」
どういうことだ?
「あなたは魂の格が高いから、使った力が多く過剰分も多いんですよ。」説明するのが疲れるとでも言いたげな顔で言ってきた。
顔はどうでもいいとして、納得は出来たのか?
「どのように使うんですか。」
どうすると聴かれても分からないから聴くしかない。
「スキルや魔力に使うことが出来ますよ。」
スキル?まったく分からない。私はオカルト系は全く分からないから、しかたがないか。
「スキルとはなんですか?」
また変な顔をされるのだろうか?
そう考えると、あまり嬉しくないな。
「スキルは能力ですね。説明すると、スキルは後から獲得することが出来ます。例外的に、後から獲得できないスキルもありますね。後から獲得出来ないスキルは、まあ少ないですよ。それじゃあこれを見て選んで下さい。」
そう言って渡されたものは、本のようだった。
本のように見ていたらとても時間が掛かっただろう。
でも、それを手に取ると頭の中にスキルの情報が浮かんだ。
こんなにあるのか!凄い量だ!この中から選ぶのか。
私は途方に暮れそうだった。
それでも私は、選んでいった。そして、疑問が湧いてきた。
「スキルは何個ほど選べるんですか。」
「少し待って下さい。」
そう言われて三秒程待った時。
「五個ほどですね。」
そう言われた。
「ありがとう。」
それから少しして。
「決まりました。」
これからの私の、人生を決めるスキルが決まった。
「最後に、教えてください。私は、間違えたのでしょうか?」
これは、私には分からなかった。だからだろう、きいてしまった。
「わかりません。あなたが間違えたと思っているのなら、それは間違えだったのでしょう。」
そして、私の意識は闇に閉ざされた。」