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プロローグ1

初めての作品です。宜しくお願いします。

一人の少年がいた。その少年は、皆が幸せで笑っている世界を創りたいと思った。その考えに至った経緯は、とても単純でとても愚かでそして純粋だった。それから、幾らかの時が過ぎ。少年は、精悍な青年になった。普通なら、所詮子どもの頃の夢として馬鹿にし忘れただろう。でも、その少年は忘れなかった。それは、ひとえに少年が優しく優秀だったからだろう。大人になった少年は、ボランティアで海外に行くようになった。自費でも行くようになった。そして、各地で人助けを続けていくうちに、少年に感化された人が少年と共に人助けをするようになった。それが繰り返され、十人二十人と増えていった。いつしかその集団は、大きくなり指導者が必要になった少年は、指導者になった。少年が気がつくと世界で有数のボランティア集団になっていた。少年は有名になった。それはそうだろう、テレビや雑誌で幾度も取り上げられたのだから。そんなことは、少年からしたらどうでも良かったのだろう。少年は人々を助け続けた。救いを求める人々から見て、少年は救世主に映っただろう。いつしか少年は、内外問わず尊敬された。だが、ある時仲間の一人が少年に対して、今迄と違う感情を抱いた。それは、恐怖だ。その仲間からしたら、最初は少年の異常な自己犠牲に対して疑念を抱いただけだったろう。疑念は、瞬く間に広がった。その疑念は、少年を良く思わない人間にとても都合が良かった。少年はあまりに、純粋過ぎたのである。だから、人の不幸で生きている人々にとって少年は邪魔でしかなかった。そして、少年は無実の罪で捕まった。特大スキャンダルだ。数多の人々に聖人やら救世主と言われ尊敬された人間が捕まったのだ。救われた人は「裏切られた。」などの言葉で少年を罵倒した。刑期を終えて釈放された少年に、昔の仲間や助けた人たち罵詈雑言を雨のように浴びせた。でも少年は、怒らなかった。それを見て人々は余計に少年を不気味に思った。それから、少年はどれだけ暴力や暴言を言われても怒らなかった。どれだけ落ちぶれても少年は優しかったのだ。釈放から一ヶ月後少年は死んでしまった。滑稽な話である。自分の食べ物を飢えた犬や猫に与え続けたのだ。


これはそんな少年の物語

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