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チート?いいえトーチです  作者: 取手名
6/62

ギルド

ギルドに着いた。

確かに盾と剣と杖のマークが入り口の上に掲げてある。

ここまでテンプレイベントがなかったから、どうか絡まれますように、絡まれますように・・・。

結果絡まれませんでした。

扉を開いた瞬間、いくつもの鋭い視線にさらされたけど、チッいい服着やがって武器も持たないなんて、貴族様の道楽かよっ!って声が聞こえ、それ以降誰もこちらに注目しなくなった。


酒場に併設されてるタイプのギルドではなく、なんか銀行みたいな感じで5人の受け付け嬢が対応している。

なんかみんな綺麗だけど・・・絶対エルフっ!!あの手前から2番目のエルフっぽい人の列に並ぶっ!!10人以上並んでるけどこれだけは譲れない。


1時間近くならんでようやく俺の番だ。

他の冒険者は受け付け嬢を食事に誘ったり色目を使ったりとしていたが、受け付け嬢に上手いこと躱されていた。


「冒険者ギルドへようこそっ。私はクールリュと申します。本日はどの様な御用でしょう?」


そこには白に近い金髪と緑の瞳、小さな顔に尖った耳。胸は・・・。

気を取り直そう・・・今この美人な受け付け嬢クールリュさんから「はぁ?我どこみとんじゃいっ!?絶壁だと?そーかいそーかい、だったら絶壁の崖の上からいっぺん飛んでみるかぁ〜?我コラッ!」って言うオーラが溢れたので見なかった事にしよう。


「あーと、冒険者登録をしたいんですが〜」


「冒険者登録ですねっ?では初めにこちらの必要事項にご記入下さいっ!スキルの欄は書いても書かなくても大丈夫ですが、指名依頼などが入りにくいのでご了承ください。終わりましたらお声がけ下さいねっ!?」


さっ、流石冒険者ギルド一筋縄じゃいきそうにないな・・・。気を取り直して必要事項はと、


名前:カナメ クロサキ

年齢:16

職業:なし

固有スキル:好転

スキル:トーチ、回復



こんなもんでいいだろ・・・。


「ありがとうございますっ!職業は・・・無職ですか・・・早めにジョブを獲得した方がいいですよ?」


「まあ、そのうちに・・・」


「レベルやステータスは記入の必要はありませんので、こちらに血液を少しだけ・・・この針で・・・はいっ大丈夫ですよ・・・これで登録は完了ですね。これがカナメさんのステータスカードですよ。自分のステータスは見れる様になってるはずですが問題ないですね?」


「なるほど・・・だから必要ないと・・・。以外にアッサリだな・・・」


「毎日沢山の方々がご利用されますので・・・。登録はこれで終わりですが、ギルドの説明を聞かれますか?」


「・・・お願いします」


「かしこまりました。まずはギルド会員様の義務からですね。義務としまして、納税です。これは達成報酬からこちらで引かせていただきますので会員様が御心配なさることはありません。ただし、半年間納税がない・・・つまり依頼を受けないか達成できないとなりますと、退会になります。次に・・・」


まとめるとこうだ。


義務


・納税の義務

・緊急招集依頼への参加(3回連続で不参加の場合は退会)

・指名依頼への参加(3回連続で不参加の場合は退会)


権利


・徴兵令の拒否権

・政治的圧力からの保護


だそうだ。

他にもランクというものがありS・A・B・C・D・E・F・Gとあり、ギルドに入りたてはGらしい。

S・Aランクになると義務が免除されるとのこと。


「SやAに上がるのは険しい山を登る様なものですが・・・」


「まさに絶ぺっ・・・」


(((あいつクールリュちゃんになんて事を・・・)))


「何か言いましたかねぇ〜?まさかとは思いますが、絶壁っていいました?」


(((ブンブンブンッ)))


何故か周りの冒険者達まで必死に首を振って否定していた。


「ですよね〜?依頼を受ける前にゴミ屑に変わるところでしたよ〜?良かった良かったっ。さっ・・・依頼を受けていかれますか?」


「・・・はいっ・・・おっ、お願い・・・します」


「そーですねぇ〜。新人冒険者のカナメさんには、これなんかオススメですよ?」


そうして出されたのはあの忌まわしきゴブリン退治だった。

普通は薬草採取だろっ!と思ったが、薬草採取は10個で銀貨1枚、ゴブリン退治は10匹で大銀貨1枚だ。

両方受けてもいいらしいけど、最初から飛ばしても仕方ないと思い、ゴブリン退治だけにした。


「ゴブリン退治の証明部位は左耳です。ギルドは24時間空いてますから、この依頼受領書と討伐証明部位をあちらのカウンターに提示してくださいねっ?」


クールリュさんに礼を言ってギルドをでる。

ゴブリンが出現するのは、街から出て30分ぐらいにある森の中らしい。

まず必要なのは武器だ。俺にチート能力はない。

武器屋はギルドに併設する様にある。

扉を開けると、そこには薄汚れたジジイがいた。


「・・・・・」


「こんにちは、武器を見せて欲しいんだけど・・・」


「知らん顔じゃな・・・」


「今日から冒険者に・・・」


「ふんっ好きなだけ見るがよいっ。見るだけならダダじゃからなっ」


正直言って武器の良し悪しなんてわからない。鑑定でも普通に鉄の剣とか出るだけだった。

まだ鑑定のレベルが低いのかと思って、色々見て回る。ちなみに鑑定は1回でMPを5使う。

その中で刃渡り50cm程度で角張った見た目の鉄の剣とバックラーを選んだ。


「これ2つと初心者向けの防具でいくらになる?」


「剣が大銀貨5枚、バックラーが大銀貨3枚。初心者向けの防具だどこのレザーの胸当て、レザーの小手、レザーのすね当て、レザーのヘルメットで金貨1枚だよ。合わせて金貨1枚と大銀貨8まいじゃっ!」


高いのか?分からん・・・。

もういいやっ、言われた通りにお金を支払う。これで残りのお金は金貨7枚と大銀貨が2枚。日本円にして72万円の残金になった。

気を取り直し。防具を着替える場所があったのでそこで着替えをして微調整を行なった。


武器屋をでると街の入り口まで向かいギルドカードを提示して待ちを出た。

いよいよゴブリン達との再戦だ。

街から見える森に向かい歩いて行く。

しばらくすると山の方へ向かう獣道が現れた。




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