ステ振り
・・・カナメさん?
俺の名前カナメだったのかぁー!!
「だから、喋りましょうよ。はぁ、記憶障害ですかね?思い出すと思いますが一応説明しておきますね?あなたの名前は黒崎要、年齢は16歳、童貞。彼女なし、特技なし。趣味はオタクな趣味全般。社会に与える影響は限りなくゼロ。過去の失敗は、可愛くもない女子にやりたいだけで告白し、それが学校中に知れ渡り、ストーカー疑惑をかけられ親がよびたされました。いや、世間一般的には不細工の部類に入る女子にキモがられてストーカーと勘違いされて・・他にも・・・」
「しゃべります、しゃべりますから、許じでぐだざい女神ざまぁー!!」
「よろしいでしょう。ではあなたが望んでいたチート能力の話に移りましょう」
「あい。おなしゃーす!!」
「まず、能力は人それぞれ固有能力があります」
「ステータスオープンっ!!!」
目の前に20cm四方のスクリーンが出てくる。
「話を、ってはぁもういいです。そう、それで自分の能力見れますね?」
カナメ・クロサキ
種族:人族
職業:なし
称号:なし
16歳
レベル:1
HP:100
MP:100
攻撃力:100
防御力:100
素早さ:100
魔力:100
器用さ:100
運:100
<固有能力>
「転変」
<スキル>
「はいはいはーいっ!!」
「どうしました?」
「まず、固有能力の<転変>ってどんな能力なんですか?」
「スキル欄をタップして確認してください」
スクリーンの<転変>を人差し指でポンッと押すと、別ウインドウが開いて説明が書いてあった。
<転変>:固有能力以外の抽象的な事象、具体的な物質問わず、変化させる。一度変化させた物は元には戻せない
あまりに意味不明なスキル説明だか、追い追い理解するしかないとあきらめる。
「大事な説明をするので聞いてくださいね?あなたが欲しがっていたチートスキルですがこれは無条件に差し上げます。それから1000ポイントを付与しますので種族変更やステ振りするか、この棚にある本から好きなスキルを選んで下さい」
目の前に突然巨大な本棚が出現した。
チートを貰えれば何でも良かったが、種族変更に惹かれてステータス画面を見てみた。
カナメ・クロサキ
種族:人族
職業:なし
称号:なし
16歳
レベル:1
HP:100
MP:100
攻撃力:100
防御力:100
素早さ:100
魔力:100
器用さ:100
運:100
<固有能力>
「転変」
<スキル>
トーチ:Lv1
トーチ?・・・えっ?チートじゃなくてトーチ?松明?
「あの〜女神さん?チートをくれたのでは?」
「上げましたよ?あるでしょう?ほらっそこにトーチって・・・えっ?何ですかトーチって!!!」
2人で固まった。女神は一足早く回復し、アレコレと考えている様だ。
「あ〜、そういう事ですか。あなたの固有能力<転変>が悪さをしたんですねー。チートの概念を変えてトーチになってしまったと・・・」
「ちょっと、元に戻してくださいよっ。無理ならせめてもう一回下さいっ」
「あ〜、戻すのは無理ですね〜、もう一回付与しようにももうありませんからね〜」
その後、いろいろ言い合いをしたがどうも無理だということがわかった。
もう、種族変更にポイントを使っている場合ではない。どんなスキルを習得しても<転変>が悪さをする限り、意味が無い。
だが、僅かな可能性を求めて俺はあるスキルを探すために本棚を漁り始めた。
まず、定番のスキル強奪、スキル創造は、<転変>がある限りどんな風に変化するかわからない。間違って呪い系スキルにでも変化したら目も当てられない。
あるはずだ。あのスキルが・・・。あった!!
「あの〜女神さま?固有スキルを増やす事ってできます?」
「そうですね〜、そこにある本は固有スキルの本ではないので、こちらの固有スキルが書いてある本を見たほうがいいですね〜。ちなみにどんな固有スキルが欲しいのか言っていただければスキルを見つけますよ?」
先に言えよと思わなくもないが、ひとまず落ち着こう。
「ふぅ〜、固有スキルで<強運>とか、<豪運>とかないですか?」
「<豪運>ですか・・・人とゆうのはどうしてこうも欲深いのでしょうか、もはや<業運>でしょうね。もちろん、<豪運>も<業運>もそんなスキルはないのですが・・・」
「<強運>は?<強運>はあるんですね?」
「ありますが、それでいいのですね?・・・っとコレですね。ポイントは777ポイント必要です。ポイントをほとんど使ってしまうのですね・・・」
「しっ、仕方ないです・・・。それでいいです!是非固有能力に<強運>を付与して下さい!」
「わかりました・・・どうですか?」
ピコンッ!!そんな音が脳内で聞こえた。
ステータス画面を開くと、「固有能力<転変>と<強運>が統合され、<好転>を得ました」というメッセージが表示されていた。
固有能力<好転>:<転変>で変化させる場合自分にとって望ましい変化をもたらす
なんて最高なんだろう。何が最高かって、変化する場合ではなく、変化させる場合となっている事だ。
つまり、自分の意思で変化させるかどうか決定できるってことだ。
ただ、残りのポイントは223しかない。ポイントはどう使うべきか、悩みに悩んだ。あまりに悩んでいたので、途中女神が加護をくれると言って来たのでそれ込みでステータスを決めた。
カナメ・クロサキ
種族:人族
職業:なし
称号:なし
16歳
レベル:1
HP:100
MP:200
攻撃力:100
防御力:100
素早さ:130
魔力:200
器用さ:100
運:100
<固有能力>
「好転」
<スキル>
トーチ:Lv1
回復:Lv1
アイテムボックス:Lv1
鑑定:Lv1
翻訳:Lv1
<加護>
女神の加護:Lv10
説明すると、<強運>が777ポイント、回復が100ポイント、転移初心者セット(アイテムボックス、鑑定、翻訳)が100ポイントだ。残り23ポイントはステータスに割り振った。1ポイントでステータスは10上がっていくみたいだったので魔力関係と素早さに少し割り振った。
女神の加護の効果はスキルが習得しやすくなり、レベルも上がりやすくなるそうだ。
ゴネにゴネて、加護のLvは最高Lvである10まで上げてもらった。