来訪
ダンジョンに潜った日から5日経った。宿屋も10日分延長してある。
休みなく依頼をこなしたおかげでレベルもアレから2上がった。
今のステータスは、
カナメ・クロサキ
種族:人族
職業:灯り持ち:Lv3 剣士:Lv2
称号:トーチ野郎
16歳
レベル:6
HP:720(720)
MP:1160(1160)
攻撃力:990(720+250+20)
防御力:920(720+200)
素早さ:850(850)
魔力:1160(1160)
器用さ:720(720)
運:100(100)
<固有能力>
「好転」
<スキル>
トーチ:Lv3(聖火:Lv:1 篝火:Lv1)
回復:Lv2(ヒール:Lv1)
アイテムボックス:Lv2
鑑定:Lv3
翻訳:Lv2
気配遮断:Lv3
身体強化:Lv1
<技スキル>
スラッシュ:Lv3 トーチスラッシュ:Lv3 トーチボールLv2 ダッシュラッシュLv1
<加護>
女神の加護:Lv10
<獲得可能職業>
幻惑士:Lv1
<獲得可能スキル>
<獲得称号>
性奴隷の主人
リトルハートゴブリンキラー
スキルポイント520
変わったのは、まず称号をつけた。
トーチ野郎・・・トーチの威力が若干上がる
トーチの威力が上がってもどうしようもないが、他に付けてもいいと思える称号がないからしょうがない。
次に身体強化が獲得可能になったので獲得した。
身体強化:Lv1・・・僅かにステータスが上がる
これも無いよりましって感じの能力だった。
トーチの派生スキルである<聖火>も<篝火>もほとんど使っていないので変化はない。
アイリスはレベルが1上がった。
アイリス(所有者:カナメ)
種族:エルフ
職業:細剣士:Lv2(奴隷)
称号:呪いに耐えし者
16歳
レベル:19
HP:490(490)
MP:980(980)
攻撃力:780(630+150)
防御力:650(500+150)
素早さ:780(780)
魔力:980(980)
器用さ:1020(1020)
運:30(30)
<固有能力>
「風読み」
<スキル>
風魔法:Lv3(ウインドフォロー:Lv2 ウインドエッジ:Lv2)
雷魔法:Lv2(スタンボール:Lv3)
主従の祝い:Lv5
<加護>
女神の加護:Lv5
<獲得可能職業>
弓士:Lv1、弓術士:Lv1
<獲得可能スキル>
身体強化:Lv1 奉仕:Lv1
<獲得称号>
薄幸のエルフ
スキルポイント1860
全体的にアップしている。獲得可能スキルは是非両方とも獲得する。
奉仕:Lv1・・・する方もされる方も気持ち良さが僅かに上がる
ぜ、是非試さねば!仲間のスキルを把握することはパーティーの生存率に大きく関わる。戦闘に関係ないだと?そんな事はないっ!俺のモチベーションに関わってくる。
そう思って宿屋に着くと、クリスさんが待っていた。
「お久しぶりですね、カナメさん」
「どもっ、宿屋に何か用があったんですか?」
「いえっ。カナメさん、あなたに用が・・・いえ、お願いがあって伺わせて頂いたんですよ」
俺?まさか、アイリスを売ってくれとかか?ダメだっ、絶対に売らないぞ?
「アイリスを売れという話なら断るっ!!断固として」
「アイリスさんを売る?違いますよ〜、まあアイリスさんに僅かに関係する話ですが・・・」
アイリスに関係する話と聞いて身構えると、クリスさんは更に話し出した。
「カナメさんは、アイリスさんの呪いの原因や、今までの経緯をご存知で?」
「知らない・・・が、アイリスが話したいと思ったら、直接話してくれるだろう」
「アイリスさんも知らない話なんですよ・・・お話ししましょうか?」
アイリスの方を見ると頷いたので、話を進めても良いだろう。
「アイリスがいいならいいが・・・」
「ではまず、呪いの原因からですね・・・」
話を要約するとこうだ。
エルフは世界樹から祝福された種族だが、世界樹に穢れが溜まると、呪いを排出する様に、呪いを受けた子が生まれる。これは100年に1人の割合いで、何千年と続いてきたらしい。
14歳になったアイリスは奴隷商人に捕まり奴隷紋を刻まれる。それにより、呪いが発動したらしい。
美しいアイリスに手を出そうとして死ぬ人間が続出し、奴隷商人自身も日に日に衰弱していくので、ステータスを確認した所、呪いが発覚した。
奴隷商人が大富豪にアイリスを紹介すると大富豪は大変気に入って呪いの件も了承してアイリスを購入した。
最初はアイリスを鑑賞するだけで満足していたが、我慢が出来なくなり手を出そうとして命を落とす。そしてアイリスの所有権は大富豪の跡継ぎに譲渡された。
大富豪の跡継ぎは、ありとあらゆる方法で呪いを解こうとしたらしい。俺のときの奴隷契約とは違い、譲渡できたにもかかわらず、美しいアイリスに執着し、高名な解呪士数十人を呼び呪いを解こうとしたり、伝説級のアイテムをさがさせたりしたが、成功はしなかった。最後までアイリスを手放すことが出来なかった跡継ぎは死に、アイリスは売り払われた。
その後数人が同じ末路を辿り、最後の主人は痛め付けて怒りをぶつけ死んだらしい。
その後リーゲルの手に渡り、俺の元に来たという。
「ふぅ、苦労したんだな・・・」
アイリスを腕で引き寄せる。
「原因は私自身知らされておりませんでした。その後の人の死は辛かったですが、ご主人様が購入して下さり、呪いも・・・。今は本当に幸せです」
アイリスは解呪の件は伏せた様だ。クリスさんはそれに気付き、食いついて来た。
「まさにその件でお願いに参ったのです。詮索はしない約束でしたが、あるお方が呪いにかかっていまして・・・カナメさんのお力をお借りできないかと・・・」
「約束は約束です、クリスさん」
「そこをどうかっ!この通りですっ!」
クリスさんは床に頭を打ち付けて土下座した。
まぁ、リーゲルの件を上手く処理してくれたのはクリスさんだし、そもそもダロンまで無償で連れて来てくれたのもクリスさんだからな・・・。仕方ない。
「はぁ・・・わかりました。クリスさんには結構借りがあるからな・・・話を聞きましょう」
「ありがとうございます。呪いにかかっておられるのは次期王様の、ジグル王子です。呪いを解いた者にはどんな望みもと・・・」
「じゃあ、お姫様を奴隷にとか・・・」
「可能でしょうが、間違いなく命を狙われてしまいますよ?」
「ですよね〜。まぁ、報酬は要らないから今回限りしてもらうのと、内密にすることかな。それから確実に解呪できるかは分かりませんよ?」
「わかりました。つきましては明日王都に向かいたいのですが・・・」
明日か、準備できていたということか・・・俺が了承する事も・・・この人まじ何者?
わかったと伝えて、クリスさんと別れた。
明日から王都に向かうとしたら馬車だろう。同伴者もいるからしばらくは夜の生活はわびしい物になる。
今日は<奉仕>スキルの確認も含めて、じっくりねっとり空っぽになるまで夜の戦闘に臨むことにする。