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2組

清水さんと並んで歩くのは、たぶん初めてだった。もしかしたら、あの頃、西村さんと3人で、ということならあったかもしれないが。

駅前のレストランに向かって歩きながら、清水さんが言う。

「よかった、前川くん来てくれて」

「なんで?」

僕はクラスでは特別仲の良い人もいない、つまらない人間だと思っていた。あの頃よりは、文化祭で役に立ったとは思うけれど、清水さんにわざわざ迎えに来てもらえるような立場ではないはずなのに。

「2組は、文化祭では何の結果も残さなかったけど、みんなが揃ういいクラスだったなって、大人になってから言えたらいいかなと思って」

彼女が笑って言う。

僕は卒業してから、2組の誰とも連絡を取らなくなった。

クラス会はたぶんやっているのだろうけれど、僕にその連絡が来たことはない。

そもそも自分が2組にいたことさえ、忘れかけていた。

でも、今度は違うのかもしれない。

「なるほどね。それは言えてる」

「だから、前川くんも必要でしょ」

「うん、ありがとう」

清水さんは明るい。この人が西村さんの友達で良かったと、心から思った。そして僕は思い出して、

「ああ、3組のチケット、ありがとう」

と改めて礼を言った。

「いいよいいよ、あれはわたしのおせっかいだから」

ニヤリとして彼女が答える。

「遥ちゃんの本気、見たでしょ」

「見た」

「早く何とかしてやってよね」

清水さんはそれだけ言った。僕は、何のことかわからないふりをして、首をかしげた。

店に着くと、もうみんな待っていて、クラス委員長が

「遅いぞ舞監ー!」

と清水さんに声をかけた。

「ごめーん! でも、前川くんも来たから! 今日これで全員揃ったから!」

彼女がそう応じると、どこからともなく拍手が起こった。

この拍手の中の一員になれたことを、今は素直に喜べる。

福本先生の言う通りだった。

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