俺は間違っていると断言する(2)
男子とは
「あれ~?もしかしてあのこ俺のこと好きなんじゃないの~?」
という恥ずかしい勘違いを平気でしてしまう馬鹿な生物である。
そう、大方の男子というのは、「実は俺モテているんじゃね?」みたいなあるわけもないラノベのようなことを、無意識のうちにいだいてしまっているのだ。
男子とはなんて悲しい生き物だろうか。
しかも、聞いてもいないのに自慢話や、己の不幸話を話し出す。
これが中々面倒なのだけれども、これは特性のようなもで、他人に自分を認めてほしいからなのである。
だから、お願いだ。そういったときは「すごいね」とか「頑張ったね」とか言ってあげてほしい。感情こもってなくても大抵のやつはウキウキする。
ただ、女性の諸君女耐性がないやつには気をつけろ。
男子というのは、少しでも優しくしたりとかしたら勘違いというバグが発生してしまうのだ。
いまいままで、男子の扱い方について説明してきたが、これを更に詳しくマスターしている女子を、俺は男性高等取扱者と呼んでいる。
そして案外男子なんて単純なものだから、簡単に扱えてしまうものである。
ああ、女子に産まれたかった……
結論を言うと、男子よりも女子の方が何枚も格上なのである。
***
「 五十鈴ヶ丘春を更生することは難しい。悪いことは 言わない諦めろ」
紅山ナノハは助言だと言われた言葉を思い出す。
つまりは更正する事は不可能では無いということなのだろうか……
否、そうではないのだ。注目すべき所はそこではない。
何故人は物事を良い方向に考えてしまうのだろうか。死んだ後は天国へ行くと信じて病まない人間も、そう多くはないはずだ。
そんなわけ無いと知っていながら宗教を崇拝する人も、いるはずがないと知っていて幽霊を信じる人も、変化しないと知っていて中二病を演じ続ける人も、みんな無いと分かっていながらそれでも希望を捨てようとしない。
しかし、そんなことは綺麗事でしかないのだ。世界は劇的には変わらない。ただの現実逃避である。
知っているはずなのに、理解していなかった。
だから私はあいつに五十鈴ヶ丘春を更正してと言ったのではなく“止めてくれ”と言ったのだ。
そしてアイツは更正する事は難しいと言った。
だから、もしかしたらだけど、止めることは容易なのではないだろうか。
だとしたら………
***
五十鈴ヶ丘春を更正する事は難しい。しかし、止めることは簡単だ。
紅山もそろそろそれには気づいているだろう。だが紅山は何もできない。俺はそれをしっている。
俺は人を操る方法を知っている。
しかし、ワンパターンしか知らない。
手筈は整っているんだ。
明日、様子を見るとするか……
***
翌日
五十鈴ヶ丘春はいつも通り起きて、登校を始める。
晴れ晴れとした青空が広がり、いつも通りの道を歩いていく。
流れる風は心地良く、学校へ向かう自分の背中を押してくれているような気がした。
今日もみんなで仲良く学校生活を送るんだと、軽い足取りだ。
ここで言うみんなとは、いじめの対象を含めてのみんなである。
五十鈴ヶ丘春は既に歪み始めていたのだ。
ふと、クラスメイトが見えたので声をかけることにした。
「おはよう!」
「………。」
無視される。
五十鈴ヶ丘は聞こえなかっただけだろうとふんで、あえてきにすることは無かった。
学校についた所で下駄箱の扉を開け、靴に足を入れる。
「っ痛」
靴の奥で足に何かが刺さり、足を引き抜く。
見ると、靴下は新鮮な赤色の血で染まっていた。
「何……これ?」
一瞬何が起こったか解らなかった。
すぐに靴の中を確認すると、中には画鋲が何個か入っていることが確認できる。
何かの間違いだと思った五十鈴ヶ丘は、クラスへと確認をしに行く。
教室の扉に手をかけ、勢い良く開ける。
すると、古典的な方法で仕掛けられた黒板消しが、頭上から降ってきた。
「何……これ………何なのよ!」
瞬間、クラスの1人がバケツの水を五十鈴ヶ丘に向かってぶちまけた。
教室には無情にも笑い声が響きわたり、数人は自分へ、哀れみの視線を送っていた。
私はその場から逃げることしかできなかった。
***
紅山ナノハは目を疑っていた。
あの、クラスの中心の1人となっていた五十鈴ヶ丘春がいじめを受けていたのだから。
紅山はすぐにアイツの仕業だと直感して、アイツのクラスへと直行するのだった。
投稿は早くしたい
でも執筆スピードが追い付かない。
そんな矛盾を抱え込む毎日……
気がつくと私は炭酸飲料を飲みながらゲームをしていた
皆さんこんにちはゆうひまなつです
最近小説が進みません。
ハッキリ言ってヤバイというやつです。
それは置いといて、読んでくださっている方が少しだけ増えたような気がして、私は嬉しい限りです。
宜しければ是非感想を一言くれたらなお、嬉しいです。
ではまた。