俺は間違っていると断言する。(1)
いじめ
いつまでも絶え間なく続いている社会問題の一つである。
それは小学校でも、中学校でも、大学でも、会社でも保育園でもあることだ。
それは万国共通津々浦々で、一つの人類の文化である。
いじめることで日頃のストレスを発散できたり、優越感に浸れたり、自分の身を守れたり、やりたくないことを押し付けたり。
いじめの多様性は大いに存在し、利便性にも営んでいる。
だから人は人をいじめて虐めて苛めてイジメ倒すのである。
『出る杭は打たれる』とはよく言ったもので、浮いている人がいじめの対象となるのだ。
そして杭は落とされるか砕けるかするまで打たれ続けるのだ。
そう、いじめる人は楽であり、受ける側は苦であり続けるのだ。
そういった意味では楽があるから苦があると言えるのかもしれない。まあ、それだと善があるから悪があるみたいな話になってしまうのだけども……
どっちにしろ楽を選んで人をおとしめるいじめる側の人間は俺からみても最低だと言うことである。
まあ、辞書を見る限り俺がリア充にやってきたことも広く言うといじめになってしまうのだろうけど、あいつらは視界にはいることによって、常に俺をいじめているのだからおあいこだ。
以上は俺の自論である
***
「そんなものは助言でも何でもないじゃない」
「いや、助言だ。お前も助かるし、俺も助かる。」
そしてちゃんと紅山にとってのアリアドネの糸になっているはずだ。
「……でも、五十鈴ヶ丘春を更生することは“難しい”。つまり出来ないというわけではないのね?」
やれやれ、あきらめの悪い奴である。
「ああ、出来ないことはない。しかし少なくとも今すぐとかは無理だ。それに上手くいくと考えない方が良い。」
というか関わることも止めた方がいい。
「今すぐその方法を教えて」
俺は被せるように言った。
「ただ、オススメは決して出来ないし、するなら俺が実行することになる。」
彼女の方に向いて、しかし目は合わさずに問う「それでもいいのか?」と。
最終確認だ。
そして、俺はさっそく明日から作戦を開始することにした。
***
「ただいま。」
「おう、弟ではないか!」
この、如何にもお姉さんな感じのお姉さんは、何を隠そう俺のお姉さんなのである。
「あ、姉さんまたハッキングなんてしてんの?」
「人聞き悪いなー。ちょっとした情報集めとかパズルとかを趣味でやっているだけだぜ?」
姉のパソコンの一台にどこかのお店の映像が映し出されてるのはきっと気のせいだろう?
「おいおいちょっとした趣味で人の個人情報とか知られたら、たまったもんじゃねえぞ……」
しかし姉さんは、やはりあっけらかんと言ってみせる。
「おいおい弟よ。それを君が言っちゃうのかい?」
回転椅子の上で胡座をかいている姉さんは、椅子を回転させてくるりとこちらに向いた。
「それもそうだったな」
俺のスマートフォンに入っている生徒の個人情報約6割は姉さんが情報源なのである。
そこで「コホンっ」と一つ咳払い
「ところでありますが美しいお姉様。何でも致しますので一つお願いを聞いてはくれませんか?」
俺は姉さんの様子を窺う。
「ん、今何でもって………。と思ったけど、弟よ。何でもするなんて簡単に言ったらだめなんだぜ?とりあえず内容だけでも聞いてあげるよ。」
一瞬何かしら良からぬことを考えていたであろう顔をしていたが、気のせいだろう。
別に姉になら何でもしてやってもいいんだがな。
「実は五十鈴ヶ丘春について調べてほしいんだ。」
すると、姉さんは目を丸くして俺を見つめる。まさか……
「まさかストーカーデビューかい?弟よ!」
やっぱり、あらぬ誤解を与えてしまったようだ。
「違う違うて。ただ頼まれたんだよ」
とりあえず否定する。
という訳で、俺は一通り説明することにした。自分がどうにかするということを除いては。
***
「そうかいそうかい。それならお安いご用だぜ。ただし、我が弟の手作りクッキーと入れ立ての美味しいコーヒーが飲みたいなー。可愛いラテアートつきで。」
めんどくさいが仕方がない。
「今作るよ」
あと、と姉さんが付け加える。
「その件、これ以上は深く触れないでね。姉さんは君のことを大切に思っているんだから。」
冷や汗が額を流れる。姉さんは何でもお見通しなのだろうか。
どちらにせよ釘をさされた感じだった。
「善処する」
俺はそう言い残して扉を閉める。
これだから姉は苦手なのだ。
***
アイツは任せて
なんて言っていたけれども、あの性格の悪さとコミュニケーション能力でどうにかなるとは思えない。
私は私で頑張ってみよう。
と、紅山ナノハは考えていた。
自分でいうことではないけど私にはアイツにない適応力と人望はあるから、違う角度から解決策を探れるはず。
紅山は警告を無視して、独自で調査をはじめることにした。
***
今更ながら後悔をしている。
俺が他人のために動くなんて何年ぶりだろうか。
こんな感情を抱くのも何年ぶりだろうか。
なんて面倒なことになってしまったのだろうか。
俺は紅山ナノハに恋をしてしまったようだ。
どうも皆さんこんにちは
本日もこのような駄文を読んでいただいて、誠にありがとうございます。
さて、とうとう壱話目終わりの弐話目突入。恋愛要素も入れていこうと思ったのですが、私…よく考えたらずっと独り身なんですよねw
そんな人がまともに書けるのかわかりません。今もこのあとの展開に悩み悩んでいます。
まあ、経験無くても書ける人は書けるんですけど
私はこの小説をあげはじめて、そんなに時間も経っていない全くのドがつくほどの素人なのですが、なろうの設定とかいじっているうちに、とうとう、アクセス解析という便利機能を見つけてしまいました。
前回読んでくれてないのではないかと思って拗ねていた自分でしたが、ものすごく恥ずかしいです。
皆さん読んでくれていて、心がぴょんぴょんしそうです。ウキウキです。
読んでくれていて本当にありがとう
まだまだ素人なのでアドバイスとかくれたら嬉しいです。
ではまた。