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体を這う無数の管。

蝕むように繋がれる感触に目を伏せた。




どんなに平和な国であっても、人間に欲というものは変わらずに存在し続ける。




とある地下の研究室でもそれは変わらずそこに在る。

人間の醜い部分。




薄暗い室内ではコンピューターの明かりだけが異様な不気味さを放ち、ひたすら何かの数式を映し出していた。

それ以外には薬品の瓶であったり、どこからやってきたのかも定かではない書物であったり。

そういったもののことは分からないが、ここで研究を続ける科学者たちはどの人間も明らかに外の世界では生きていけないだろうという確信だけはあった。




手足は頑丈なロープで拘束され、毎時何かの薬を注射される。




そして、その薬のせいなのか、ここに来てから体の自由が利かなくなった。




誘拐。監禁。




透き通るような銀色に染められた髪、首筋に刻まれた痛々しい傷痕。

年齢は20代前半。

とある事件の生き残りの青年が何者かに拉致され、現在消息不明。




先日、科学者たちは観ていたテレビのニュースでそんなことが報道されていた。




そのニュースが放送されてから、彼らは晴れて犯罪者としての人生を掴み取ってしまったわけであり、ここから出られない原因でもある。

だが、そんな彼らにも同情の余地があるのも事実だ。

お喋りが耳に入ってきたというだけの同情ではあるが、精一杯国のために働き続けていたというのに功績を出せない人間は次々とクビを切られていったらしい。

ここにいる数名もまたその話の該当者なのだろう。

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