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私は、馬鹿で、特別だ

作者: マーク
掲載日:2026/03/07

何か、形に残したかった。


そんな、くだらない欲から始まったんだ。



『うーん。何も思い付かん』


鉛筆を持ったまま、机に突っ伏した。


何か書こうと思ったはいいが、何が書きたいのか、それが決まってない。


他の人が書いたものを見ようと思ったけど、それじゃ意味がない。


私が、自らの手でたどり着いてこそ、そう思う。


『でもなぁ』


私なんぞが考えついたもの、みんな考えているし。


机に肘をついた。


世の中へのうらみつらみを書いたところで、それには意義がないような、そんな気がしてくる。


そんなの、行動する気がない人が、他人を変えようとしてるだけなんじゃないのか?


机の上の紙には、今も、なにも書かれていない。


『違うな』


違う。

何かと理由をつけて、なにも書けていない私よりも、少なくとも。


何かを書けているだけ、ずっとましなんだろう。


つまらなくてもいい。

誰にも読まれなくていい。

自分に甘く。


それでいいんだ。


『で、何書くの?』


結局、それが決まってない。


私が書けるもの、それはなんだ?


私は、何も知らない。


人生経験だって、たかだか十八年。


ちょっと背伸びした子供みたいなものだ。


偉そうに語れることなんて、一つもない。


社会、人、世界、大きな言葉。


分かってるようで、ほとんど分かってない。


『そうだ。知らない人にしか書けないことを書こう』


くだらない疑問を、みんな分かっているようなことを。


恥ずかしい妄想を、ただ書こう。


黒歴史を作ろう。


それで、笑われよう。


それで誰かに笑ってもらえるなら、そんなに嬉しいことはない。


誤字を指摘されたり、バカにされたりしよう。


それで、これを見た人が、こんなもんでいいのかって。


私が書いても、これよりは上手く出来るだろうって。


そんな風に思えるものを、作ろう。


それも、たくさん。


私は、馬鹿で、特別だ。


上ばっかりが特別で、下ばっかりが変だなんて、そんなのおかしいし。


下手な人のは、ただの失敗作。


そんなのは。嫌。


世界のほとんどは、下の人が頑張って出来てる。

たぶん。


だから。


私を書こう。


誰かじゃなくて、全部、私を。

数年後見返して、悶えたいと思います。

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