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ネコ好き女子、ネコ戦士になる  作者: リュウ
第1章 ネコ戦士、降臨する

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1-5 ネコ戦士、石を集める

翌朝早くに私は目覚めた。

ベッドの上でうちのモモがやっていたように四つん這いになって、伸びをする。

ヨガにこんなポーズあったような…背筋が伸びて気持ちいい。

私はベッドから飛び降りて、防具と武器を身に着けて家を出た。

「おはようモモちゃん…」

八百屋のおばさんはまだ眠そうだった。

「昨日遅くまで起きてたにゃ?」

と私が聞くと、

「もうお肉祭りだったからさー」

おばさんは笑った。

「いっぱい食べたにゃ?」

私が笑うと、おばさんは

「ああ、みんなお腹いっぱい食べて、大人は果実酒飲んで…二日酔いさぁ…」

頭を押さえながら笑った。

お酒いいなぁ…私も飲みたかったな…でも、ネコにはお酒はダメだからなー…と、私は残念だった。

他の村の人たちもおばさんと同じような状態らしかったので、

「みんな大丈夫にゃ?」

と聞くと、みんな頭を押さえながら

「大丈夫だー…」

と笑ってた。

大丈夫じゃないっぽい。


「おお…おはようモモ」

村長が挨拶してくれたけど、やっぱり頭を押さえてた。

「飲みすぎはダメにゃー」

と私が言うと、村長は笑ったけど、すぐに頭を押さえてうめいた。

どんだけ飲んだんだ…

「実は今日も頼みたいことがあってな…」

頭を押さえながら村長が言った。

「またお肉がいるにゃ?」

私が尋ねると、

「いや、モモの装備のために素材が必要かと思ってな」

と村長は言った。

「モモの今の装備は国から支給された最低限のネコ戦士用装備なんじゃが、モモの身を守るためにはもっと良い装備が必要じゃろうと、昨夜村民たちと話し合ったんじゃよ」

村長はそう言った。

確かに、昨日倒した牛っぽいモンスターがもし、頭突きとかで反撃してきたら、この布製の装備じゃ怪我してたかもしれない。

「何を集めたらいいのにゃ?」

と私が聞くと、村長は

「鉄分を含んだ石じゃ」

と言った。

「また村人を付き添わせるのでな、そやつに石の見分け方を習って石を集めるといいぞ」

村長はそう言って、昨日一緒に行ってくれた若い男の人を呼んでくれた。

「おお…まかせときな…」

彼も二日酔いらしく、頭を押さえていた。

…大丈夫なんかいな…


昨日と同じ村の東門を開いて、村の人が荷車を引き、私が先に立って走って出た。

昨日牛っぽいモンスターを倒した場所だったけど、今日はモンスターはいなかった。

「そこらに黒っぽい点がある石があるだろ?それが鉄分を含んだ石だよ」

村の人の言う通り、黒い点がたくさんある石がころがってた。

「俺たちが使ってるカナヅチや包丁なんかも、その石ころから作ってるんだ」

彼は頭を押さえたまま笑って言った。

まだお酒が抜けないらしい。

私は石を拾っては荷台に載せ、また拾っては載せた。

しばらくそうやって石を集めていると、

「よし。このぐらいあれば、モモちゃんの装備ぐらいはできるだろう」

村の人がそう言ってくれたので、私たちは村に戻ることにした。

村に戻って石を鍛冶屋さんの所に持って行くと、鍛冶屋さんは石を割って黒い所を集めて火にかけて融かし、それをトントンカンカンと叩き始めた。

「明日までには仕上げるから、家で休んで待ってろよ」

そう言いながら、鍛冶屋さんも頭を手で押さえた。

…アンタも二日酔いかい…


翌日の昼前に鍛冶屋さんに呼ばれて行くと、耳を入れる所に穴が開いたヘルメットみたいなのと、剣道の胴みたいなのを渡された。

「お代は村長からもらってるからいらねぇよ」

と言われて、私はほっとした。

「ありがとにゃ!」

と鍛冶屋さんにお礼を言って早速身につけてみると、布のと違ってそれなりに重かったけど、思ったよりは軽くて動けそうだ。

でも、見た目がかわいくない。

もっとかわいい装備が欲しい…あのピンクのワンピみたいなのは、いつ作れるようになるんだろう…

私は心の中でため息をつきながら、防具と一緒に作ってくれたナイフっぽい武器を背負った。

 

今日も寒いです。うちのネコは今日もほぼコタツから動きませんw

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