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ネコ好き女子、ネコ戦士になる  作者: リュウ
第6章 ネコ戦士、奮闘する

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6-5 ネコ戦士、つかの間の休息を得る

私がベリー村に戻ったのはお昼頃だったので、とりあえずお昼ごはんを食べることにした。

焼き肉屋台のジンさんが

「普通の焼き肉と昨日のツラーオかオオツラーオの焼き肉、どれがいい?」

と聞いてきたので、私は迷わず

「オオツラーオ食べたいにゃ!」

と答えた。

ジンさんはオオツラーオの焼き鳥モドキを差し出してくれて

「はいよっ!串は食うなよ?」

と、にやっと笑った。

なので私は

「気をつけるけど、串食べちゃったらごめんにゃ」

と、にやっと笑い返した。

「…カンベンしてくれよぉ…」

ジンさんがそう言うと、村のみんなが笑った。

良かった、もうみんな、いつもの笑顔だ。

私がもぐもぐとオオツラーオの焼き鳥モドキを食べてたら、みんなも

「俺もオオツラーオ1本!」

「私も!」

とジンさんに注文し始めた。

普通の焼き肉は1本30ジロだけど、材料費がほぼタダのツラーオやオオツラーオは1本20ジロだ。

私がツラーオやオオツラーオを倒してきたら、ジンさんにはほぼ手間賃しか入らないので

「普通の焼き肉が売れた方が、ジンさんは儲かるんじゃないにゃ?」

と私が尋ねてみると、

「いいんだよ。みんな安くてうまいモン食べたいだろ?またツラーオとか倒してきてくれよな!」

ジンさんは笑った。

そして

「なっ、俺いいこと言うだろ?」

と続けて言ったので、

「…それを言わなきゃいいのにね…」

ジンさんの娘のアンナがため息をついてそう言った。

二人のやり取りにみんなが声を立てて笑った。

いつものベリー村の明るさに、私はひと安心した。


バーサさんにリンゴをもらってがぶがぶと食べていると

「モモちゃん、ホントに体は大丈夫かい?」

バーサさんが心配そうに私に言った。

なので私は、防壁にぶつけたらしい頭を前脚でなでてみた。

「大丈夫にゃ!タンコブもできてないにゃ!」

私の言葉にバーサさんはほっとした顔をした。

するとカールさんが

「モモちゃんを危ない目に遭わせた傭兵って誰だよ…ぶん殴ってやりたいぜ」

と、また怒りが戻ってきたように言った。

私のために怒ってくれるのはありがたいけど、カールさんと傭兵をケンカさせるわけにはいかない。

あの傭兵だって、あんなことになるなんて思ってなかっただろうし…

そう思ったので

「アクアドラゴンからかばって傭兵さんを突き飛ばしたけど、私の力で突き飛ばされて、あの人よく死ななかったにゃーって後で思ったのにゃ。だからカールさんが殴る必要はないにゃよ」

と私が言うと、ギルド長の顔が青くなった。

「…確かに…砂浜でなければ、あの者は…」

ギルド長の言葉に

「なるほど、じゃあ俺が殴るまでもないな」

カールさんはギルド長の顔を見て、ふふんっと笑った。

カールさんが怖い…


お昼ごはんを食べて、家に戻って毛づくろいをしてから、私は王都に行くことにした。

研究所長のケラーさんたちに今回得た情報を伝えて、今後のアクアドラゴン対策を考えるためだ。

私が家を出ると、ギルド長も焼き肉を買って、リーナさんちで買ったトウモロコシみたいなやつ…モロコシの粉を焼いたパンにはさんで食べていた。

私が家から出てきたのに気付いたギルド長は、慌てて焼き肉サンドを食べ終えようとしたけど、

「大丈夫にゃ。ゆっくり食べてにゃ」

と私が言うと、丸太のベンチに座り直して食事を続けた。

ギルド長を待っていると、

「モモちゃん、また王都に行くの?」

アンナが話しかけてきた。

「そうにゃ。研究所に行ってアクアドラゴン対策を話し合ってくるのにゃ」

私が返事をすると、アンナとマリアとエマは

「そう…」

と、なんだか元気がなさそうだった。

なんか暗くなっちゃったみたいなので

「お土産は何がいいにゃ?王都で流行りのお菓子とかはどうにゃ?」

と私は言ってみた。

すると

「そんなのいいよ…」

「そうよ、モモちゃん、大変なんだから…!」

「モモちゃんばっかり、モモちゃんばっかり…っ」

三人娘は泣きそうな顔でそう言った。


私は前世のオタク友達のことを思い出した。

基本的には漫画やアニメやゲームの話でバカみたいに盛り上がる仲間だったけど、愛猫モモを亡くした時や、父が亡くなった時には、ホントに心配してくれた。

優しかったオタク友達が、三人娘に重なる。

「大丈夫にゃ。ホントに辛い時は言うから、今は心配しなくていいにゃよ」

私が笑いかけると、

「…うん…うん…!」

三人娘は、まだ少し泣きそうな顔だったけど、笑ってくれたので、私はほっとした。

そして

「ギルド長さん、ごはん食べたら王都に行くにゃ!」

ギルド長が焼き肉サンドを食べ終えて水を飲んでいたので、ギルド長に向かってそう声をかけた。

「うむ、では参ろう」

ギルド長が馬を連れてきたので、私は馬の首近くに飛び乗り、ギルド長は私の後ろに乗って、私たちは王都に向けて旅立った。

アクアドラゴン対策を練るために。

 

今日は吹雪になりました。南国と言われる地で吹雪…笑うしかありません…ネコも寒そうで、膝の上から離れません。

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