表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ネコ好き女子、ネコ戦士になる  作者: リュウ
第4章 ネコ戦士、新たな脅威に挑む

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

29/36

4-1 ネコ戦士、故郷を思う

私は女性陣へのお土産を買った、服の店のことを思い出して、

「この村には服を売るお店はないけど、みんな服はどうやって買ってるにゃ?」

とバーサさんに聞いてみた。

するとバーサさんは

「王都の商人が持って来てくれるカタログ見て注文するんだよ」

と笑った。

えっ…カタログ通販…?!

「試着とかしなくて大丈夫にゃ?」

前世のネット通販で失敗したことがある私は、そう聞いてみた。

バーサさんは

「既製品の服の大きさは大体同じだけど、たいがいの人が着られる大きさだからね。みんな買った服を自分の体に合わせて、腰回りをちょっとつまんだり、裾を上げたりするんだよ」

と答えた。

そういえば村には…いや、王都の城下街にも、太った人はいなかったっけ。

あんまりカロリー高い食べ物がないせいで、肥満とまで言える人はいないのかもしれない。

だから、既製品のワンサイズの服で足りるんだ。

「なるほどにゃあ…」

私は意外に合理的なこの世界に感心した。


カタログ通販という、意外なこの世界の買い物システムに驚きつつ、私は前世の世界でのことを思い返していた。

私はアラサーオタク女子だったから、服を買うのは安い量産品ショップか、ネット通販だった。

好きな漫画は少年漫画メインで、ゲームも勇者系とかモンスター育成系…男子の方が好きそうなやつが好きだったけど、好みが似ていたオタク友達も何人かいた。

…みんな、元気かなぁ…

ギルド長が言ってたように、もしも元の世界に生きて戻れたら…この世界でのことを話したら、きっとみんな食いつくだろう。

でも、それはきっと叶わない。

私は死んで転生して、この世界に来たんだから。

母も姉達も、私が死んでしまって…まだ泣いてるかもしれない。

それでももう、どうしようもない。

前世の世界への連絡手段なんてないんだから。

私は空を見上げながら、勇者シリーズのゲームのことを思い出した。

勇者は下の世界で魔王を倒して英雄になったけど、上の世界…自分の故郷への道は閉ざされて、勇者をひとり待つお母さんの所に戻ることは出来なくなったんだ。

…もしも山のようなドラゴンが現れなかったら…?

私もあの勇者と同じように、この世界で生きて、そして死んでいくのかな…

天を仰いだ私の目から涙があふれて、ふわふわの毛の生えた頬を伝って、流れて落ちた。


「モモちゃん!!どうしたんだい?!」

バーサさんの叫びで私は我に返った。

物思いにふけってたけど、バーサさんと話してたんだった…

「急に黙り込んだと思ったら上向いて泣き出して…王都で嫌なことでも言われたのかい?!」

バーサさんは眉間にしわを寄せてそう言った。

「なんだと?!」

「王都の奴らがモモちゃんをいじめたのか?!」

男の人たちが寄ってきた。

「にゃ…」

と私が言いかけると、

「誰よ!!モモちゃんをいじめたなんて!!」

「私が行って、棒で殴ってやるわ!!」

三人娘も寄ってきた。

なんなんだ、この人達。

勝手に誤解して勝手に怒って…

私はおかしくてたまらなくなって

「にゃーっにゃっにゃっにゃっ!!」

と大声で笑ってしまった。

…笑い方まで”にゃ”なのかよ…


ぽかんとしている村のみんなに、

「違うにゃよ。カタログで服買うって聞いて、私も私の世界ではそうだったにゃって…思ったら…思ったら、母さんとか姉さんとか友達を思いだしちゃったのにゃ…」

と言うと、みんなはほーっと息を吐いた後、

「いじめられたんじゃなくて良かったけど…」

「そうか…そうだよな。モモちゃんにも親兄弟や友達がいたんだもんなぁ…」

と言った。

バーサさんが

「…本物の母さんじゃないけど、あたしがモモちゃんの母さんのつもりだよ」

と言ってくれて、私は目頭が熱くなった。

「そうよ!私たちが姉さんとか友達よ!」

「マリアが姉さんで、アンナと私が友達ね」

「…まあ私が一番年上だから、姉さんでいいわ」

三人娘もそう言ってくれたので、私の目からはまた、涙があふれてきた。

「…みんな…ありがとにゃ…」

右前脚で涙をぬぐっていると、カールさんが

「モモちゃん、これで拭きなよ」

と手拭いを差し出してきた。

なんだか薄汚れてたので

「…汚いにゃ…」

と私が言うと、

「ひでぇよモモちゃん!」

とカールさんが笑って、みんなも声を立てて笑った。

この村が今の私の故郷…みんなが私の家族や友達なんだ…

そう思って、私は泣きながら、笑った。

 

今日からいきなり寒くなりました…パソよ、頑張ってくれい…ネコと同じぐらい寒さに弱い、うちのパソですw

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ