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ネコ好き女子、ネコ戦士になる  作者: リュウ
第3章 ネコ戦士、王都に招かれる

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3-1 ネコ戦士、ファイアドラゴンに挑む

私がベッドから飛び起きると、アンナたちも目を覚ました。

「ん…モモちゃん、どうしたの…?」

寝ぼけまなこでマリアが聞いてきた。

「ファイアドラゴンが出たのにゃ」

私の言葉に、三人は飛び起きた。

「えっ…ファイアドラゴンが出たって…」

エマが青い顔をして言った。

「今、ギルド長さんが来て、村の北にファイアドラゴンが迫ってるって言ったにゃ!だから、行かなきゃなのにゃ!!」

私がそう言うと、女の子たちは悲痛な顔をして、言葉をなくした。

でも

「倒してくるにゃ。そんで、ピンクのかわいい装備作るにゃ!」

と私が言うと、三人は目を見開いた後

「うんっ…!かわいい装備、できるといいね!」

「頑張って…ケガしないでね」

「みんな、待ってるからねっ…!」

と口々に言ってくれた。


私は装備を身に着けて、家を出た。

ギルド長は私を見ると

「…大変心苦しいが…ファイアドラゴンの討伐を…頼む…!」

と、少し辛そうに言った。

そして、

「これは王都のモンスター研究家から託された、ファイアドラゴンに関する文書である。外見の特徴や、弱点と思しき箇所などについて記されているので、この文書に目を通してから行かれよ」

と言って、ギルド長は私に紙を渡してくれた。

その紙には、村の北門を出たあたりの簡単な地図も書いてあったので、私はありがたくそれを持って行くことにした。

まだ朝早いのに、ジンさんがいつも通り焼き肉をくれて、それを食べていると

「モモちゃん…これを…」

バーサさんが心配そうな顔をしながらも、私にリンゴとベリーの実を渡しに来てくれた。

「ありがとにゃ!勇気百倍だにゃ!」

リンゴをしゃぐしゃぐと食べてベリーの実を三つポーチに入れて、私は村の北門に向かった。


ギルド長のくれた紙によれば、ファイアドラゴンの肉は多分食べられないだろうってことだった。

そして、装備を作りたいなら倒した後、素早く皮をはぐほうがいいだろうとのこと。

…自分で解体しなきゃなのか…

私はちょっとうんざりしたけど、まずはファイアドラゴンを倒さなきゃいけない。

深呼吸をしてから村の北門を開けて、私は外に出た。

村の北はすごく寒くて、川には氷が張っていた。

村の北門を出ただけなのにめちゃくちゃ寒かったので、私は驚いた。

こんな寒いとこに、火を噴きそうな名前のドラゴンが来るって…おかしくない?

火山みたいなところの方が暮らしやすいんじゃないの…?

そう考えながら、鼻を上に上げて匂いを嗅いでると、なんだか焦げ臭いような匂いがした。

まさかっ!!

見上げると、オオツラーオの倍以上はありそうな、四つ足で立つ真っ赤な恐竜みたいなのがいた。

ていうか、前世のオオサンショウウオっぽい。

大きな目に大きな口…私なんてひと飲みなんじゃないだろうか。

ごくりとつばを飲んで、じっとファイアドラゴンを見ると、ファイアドラゴンは震えていた。

こんな大きな強そうなモンスターが、私におびえるわけはない。

きっと、この凍えそうな寒さで震えてるんだ。

だって、恐竜みたいなもんなんだもん。


どう攻めようか考えていると、ファイアドラゴンは私に向かって四つ足で走ってきた。

でも、意外に足は遅い。

私は、川の氷が使えないかと考えて、川の中の岩にジャンプして、ファイアドラゴンの突進を避けた。

ファイアドラゴンの重さに耐えられなかった川の氷は、バリバリと音を立てて割れて、ファイアドラゴンは川の中に落ちた。

私は岩の上からジャンプして岸に戻り、ファイアドラゴンの様子をうかがった。

「ガルルル…」

ファイアドラゴンは犬みたいなうなり声を上げながら、川から這い出してきた。

ファイアドラゴンの全身は、ガタガタと震えていた。

やっぱり寒さに弱いんだ…まあ、ネコも寒さには弱いけど。


ファイアドラゴンは震えながらも私に向かって来たけど、その動きはのろい。

でも、ファイアドラゴンの前脚は思ったより長くて、炎を帯びたその一撃は私の胴に当たり、私は吹っ飛ばされた。

空中でくるっと回って、私は四つ足で着地した。

…やっぱり私の身体能力、ネコみたいになってるんだ…と思いながら、私は被害の確認をした。

大丈夫、オオツラーオの装備に傷はついたけど、私にケガはない。

青魚のお寿司みたいな見た目でイマイチだけど、大切に大切に使ってきた装備に傷をつけられたので、私は腹が立ってきた。

「…落とし前はつけてもらうにゃ…」

最近モールやツラーオを倒す時に色々試してたんだけど、オオツラーオの大剣は、投げるとブーメランみたいに戻ってくることに気づいた。

相手が大きいなら、武器を投げればいいんだ。


私はファイアドラゴンの目を狙って、大剣を投げた。

するとファイアドラゴンの左目に当たった大剣は、私の手元に戻ってきて、

「ギャアアアアア!!」

片目を失ったファイアドラゴンは叫んだ。

私はもう一度大剣を投げて、今度は右目をつぶした。

「ギャアアアオオォ…」

両目が見えなくなったファイアドラゴンは、立ち上がって前脚で自分の目をかきむしり始めた。

ファイアドラゴンの弱点は頭とお腹らしいと、ギルド長からもらった紙にかいてあったので、立ち上がったファイアドラゴンに踏みつぶされないよう気をつけながら、私は大剣でお腹を攻撃しまくった。

「ギィィヤァァァァァ!!」

叫びながら四つ足に戻ったファイアドラゴンに向かって大剣を振り上げてジャンプして、私はファイアドラゴンの頭を思い切り殴るように斬った。

ファイアドラゴンは地響きを立てて地に伏せ、その体の震えは止まった。

「完全勝利にゃ」

と、私は前脚を腰に当てて、ふんぞり返った。

 

第3章開始です~。今日の天気予報は吹雪でした…うちのあたり、南国やで一応…

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