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ネコ好き女子、ネコ戦士になる  作者: リュウ
第2章 ネコ戦士、異世界になじみ始める

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19/22

2-10 ネコ戦士、女子会をする

「はい、モモちゃん」

と、カールさんを取り囲んでいた女の子のひとりが、私に焼いた肉の乗ったお皿を渡してくれた。

「ありがとにゃ。名前聞いていいにゃ?」

私がそう言うと、女の子は

「私はアンナよ」

と、にこっと笑った。

茶色のくせっ毛を首の後ろで束ねてて、丸い茶色の目がかわいい子だ。

他の二人の女の子たちも寄ってきて、

「私はマリア」

「私はエマよ」

と名乗ってくれた。

マリアはストレートの長い黒髪に切れ長の茶色の目、エマはウエーブのかかった長い金髪に、大きな茶色がかった金色の目だ。

なぜか女子会のように、私たちは四人で広場のベンチ代わりの丸太に座って、焼き肉を食べることになった。

「みんなはカールさんが好きなのにゃ?」

私がそう尋ねてみると、三人は笑って

「そうよー」

「優しいし、かっこいいし」

「村長さんの孫だし」

と口々に言った。

「えっ、カールさんて村長さんの孫なのにゃ?」

私は驚きつつも、村長がモールやツラーオを狩りに行く時に私にカールさんを付き添わせたのは、自分の孫だからだったのかーと納得した。

「カールさんのお父さんは誰にゃ?」

と聞いた私の言葉に、三人は一瞬顔を固くして、そしてアンナが答えた。

「…モモイロヒヒに…あ、モモちゃんと話したメスじゃなくて、オスのモモイロヒヒよ。そいつに殺されたのが、カールさんのお父さんなの…」


「…そうだったのにゃ…」

返す言葉が見つからなくて、私はそう言うしかなかった。

「…カールさんのお母さんは誰にゃ?」

ふと気になって私が聞くと、

「バーサさんの妹さんよ」

とマリアが答えた。

私はまた驚いて、

「え?バーサさんに妹さんがいるのにゃ?会ったことないかもにゃ」

と言った。

するとエマが

「バーサさんの妹さんは、旦那さんが亡くなった後、気落ちして病気になって亡くなったわ…」

と言った。

なんてことだ。

カールさんのお父さんがモモイロヒヒに殺されて、お母さんはそのショックで病気になって亡くなったなんて…

あっ…だから、私がモモイロヒヒを倒すって言った時、バーサさんは泣いて私を止めようとしたんだ。

思いがけない人間関係に、私は言葉を失った。

すると、アンナが言った。

「だからね、暗いこといっぱいだったこの村に、モモちゃんが来てくれて良かったなって思ったの」

私は顔を上げてアンナを見た。

「そうよね。王様のネコ戦士召喚では、いくらこの村からのお願いでも、この国のどこにネコ戦士が現れるかはわからないらしかったのよ。でも、モモちゃんはこの村に来てくれたわ」

マリアが私の方を向いて笑った。

「モモちゃんが来てくれて、村のみんな明るくなったわ。ありがとね、モモちゃん」

エマも私に向かって笑ってくれた。

私はなんて言っていいかわからなくなって

「…今夜は酒盛り許すにゃー!!」

と、立ち上がって叫んだ。


私の言葉を聞いて、村のみんなは

「おおっ?ネコ戦士様のお許しが出たぞー?」

「じゃあ今夜は飲んでもいいってことだな?」

と盛り上がって、果実酒を飲み始めた。

アンナたちもお酒を飲み始めて、なんでか流れで私の家に来ることになった。

私のベッドは大きいので、四人でごろごろしながらおしゃべりした。

「みんなはカールさんが好きなんにゃろ?でもカールさんはひとりしかいないにゃよ」

私の言葉に三人はうなり始めた。

「うーん…カールさん以外にも男の人はいるけどねぇ」

「カールさんが一番かっこよくて優しいのよね…」

「ケンさんも一応独身だけどねぇ…」

私はちょっと驚いた。

「ケンさんて独身なのにゃ?!」

鍛冶屋のケンさんは多分アラフォーとかもっとじゃないかと思う。

こういう世界って結婚早そうなのになー…と私が思っていると、

「ケンさんて仕事一筋すぎて、雑貨屋のリーナさんが一生懸命アピールしたのに気がつかなくてさ」

「リーナさんは他の人と結婚しちゃったのよね」

「鈍感すぎるのよ、ケンさんは…」

三人は口々にそう言った。

完全に女子会になっている。

女子四人であーだこーだ言ってるうちにみんな寝てしまって、目が覚めたら夜が明けていた。

すると馬の蹄の音がして、ギルド長が村に入ってきたようだった。

「ネコ戦士殿!!ファイアドラゴンがベリー村の北に迫っている!!急ぎ戦いの準備を!!」

ギルド長の必死な叫びに、私は飛び起きた。

 

これにて第2章終わりです。明日から第3章開始です~

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