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ネコ好き女子、ネコ戦士になる  作者: リュウ
第2章 ネコ戦士、異世界になじみ始める

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2-2 ネコ戦士、新しい装備を手に入れる

「なんだあのバカでかいの!!」

「ツラーオ…じゃねぇよな?!ウロコが青いぞ」

「モモちゃん、よくつぶされねぇな…」

遠巻きにしながらざわざわしている村の人たちの間を通って、私はオオツラーオを頭の上にかかげたまま、ギルド長の前に立った。

「オオツラーオ、これでいいにゃ?」

と私が言うと、

「お…おお…」

ギルド長は言葉を失っていた。

なのでとりあえず、広場までオオツラーオを運んで行って、私はそこでどすんと音を立ててオオツラーオの体をおろした。

「モモちゃん!ケガはないのかい?!」

バーサさんが心配そうな顔で駆け寄ってきた。

なので私は

「またバーサさんのおかげで助かったにゃ」

と、バーサさんに笑いかけた。

「えっ…ていうと、ベリーの実かい?」

バーサさんの問いに、私はうなずいた。

「こいつに踏みつけられて動けなくなったけど、ベリーの実を食べたらまたすごい力が出たにゃ。それでこいつの脚をつかんで振り回して地面に叩きつけまくったら倒せたにゃ!」

私の言葉に村の人たちもギルド長もあっけにとられてたけど、せっかく倒してきたんだから、早くこいつのお肉を食べてみたいと思って、

「解体、お願いしますにゃ!」

と私は言った。

すると固まってた村の人たちは、はっとしたように動き始めた。

オオツラーオのお肉が楽しみだ。

ツラーオよりおいしいといいなぁ…と私はオオツラーオの肉のことばかりが気になっていた。


村のみんなにオオツラーオの解体をお願いして、私は家に戻って毛づくろいをした。

地面に組み伏せられていたせいで土で汚れてしまった毛を、丁寧にお手入れした。

うちのモモは完全室内ネコだったから、こんな風に汚れたりしたことはなかったけど、ちょいちょい毛づくろいしてたっけな…と、私はまた愛猫のことを思い出した。

ネコはうち外自由にさせた方がストレスがたまらないとか言う人もいたけど、前世の世界は車がたくさん走っていたので、外に出すことはネコにとって危険だった。

なので室内オンリーの方がいいよなぁと、我が家ではネコは外に出さなかった。

そんなことを考えながら毛づくろいをして、ひと通りきれいになったので、私は家を出て広場に向かった。

「すげぇな。ツラーオ十頭分ぐらいの肉の量じゃないか?」

村の人の声がした。

「お肉より、このウロコよ!」

「そうよ、きれいなバッグになりそうだわ!」

女の子たちの声も聞こえてきた。

そうだ。

オオツラーオの青いウロコ…ツラーオの褐色のウロコよりずっときれいだったんだ。

私は鍛冶屋のケンさんの所に走って行って、

「ケンさん、オオツラーオで装備作れないにゃ?」

と聞いた。

ケンさんは

「おお、ちょっと待て。確か…」

と、絵で描いたカタログみたいなのをめくった。

そして

「できるぞ!今の鉄の装備より数段いいやつができる!」

と目を輝かせて言ったので、

「じゃあ装備作りお願いしますにゃ!」

私はケンさんにオオツラーオの装備作りを頼んだ。


その夜はまたオオツラーオのお肉祭りで、村の人たちは焼き鳥モドキに舌鼓を打った。

オオツラーオの方がツラーオよりやや脂肪分が多くてしっとりしてておいしかった。

ツラーオが鶏胸肉なら、オオツラーオは鶏モモ肉って感じだった。

ただの焼き鳥モドキだけじゃなく、ネギみたいな野菜とオオツラーオの肉を交互に串に刺したネギマみたいなものもあったけど、”私はネコだから、ネコには毒になるネギはダメだろうな…”と、前世でネギマ大好きだった私は、ヨダレを垂らしながら我慢した。

ギルド長もオオツラーオを食べたかったようで、本当なら王都まで片道二時間で日帰りできるのに、また村長んちに泊まることになった。

そして鍛冶屋のケンさんは焼き鳥モドキを食べながらも、私の装備を熱心に作ってくれていた。

私の装備を作るには丸一日かかるとケンさんが言っていたので、私は家に戻って眠ることにした。


翌朝にはギルド長は王都に向けて旅立ち、村の人たちは通常の生活に戻り…私は前日に頑張ったから休むようにとみんなに言われたので、いつも通り、もらった焼き肉やリンゴを食べたり、家でごろごろ寝たりして休んでいた。

そしたら夕方近くになってから、ケンさんが私の家に来た。

「できたぞ!!オオツラーオ装備だ!!」

ケンさんが渡してくれたのは、オオツラーオの青いウロコを生かしつつ、ベースになる硬い皮膚の白い色と合わせたツートーンの装備だった。

背中から脇までが青いウロコで、お腹側は白い皮膚の、剣道の胴みたいな形の装備で、頭の装備は白ベースの和食職人の帽子みたいな形だけど、斜め前にリボン状の結び目みたいなのがついていた。

…なんか…体の装備の方は青魚のお寿司みたいだし、頭の装備はお寿司屋さんの鉢巻きみたい…

思ってたのと違う…

私が”こんなんだったらいいなぁ”って思ってたのは、青いウロコを生かしたワンピみたいな装備…人魚みたいなかわいい装備に、青いティアラみたいなかわいい頭の装備だった。

思ってたのと全然違ったので黙ってしまった私に気づかず、

「ホントは頭の装備にリボンはねぇけどな、モモちゃんは女の子だからオマケしといたぜ!」

と、にこにこと笑ってケンさんは言った。

…そのオマケのせいでお寿司屋さんの鉢巻きになっちゃったんだよ…

心の中でそうため息をつきながら、

「…うん…ありがとにゃ…お疲れ様にゃ~…」

私はひきつった愛想笑いを顔に張り付けてそう言って、工賃の千ジロをケンさんに支払った。

 

めっちゃ寒いです。初雪です。積もるほどは降ってませんが…積もったらうちの母は雪だるまを作り、私はこたつで丸くなります。←

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