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絶望

 四角い6畳の部屋はゴミ置き場になっていた。

そこに虫がいるのか、いないのかは、もう分からない‥体が動かなくなって‥もう3日‥そろそろ死期が近いのか、目が霞む‥3日、水しか口にしていないが、お腹は空かない‥テーブルには、4日前に飲んだ‥缶ビール‥お弁当箱のクズ‥灰皿にはタバコの吸い殻が山のようになり、居場所を失った数本が転がっている。


 ソファーに横になり‥ずっと窓を見ている。横になった日の1日目の空は雲が一つもない晴天だった、2日目の空は雲がモクモクとあり、曇っていた。

3日目の今日の空は、やっぱり晴天だ、


 半年前に仕事を辞め、貯金をきりくずし生活をしていたが、お金がそこをつきそうだ、精神科に通っていたから、生活保護を受けようと思えば受けれるが‥この先また、就職して、また社会のゴミになるなんて、僕には無理だ‥人間関係も、仕事も、全部うまくいかないし、疲れてしまった。


 30歳で発覚したAD HDの僕の頭は、数字が頭から家出をし、言葉は、頭から風で飛び‥仕事も覚えられないし、数字も覚えられない。


 よくここまで、生きてこれたなと思う。


 急に喉が渇き‥ソファーから、立ち上がり‥ゴミを跳ね除け、台所の蛇口をひねると、水がでない。最後のライフラインの水が止まったらしい‥先月には電気がとまり、ガスが止まった。


 どうやらここまでのようだ、


 ソファーに戻り‥ヨロヨロと倒れ込む‥

外から女子高生の笑い声がしてきた。ここの近くには高校があり、この時間になると、下校する学生達の声がする。


 半年前、この声が嫌で嫌で、ビールの缶を叩きつけて、耳を塞いだが、もうそんな気すら起きない‥やり直せるなら、学生の頃に戻りたい‥お父さんとお母さんは、僕が20歳の時に亡くなってもういない、10代の頃は楽しかったぁ‥家族でバーベキュー、友達とカラオケやダーツ‥彼女こそ、今まで出来なかったけど、少なからず楽しかった、


 意識が遠くなってきた。このまま眠れば、お父さんとお母さんに会えるかな‥女子高生達の笑い声が遠くで聞こえる‥


 どのくらい意識を失ってたのか、分からないが‥目が覚めた‥外は真っ暗だった。


 だが相変わらず目が霞んでた‥キッチンの玄関の方にボーっと灯りが見える‥幽霊?死神?僕を迎えにきたの?早く連れてって‥お母さんの所へ、


 灯りがボンヤリ僕の方へ近づいてきた。


 そこには、真っ黒いフードを身に纏い‥大きな鎌を持った、金髪のロングの髪のお人形さんみたいな、少女が、立っていた。


 その少女のまわりは、ポーっと光っていて、金髪の髪がなびき、怪しく揺れていた。


 「誰?死神さん?僕を迎えにきたの?」


 「はい‥。。葵君‥準備はできてますか?」


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