第一話 冒険
目を覚ますとそこは凄く緑な草原だった
「えっ なんで」
意味が分からない 俺はさっきまで、さっきまで...なにしてたっけ?だめだ何も思い出せない けど恐らくこれだろうなと思う事が一つある、俺は何らかの事故でここに転移されてしまいその衝撃で記憶がなくなってしまったと言うことだ。あってるかわからんが、俺にはこれくらいしか思いつかない。
まあ考えても仕方ない、ひとまず記憶がないというなら自分がいま覚えていることを確認しよう。
俺が覚えていることは名前がルカで年齢は16歳竜族、剣術も魔術もある程度扱えることくらいだった。
とりあえずギルドで依頼こなせばしばらく生きて行けるかな。
しばらく彷徨っていると町を見つけた。ギルドは勿論、冒険に必須な店は一通り揃っていて食事処など様々な店があり結構大きな町のようだ。そこら辺で野垂れ死にすることはなくなって良かった。
ギルドで冒険者登録をして説明を受けた。F~Sまで階級があり、階級が上がるにつれて以来の危険度と報酬が上がるらしい。Sランクになっても1日数回なら階級が下の依頼もできるとのことだ。
パーティーやクランについても説明されたが俺にはあまり関係ないだろう。
しかしどの依頼にしようかな 無難に薬草の採集でも...
「ねぇ そこの君、冒険者なり立てだったりしない?」
黒髪の俺と歳の近そうな男が話しかけてきた。珍しい服を着ているし、きっと貴族だろうという感じ。
「そうだけど 何か?」
「よかった じゃあ俺とパーティーを組んでくれない?」
「うん いいよこれからよろしく」
「マジ! ありがとう!」
まさかのパーティーのお誘いだった。一人は心細かったしこういうのは断らないほうがいい。
パーティー登録するとき改めて説明があった。なんて良心的。
どうやらランク差が大きすぎるとパーティーは組めないらしい。まあ俺もこいつもFランクだから大丈夫だ。ほかにも色々説明されたが、重要なのはないな。
「早速依頼受けようぜ 何がいいかな」
「薬草取りに行こう」
「いいね 報酬は?」
「銅貨5枚だな」
「それって どのくらいの価値ある?」
「一人宿に泊まれるくらいじゃね」
「まじか じゃあ話してないで早く済ませて、他の依頼もやらなきゃじゃん」
「おう」
貴族だと思ってたが、こいつも一文無しぽいな。もしかして一人の方が良かったか?いや そういうのはよくないな。
「そういえば自己紹介してなかったね 俺はケイよろしくな」
「俺はルカだよ よろしく」
「ルカ その頭についてる角ってなんなの?」
「これはただの角だよ。 俺、竜族だから」
「えっ!?竜? 火とか吐けたりすんの?」
「吐けないよ そういうのは本物のドラゴンがやるやつ 俺は竜と人のハーフだから多分」
「ふ~ん」
「あっおい あれ薬草じゃない? 結構大量」
「まじじゃん 早く取っちまおう」
結構大変だった。もう働きたくない ギルドまで戻るのめんどくさい 俺は野宿でいいよ。ケイはまだまだ元気そうだなぁ 若いっていいね。ケイの様子がおかしい。なんか震えてる。働きたくてうずうずしてるのかな?
「なぁ ルカなんかやばいのいる」
「うん? あぁただのオークだよ 俺でも倒せるくらいのやつだから それにこっちに気づいてないよ」
「そ、そう? 良かった」
帰ろうと思い後ろに振り返った時だった。そこには俺たちでは敵わないだろう一つ目の巨人がいた。