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星読みのシュナ。家族に捨てられましたが、もふもふと出会い幸せになりました。  作者: 四季 葉
第2章 灰色のもふもふ

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~閑話~ シュナがいなくなったその後で(4)

 

 ――私の名はアイリーン。


 勇者一行の一員であり、魔を滅する光魔法と治癒魔法。それに探知魔法を得意としています。

 大勢の人は私を『聖女』だと呼び、かなり大袈裟に騒いでいますが、私はそんなに大それた存在ではありません。まだまだ未熟で日々修練を積んでいかなければなりません。もちろん聖女と呼ばれる存在にはほど遠く、修練を重ねたその先に聖女と呼ばれる存在に近づければとは思っています。

 けど勇者一行の方々は世間の評価ではなく、等身大の私を見てくださりとても心が安らぎます。


 少し話が反れてしまいましたが…

 私たち勇者一行は瘴気が満ち魔物が増え続けるこの世界を救うため旅に出ました。

 原因はおそらく魔王復活の兆しがあること。それにより瘴気が満ち魔物が増えているだと教会や魔法使いたちは考えているのです。私たちの目的はまず魔王の復活を阻止し、瘴気を消滅させ世界に平和を取り戻すこと。


 勇者一行はどこへ向かうべきなのか? 未来を視ることができる能力を持つ私の師である、最高司祭様を訪ね帝国の大聖堂を訪れたのつい先日のこと。

 そこで最高司祭様は予言なさいました。遥か昔に北の辺境に追放された星読みの一族。闇魔法に適性のある十歳になる族長の子が全ての鍵を握っていると、

 私達はその子供に会うため帝国のはるか北にあるミケーネ山の麓までやってきたのですが…何事もすんなりとは上手くはいかないものですね。


 困ったことに、星読みの一族には古くからの悪習があり、五百年に一度――つまり今年の冬至の日に十歳になる子供を生贄としてミケーネ山に巣食う魔物に奉げることになっている。私たちは麓の町でそんな話を聞いたのです。

 そんな話を聞いてしまったら、放っておくことなど私達にはできません。もしかしたら探している子供かもしれない…そうでなくともやはり放っては置けない。私たちは、はやる気持ちを押さえられませんでした。


 勇者であるノアは直ぐにでもミケーネ山に向かいその魔物を退治し子供を救出するべきだと訴えました。しかし魔法使いのアイザックは決して首を縦に振りませんでした。無暗に雪山を歩き回っても子供を助けることなどできない。むしろこちらの体力が消耗し遭難するだけだ。お前は仲間を無駄死にさせるつもりかと厳しいですが現実を突きつけたのです。


「……!」


 勇者であるノアは言い返すこともできず押し黙っていました。可哀想ですが、魔法使いのアイザック言う通りなのでしょう。私も冷静さを失っていました。気持ちが空回りしていては、これでは誰も救えませんね。

 ですがアイザックは悪そうに、にこり笑うとある悪知恵…いえ、ある策を私たちに授けたのです。


 その策に従い私たちは、何も知らないふりをして星読みの一族が暮らす村へと向かいました。そこでとある子供を探していると伝えたのです。思った通り村人の顔色がみるみる変わり、静かにしかし確実に動揺が広がっているようでした。

 族長やその家族とも会いましたが、明らかに隠し事をしているようです。幾つか言葉を交わしても、そんな子供は知らない。族長の一族、直系の子供は一人だけで、それはレイという名の男の子だと言うのです。

 私はその子を視てみましたが、まったく違うようです。私はその事実を彼らに伝えましたが、レイと言う子は一瞬、私を恨みのこもった眼差しで睨みつけているようでした。


「……?」


 おかしいですね。恨まれることを言ったつもりはないのですが?

 まあ、どちらにしろこの方たちは常日頃から、かなり歪んだ価値観を持って生きていることだけは理解できました。一言でいえば人間の()()なのでしょう。


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