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ジャドウの秘策!
杖から放たれる魔術攻撃をジャドウはノーガードで受けていた。
「きゃははは! 面白いねぇ!」
歓喜の笑いを上げるハニーを見てカイザーの胸は悲しみで溢れていた。
彼女は決して他人を傷つけて喜ぶような性格ではなかった。
数億年の間に何があったというのだ、ハニー。
ジャドウの救援に動こうとするとジャドウが手で制した。
「邪魔をするな。これは吾輩とハニーの勝負。興が削がれる……!」
腹の底から噴き出してくるような明確な怒気が声に含まれていた。
飄々としたジャドウがこれほど怒りを剥き出しにするなど滅多にない。
ひとりの武人として戦闘を楽しんでいるのか別の思惑があるのかは判断はできない。
けれどここで出ることだけは自重したほうがいいとカイザーは判断した。
攻撃を受け続けるにつれてジャドウは吐血し足が微かに震えてきた。
着実にダメージが蓄積しているはずだが、彼は不気味に笑うだけだ。
その様子にハニーは小首を傾げた。
「やせ我慢?」
「本気でそう思うのなら貴様はまだまだ未熟よ。お前はどうやら世を支配する法則を忘れているようですな」
「?」
「能力も魔術も使えば使うほど体力を消耗する」
その言葉と同時にハニーの腕の角度が下がり始めた。




