ジャドウとハニーの魔術対決 2
ジャドウは剣を上空に投げると無数に分身させ流れ星の如くにハニーに降り注ぐ。
「当たらないよ~」
ヒュンヒュンと躱すハニーだが、ジャドウは含み笑いをして。
「この剣は追尾機能がありましてな」
「えっ」
驚いたハニーの肩甲骨あたりに鋭い剣が刺さり、真っ赤な血が流れる。
続いて脇腹や肩にもサクサクと剣が刺さってポタポタと血が流れ可愛らしい顔が苦悶に染まる。
「いい顔ですな。人間世界では箱に剣を刺す見世物があるが、吾輩の自動追尾剣は生きた相手を串刺しにする芸ですな」
「ジャドウ、君は昔から悪い方向に知恵が働くね」
「これはこれは。お褒めにあずかり光栄ですぞ」
恭しく頭を下げるジャドウにハニーは闘気で刺さった剣を破壊して戦闘続行を示すファイティングポーズをとった。
「まだ戦うつもりですかな」
「当たり前だよ。君と戦うの楽しいし」
「吾輩も少しばかり面白くなってきましたぞ」
髭を撫で、マントを飛ばしてハニーの身体と視界を封じると間合いを詰めて殴打を浴びせる。
「袋の小娘とはまさにこのこと。視界も動きも封じられサンドバックと化したままお前は生涯を終えるがいい」
「……」
「あまりのことに声も出ませんかな」
ハニーはマントの袋からにゅっと足を出して蹴りで反撃を開始。
右足を支えに左足だけでジャドウの打撃をカットしていく。
「ぬ、ぬう……ッ」
そのセンスにジャドウは目を見開いて唸る。
やがてマントを内側から破いたハニーが上空に飛び両足を揃えた蹴りをジャドウの背に見舞って彼を地面へ倒した。
追撃を見舞ってきたそれを捉え上半身を起こしたジャドウは立ち上がってジャイアントスィングで放り投げるもヤシの木に激突する前にくるりと回転し地面に着地してしまう。目を回すことも背中から激突することもない。恐るべき身のこなしだ。
ハニーは意地の悪い笑みで星形の杖をジャドウに突きつけて。
「さっきのお返しをしようかな」




