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リバースサーフェス ~この魔法の廃れた世界で 転生薬剤師さんが 魔導王(マグスロード)を目指します!~  作者: 吾妻 八雲
シーズン6 【ルミナラ創生編】

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死神の世界へようこそ!

感想やレビューもお待ちしています!

(例:「面白い!」だけなどでも結構です!)


「ここか!」


そこはリバースレルムのとある山奥だった。


「おい!カスラはいるか?」

「誰じゃ!お主は?」


そこには白髪の小さな老人が佇んでいた。


ガルシアは思わず身構えた。


「ほお、お主やるようじゃな•••」

老人は一歩も動いていないが、ガルシアは冷や汗をかいていた。


「どうした?ガルシア!」

アレクシアが心配そうに声をかける。


「 大丈夫ですか ?ガルシアさん•••」

アーリも怯えた声で尋ねた。


「ああ、できる!」

ガルシアはその老人と幾通りもの戦闘シミュレーションを重ねたが、

「参りました!」

ガルシアはその老師の前に跪いた。


「って、なんにもしてないじゃん!」

アレクシアがツッコミを入れたが誰も反応しなかった。


「お主もなかなかやりおるの!」

「滅相もありません」

ガルシアは恐縮していた。


「アレクシア、お前の域ではまだ無理か•••」

ガルシアは残念そうな顔をした。


「いや、魔法や能力を使えばお主に部があるじゃろ」

「体術では足元にも及びませんでした•••」


「老師、先ほどは大変失礼いたしました。ガルシアと申します」

「ワシは、シュインと申す」


「シュイン様、カスラを訪ねて来たのですが?」

「ああ、カスラなら今はおらんぞ!」


「何処へ?」

「ドラゴンズネストへ修行に行っておるのー!」


「ドラゴンズネストですか•••」

ガルシアは顔を曇らせた。


「ドラゴンズネストってそんなヤバイところ何ですか?」

「ああ、俺も昔一度行ったことがあるが、正直もう二度と行きたくない!」

「ガルシアさんがそう言うなんて、地獄レベルですね•••」

アーリが怯えた顔で呟いた。


「カスラは、今回で5回目だ!」

「マジですか•••」


「でも行ってみます、ありがとうございました!」

ガルシアは老師に深々とお辞儀をしてその場を去った。


「ドラゴンズネストまではどのくらいあるんですか?」

「そうだな、3日ほど歩き続けたくらいかな!」

「3日•••」

アレクシアはすでに疲れてしまっていた。


「いや、スカイバイク乗ればすぐじゃないですか!」

アレクシアが嬉しそうに言うと、


「いや修行にならん!歩きだ!」

ガルシアは頑として聴かなかった。


3人は3日3晩歩き続けて、やっとのことでドラゴンズネストへとやって来た。


「もうダメです•••」

「ガルシアさん、さすがに休ませてください•••」

二人は死にそうな顔でへたり込んでしまった。


「お前たちはここで休んでいろ!」

ガルシアは岩山をどんどん登っていってしまった。


「またここへ来る羽目になるとは!」

少し嫌そうな顔をしながら奥へと進んでいった。


何びきかドラゴンを相手しながら先に進んでいくと。


「うりゃ!はー!」

ドラゴンと戦う掛け声が聞こえてきた。


少し離れたところで覗いてみると、

カスラが大きなドラゴンと一人で戦っていた。


「ゼフィロスか!風属性のドラゴンだな•••一人で倒せるのか?」

ガルシアは少し心配しながらも陰から見ていた。


カスラ ♂

昼間と夜間(自然)

リバースサーフェス

(Horizon/ Nocturne)

「ホライゾン•ノクターン」

魔法属性は、闇、炎、風、水、土属性

元の職業は、ボディーガード


ゼフィロスが大きな翼で風を起こすとそのまま上空へ浮き上がった。


翼で大きな竜巻を二つ起こすと、カスラ目掛けて襲いかかる。


「クレイ•ゴーレム•ノクターン!」

カスラは、素早く土の傀儡を呼び出した。


土の傀儡が竜巻にぶつかると相殺して砕け散った。


「ヴェノマス•シュラウド•ノクターン!」


残った土の傀儡の頭を踏み台にして飛び上がると、ゼフィロスの頭の上から大きな紫色の布が覆い被さった。


ゼフィロスはそのまま地面に叩きつけられると、毒気にやられて倒れてしまった。


「お見事!」

ガルシアが拍手をしながら出てきた。


「何者!」

「ああ、俺だ!ガルシアだ!」


「ええ、ガルシアさん?」

「ああ、、アレクシアとアーリも麓で待っているぞ!」


「こんな辺鄙なところまでワザワザ何のようですか?」

「今の戦い見せてもらった!」

「はあ•••」


「実は、カスラにもレオン様のもとでギルドマスターとして働いてもらいたいのだが!」

「いきなり何です?」


ガルシアはことの経緯を詳しく説明した。


「なるほど、お断りします!」

カスラは首を振った。


「そうか•••」

ガルシアが振り返ろうとしたその時!


「我の土地で暴れているのは誰だ!」

地響きのような低い声が聞こえた。


「なんだ!」

カスラが怯えた感じで言うと、


「ここの主だ!」

「主?」


「カスラは、会ったことがなかったのか?」

「ああ、いつもこの辺りで修行しているが、一度もこんな声を聞いたことがなかった」


「そうか、幸運だったな•••」

「幸運?」


「俺は、あの主にやられて死にかけた•••昔のことだがな•••」

「ガルシアさんも、来たことあるのですか?」


「ああ、昔、修行でな•••そんなことより、どうやって逃げるか考えた方がいいぞ!」

「逃げる?」


「ああ」

「ガルシアさんが、なに言ってるんですか?」


「アイツをみたらそんなこと言っていられなくなるぞ!」

「殺ってやりますよ!」

カスラは気合いをいれた。


「我の土地で暴れているのは誰だ!」


そこへ今までに見たことないような、恐ろしい姿のドラゴンが現れた。


「あれが、ファウルブレスドラゴンだ!」

「始めてみます•••」

カスラはそれを見て尻餅をついてへたり込んでしまった。


そこには、全身を死んだ竜の骨や革でできた鎧のようなものを纏い、身体もそこらじゅう穴だらけで、何か緑色の体液のようなものが吹き出していた。


大きな身体を引きずるように移動しながらカスラの前に現れると、大きく息を吐きかけた。


気持ちの悪い黄色っぽい息は死の臭いを撒き散らした。


「なんだ、コイツ!」

カスラは恐ろしさで身動きできなかった。


「カスラ!逃げろ!そいつの息は猛毒で、体液は強酸でできている!」


「ああ、ああ•••」

カスラは腰が抜けて動けなかった。


「くそ!」

ガルシアは一気に間合いを詰めると、カスラを軽く肩に乗せて、距離をとった。


「くそ!逃げるのは無理か•••」

ガルシアたちの周りは多くのドラゴンで取り囲まれていた。


「カスラ!起きろ!」

ガルシアが一発頬を叩くと、


「ああ、ガルシアさん•••」

「毒は大丈夫か?」


「はい、毒にはかなり耐性があるので無事だったようです•••」

カスラはまだ震えが止まらなかった。


「もう、殺るしかないか!」

ガルシアがそう言って、

「プシュケ•スタミナ!」

能力を解放した。


ガルシア ♂

リバースサーフェス

精神と肉体(自然)

(Psyche / Stamina)

「プシュケ•スタミナ」

魔法属性は、光、風、炎属性

元の職業は格闘家


「ハイパーエンパワーメント•スタミナ!」

ガルシアは体が10倍ほどでかくなった。


「でか!」

カスラは腰を抜かして座り込んだままだった。


ガルシアが、ファウルブレスドラゴンの前に立ちはだかると、身体の周りを魔力防壁で強化した。


ファウルブレスドラゴンは、身体を引きずりながら前に出ると、身体中から瘴気を吹き出した。


「カスラ!直接吸い込むんじゃないぞ!」

カスラは自分の身を守るのでやっとだった。


ガルシアがドラゴンをこれ以上前に進めないように押さえているが、瘴気と強酸の体液で、ガルシアの身体はケロイドのようになっていた。


「ガルシアさん、俺のために•••」

カスラは自分の不甲斐なさに涙がでてきた。


「カスラ、自分を守れよ!」

「最終奥義!雷豪審判!」

ガルシアが両手を広げて天を仰ぎ叫んだ。


すべてのものが避けることはできない雷撃が辺り一面に降り注いだ。


周りにいたドラゴンたちは、次々と倒れていった。


カスラ自身もかろうじて土魔法で防御できていたが、ブルブル震えている。


ファウルブレスドラゴンには、雷撃はあまり効果がないようで、まだ動いている。


「なんて奴だ•••はあ、はあ•••」

ガルシアは肩で息をしながらドラゴンを睨み付けている。


ガルシアはただれた腕を身体の前でクロスすると、大きく息を吸い込んで精神を統一させた。


身体中の魔力が、ガルシアの身体の前にみるみる集中していく。


その時、ファウルブレスドラゴンが腹を見せるように立ち上がった。


すると、腹の中央がぱっくりと口を開いたような形となり、中には深い闇が続いていた。


ファウルブレスドラゴンが一瞬止まったように見えた瞬間、その闇の中からおぞましい数の真っ黒な腕が伸びてきた。


「うわーーー!」

カスラが悲鳴のような叫び声を上げた。


ガルシアは集中した魔力を一気に、

「閃光無双拳!」

ファウルブレスドラゴンの腹目掛けてうち抜いた。


閃光拳の比にならないくらい、どでかい光の束がドラゴンの腹に放たれた。


ファウルブレスドラゴンは、腹の口をさらに大きく開き、光の束は闇にすべて吸収されて跡形もなく消え去ってしまった。


「ええ、あれが効かない•••」

カスラはすべてを諦めたかのように雪崩落ちて倒れ込んだ。


「はあ、はあ、はあ、ダメか!」

ガルシアは大きく肩で息をしながら、次の手を考えていた。


次回 ネクロマンサーの世界へようこそ!


祝100回 (^з^)-☆


続きの気になった方は、

ぜひともブックマークをお願いいたします。

最下部の⭐5もつけていただけると幸いです。

頑張って続きを書いちゃいます!

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