16年後の世界へようこそ!
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あれから、16年後•••
「リーフィア師匠!ただいま!」
「みんな、お帰り!」
「とうとう千年迷宮を攻略しましたよ!」
ハーベルが喜んでリーフィアに報告した。
「良かったわね!」
リーフィアは優しく称えてくれた。
「みんなも、ご苦労様!」
「師匠、泣いてるの?」
クラリッサがふざけて言うと、
「バカね!目にゴミが入っただけよ」
と、涙をぬぐって言った。
「ハーベル!立派になったわね!」
「師匠!ハーベル、王様になったんだよ!」
「えっ!王様?」
「はい、ハーベルが光のソーサリーエレメントと契約して、正式に「ルミナラ」の王様になったんです」
「す、すごい!」
「それで、僕も闇のソーサリーエレメントと契約するために、マリフィスをぶっ倒してから、【影狼】の宝玉と神器【闇の脚甲】を見つけて神獣を召喚できるようにならないといけないんです!」
「ええっと!その宝玉と神器なら私が持っているわよ!」
「はあ?」
「師匠、なに言ってるんですか?」
「いや、だから私がね•••」
「そんなわけ無いですよ!」
「そうです、国宝級のお宝ですよ?」
「うん、だ、か、らこれでしょ?」
リーフィアは、自分のバックから宝玉と神器を出して見せた。
「うっそ!」
「本物?」
「いや、偽物じゃね!」
クラリッサ疑って宝玉を眺めている。
「これ、本物だ!」
クラリッサが腰を抜かして叫んだ。
「師匠、これどうしたんですか?」
ネルが不思議そうに訪ねると、
「ナ、イ、ショ!」
「うーーん!教えて!」
ネルとクラリッサがおねだりするが、
「ダメ!内緒なのよ!」
「怪しい•••」
ハーベルとレオンも疑いの眼で見ていた。
「でも、これで探す手間が省けたから、あとはマリフィスだけね!」
クラリッサが拳を掌に叩きつけた。
「って、おーーい、私のこと忘れてるでしょ!」
フィエッタが現れた。
「あら、可愛らしいお仲間ね!」
「師匠!大精霊のフィエッタと申します!よろしくお願いいたします!」
「これはご丁寧に!」
リーフィアとフィエッタが同時にお辞儀をした。
「私、あなたの師匠ではないし、大精霊でしょ?」
「いえ、師匠と呼ばせてください!」
「弟子がどんどん増えるね!」
「クラリッサ!」
「えへ!」
「まずは、どんな国にするか決めないとね!」
「そうだな•••」
「リバースサーフェスで足りてないのは、医療だと思うんだよね!」
「確かに、水のソーサリーエレメントのアズーレセラで、ポーションはあるみたいだけど効果は今一だもんね!」
「確かに!」
「じゃあ、医療都市を基本にした国造りにする?」
「それはいいかもね!」
「ちなみに、闇のソーサリーエレメントの方は、レオン、どうするつもりなの?」
「まだ、考え中だけど!冒険者ギルド的なものとか考えてるんだけど!」
「ああ、それいいね!」
「それなら、人も増えるし!魔法が使えなくてもなれるしね!」
「うん」
「師匠!今のリバースレルムの勢力図と各国の現状を教えてもらえますか?」
「分かったわ!」
「まずは、マリフィスのいるエクリプサラからね•••」
Eclipsara: (エクリプサラ)
光と闇が永遠のワルツを踊る影に隠された王国。
ソーサリーエレメント:闇属性
王様マリフィス
リバースサーフェス
現実と非現実(現象)
(Factual / Illusion)
「ファクチャル•イリュージョン」
魔法属性は、光、闇、炎、土属性
元の職業は、精神科医
「正直、マリフィスはクズね、まともに國も動かせていないし、最低の男よ!」
「土地としては、未踏破のダンジョンなんかもたくさんあり、資源に富んでいて上手く国を造れば豊かな国にできると思うわ!」
「次は、メルキド博士のいるムーンヘブンね•••」
Moonhaven: (ムーンヘブン)
銀色の風景に囲まれ、夜が支配し、星々が集まる場所。
ソーサリーエレメント:風属性
王様は、メルキド
リバースサーフェス
天と地(自然)
(Heavenlight / Abyssalix)
「ヘブンライト•アビサリクス」
魔法属性は、光、闇、炎属性
元の職業は、科学者
「ここが、一番好戦的な戦闘国家ね。メルキド博士は、兵器開発に力を入れていて、資源の豊富なエクリプサラを奪おうと躍起になっているそうよ!」
「土地としては、資源に乏しくて、国は工業都市と研究施設から成っているようで、高い鋼鉄の壁で国全体が覆われているわ!」
「資源がないのに、どうやってそんな都市を築いたんですか?」
ハーベルが不思議そうに尋ねた。
「ああ、メルキド博士は、あの有名なギルガンテス科学の社長なのよ!」
「ええ、ギルガンテスってサーフェスレルムでは一番大きな科学会社ですよね?」
「ええ、ギルガンテスの儲けを全てリバースレルムへ投資しているという噂もあるわ!」
「それで、儲かるんですか?」
「会社には、裏の顔があるものなのよ!」
「裏の顔ですか?」
ネルが少し怯えながら聞くと、
「ああ、兵器の裏売買ですね!」
「その通りよ、レオン!」
「サーフェスレルムでもリバースレルムでも、ほとんどの兵器に何らかの関与があると言っても過言ではないわ!」
「それで莫大な利益を得ているのか•••」
「メルキドもかなりのクズね•••」
クラリッサがあきれた顔で言うと、
「そうね、ただ経営者としては、一流なのは間違いないわ!」
「うーーん•••」
「次は、炎の国、ソーラーネルよ」
Solarnelle: (ソーラーネル)
金色に輝き、永遠の光に温められた太陽を浴びた領域。
ソーサリーエレメント:炎属性
王様は、サリエル
リバースサーフェス
太陽と月(自然)
(Solar / Lunar)
「ソーラー•ルーナ」
魔法属性は、光、闇、土属性
元の職業は、官僚
「ソーラーネルの王様もサーフェスレルムでは有名な、ソウブ電力の社長なのよ!」
「そうだったんだ•••」
「ソーラーネルは、砂漠の国で何もないけど、サリエルさんのソーラー•ルーナというリバースサーフェスで、特殊な空間を作り出して、快適に暮らせる領域を確保して、そのドームで太陽光発電をすることによってリバースレルム全体の電力を賄っているの!」
「ええ、凄い人なんですね!」
「正直、サリエルさんがいなければ、リバースレルムはここまで発展できていなかったと思うわ!」
「次は、土ね!土と水の国は関係がとても深いから一緒に説明するわね!」
「はい!」
みんなは真剣に聞き入っていた。
Whisperwood: (ウィスパーウッド)
木々が秘密を囁き、風が古の物語を運ぶ森。
ソーサリーエレメント:土属性
王様は、エリス
リバースサーフェス
風と土(自然)
(Zephyr / Gaia)
「ゼファー•ガイア」
魔法属性は、光、風、土属性
元の職業はセレブ
Azurethra: (アズーレセラ)
無限の海とセルリアンブルーの空に浸された土地。
ソーサリーエレメント:水属性
王様は、アクシア
リバースサーフェス
炎と水(自然)
(Crimson / Azure)
「クリムゾン•アズール」
魔法属性は、光、炎、水属性
元の職業は、女優
「さっきも言ったように、ウィスパーウッドとアズーレセラは、とても結び付きが強いの!」
「どんな関係なんですか?」
レオンが興味深そうに聞いた。
「ウィスパーウッドの女王様であるエリスさんは、私の双子の姉であるエヴァリスの親友で、私とも面識はあるわ!そして、アズーレセラのアクシアさんのマスターでもあるのよ!」
「なるほど」
「エリスさんは、とても美しい女性でサーフェスレルムでもお金持ちだったんだけど、リバースレルムでは最高の建築家としても知られているわ」
「土魔法の女王ですからね!」
「そうなのよ」
「ウィスパーウッドには、きらびやかで才能に溢れた建築物がいくつもあるんだけど、その最高峰がエリスの住んでいるお城ね!」
「私も行ってみたい!」
ネルが憧れに胸踊らせて呟いた。
「さらに、鉱山も多くあって、通常の宝石類は装飾品に使用されるけど、ここにしかない、希少な魔鉱石と呼ばれるものが採れるのよ」
「魔鉱石?」
「主に大型の魔道具に用いられることが多いわね!」
「そこで、さらに財を成したって訳ですね!」
「うん」
「ちなみに、エリスの娘さんのジョッシュとはもう会ってるわよね!」
「ああ、MD試験の時の?」
「ええ、彼女も魔法の勉強を頑張って、来年の試験をまた受けるみたいよ」
「受かるといいね!」
「アズーレセラのアクシアさんも元々水産業で財を成した家系で、リバースレルムでも水産業と港関係の仕事をしているわ」
「女性社長ですか、凄い!」
「それだけじゃなくて、リバースレルムのリゾート開発も手掛けていて、南国のリゾート気分を味わえるホテルをいくつも経営している凄腕よ!」
「見習わないと•••」
レオンがそっと呟いた。
「まずは、この二人とさっきのサリエルさんに挨拶するのが先決ね!」
「分かりました!」
ハーベルとレオンは、大きくうなずいた。
次回 滅亡の危機へようこそ!
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頑張って続きを書いちゃいます!




