水族館へようこそ!
「朝は気持ちいいな!」
「クラリッサ、おはよう」
「ハーベルおはよう、よく眠れたか?」
「うん、そう言えば次の目的地の事だけど」
「うんそれがどうした?」
「ハーベル、おはよう」
「ああ、ネルいいところにきた」
「なんか、ハーベルが話があるってさ」
「何?」
「次の目的地への移動についてだけど•••」
「ああ、また私が運転か•••」
「それなんだけど、一瞬で行けちゃうんだけどどうする?」
「はあ?」
「え?」
「いや、いや何言っちゃってるの?」
「さすがにそれは無理かと•••」
「このスマホでさガニヤ地区を検索するでしょ、ポチっと」
「何がポチっだよ、そんなんで移動できたら乗り物要らねえわ!」
ハーベルがドアを開けると、そこは海辺の砂浜だった。
「ウソ、ウソ、ウソーーー!」
「さすがにこれは•••嘘でしょ?」
「だから、チートすぎるって言っただろ•••」
「確かにチートだわ」
「ですね•••」
「ちなみに、このワープをふたりのスマホにも設定できるんだけど、要るかな?」
「アホか!要るに決まってるだろ!」
「できればお願いしたいです」
「ああ、待て待て、何か要求する気だろう?」
「ああ、」
ハーベルが話し出そうとすると、
「ああ、待て待て、金はないぞ!目的は身体か?それはダメだぞ!」
「ええ、」
「だから、何も要求なんかしませんって!」
「本当だろうな!あとから金払えとか言うなよ!」
「クラリッサ•••」
ハーベルは、ふたりのスマホにチャチャっと設定してしまった。
「これだけ?」
「もう使えるの?」
「試しに師匠の家でも行ってみたら?」
ふたりは、半信半疑で地図で師匠の家を検索した。
「じゃあ行くぜ!」
「はい」
「せーの、ポチっと」
「ああ、師匠の家の前だ!」
「誰、騒いでいるのは?」
「あれ、あなたたちまだこんなところにいたの?早く行かないと間に合わないわよ?」
「それが、ハーベルの奴が•••」
「なるほどね、バカな子ね、正直に言わなくていいのに•••でもいい子ね」
「はい!」
「じゃあ、私たち戻ります」
「行ってらっしゃい」
リーフィアは清々しい顔で朝食を作り始めた。
「お帰り!」
「ただいま!」
「まじでチートだね」
「ちなみに、他の人に奪われて勝手にスマホを触られないように魔力認証も付けておいたから、あと充電も必要ないよ魔力で動いてるから」
「はああ、もうワケわからなくなってきたわ」
「デタラメね•••」
「でもこれですぐに師匠の家に戻れるから、リバースレルムでの修行もできるね」
「確かに!」
「まずは腹ごしらえして、水族館へ向かいましょ!」
「オッケー!」
「はい!」
水族館まで来るとなにやら騒がしいようすだった。
「どうしたんですか?」
「大変なんだ、展示用に連れてきた
メガシャークが暴れて水族館への搬入ができないんだ!」
「ちょっと見てきます」
ハーベルは、職員と一緒に走っていってしまった。
「お節介ね!」
「まあ、そこがいいところなんだけどね•••」
「私たちも行きましょ!」
「そうだな、付き合うか!」
水族館の裏口では、大きな水槽の中に5mほどのメガシャークが暴れていた。
「危ない!」
「早く何とかしないと水槽が割れて海へ逃げてしまう、そうなったら大惨事だ!」
「ここは俺に任せて、みんなは避けていてください!」
「君で大丈夫なのか?」
「今はそんなこと言っている余裕はありません、早く避難を!」
「分かった!」
職員たちは、少し後ろに下がって見守っていた。
「ネル、解析スキルで麻酔薬って作れる?」
「もちろん任せて!」
「クラリッサは、水槽の温度を少しずつ下げていって」
「了解!」
ハーベルは、水槽に飛び移ると暴れるメガシャークに馬乗りになって土魔法で押さえつけた。
「ハーベル、用意できたわ」
「サンキュー、投げて!」
ネルが、麻酔薬の入ったビンをハーベル目掛けて投げた。
「ナイス、ネル!」
「ハーベル、こっちもかなり温度が下がってきたわよ」
「オッケー、あとはこいつを!」
麻酔薬をメガシャークの口に流し込んだ。
「クラリッサ、温度を戻していって!」
「人使いが荒いわね!」
メガシャークは動かなくなった。
「麻酔で眠っているだけです」
「素晴らしい連携だったね、おめでとう!」
「え?」
「う、騙された!」
「そう言うことか•••」
「君たちは、第三チェックポイント合格だ!さあ、これが次のチェックポイントだよ」
地図を渡すと職員がみんなで拍手をしてくれた。
「おう、おう喜ぶのは早いぜ!」
「お前は誰だ!」
「え、リフト?」
次回 デュアルの世界へようこそ!
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頑張って続きを書いちゃいます!