オブリビオン戦へようこそ!
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「とうとうここまで来たね!」
「長かったな•••」
大きな石壁でできた部屋には、一匹の漆黒の大きなドラゴンが横たわっていた。
「デカ!」
「大きな竜だね!」
おもむろにドラゴンが首を持ち上げてこちらを見て、目を光らせた。
「よくここまで来た!」
凄みのある声でそう言うと、ゆっくりと立ち上がった。
「立つとメチャメチャデカイな!」
「立派な竜だ!」
「さあ、始めるか!」
「久しぶりに、パーティー戦でいってみようか?」
「オッケー!」
「了解!」
「分かったわ!」
「じゃあ、僕とハーベルは前衛で攻撃を!クラリッサは補助と遠隔で攻撃を!ネルは防御魔法と回復をお願いするよ!」
「相変わらず、的確な指示ね!」
クラリッサはレオンを見て少し頬を赤らめた。
「死ぬ準備はできたか?」
また凄みのある声で問いかけると、
翼を大きく広げて何やら唱え始めた。
「うん?」
しばらくすると、ドラゴンを中心に宇宙空間のような景色がどんどん広がっていき、宇宙の中に床だけがあるような不思議な空間になっていた。
「これで思う存分闘えるだろう!」
「ああ、助かるよ!」
レオンがそう言うと、
「アース•フォートレス•セブルス!」
ネルが全員を覆うような岩の要塞を造り上げた。
続けざまに、
「フォレスト•チャーム•ジェンティリス!」
一面を森で埋め尽くした。
オブリビオンは大きな翼で羽ばたきながら宙へ浮くと、どす黒いオーラを垂れ流しながら、黒炎のブレスを浴びせてきた。
森は黒炎の海となり、要塞にも襲いかかって来た。
「ほお、我の炎を防ぐか!」
「ハーベル!行くぞ!」
「ああ!」
ハーベルは型を決めると、
「雷神拳!」
拳で連打をきめた!
オブリビオンの周りに雨雲が現れて、いくつもの雷撃が襲いかかる。
「ハハハ、こんな雷撃で我が傷つくわけないだろ!」
オブリビオンは雷撃を物ともせず羽ばたいている。
「エクリプス•ミラージュ!」
「ルミナス•ブリザード•スピアーズ!」
レオンがすかさず、分身たちで取り囲むと、光り輝く氷の槍を無数に召喚してオブリビオンの身体を穴だらけにしてしまった。
「ううむ、やるな!」
床へと叩きつけられたオブリビオンの身体はすでに再生していた。
「ええ、再生?」
「まさか、この空間の中ならいくらでも再生できるのか?」
「ええ、チートでしょ!」
クラリッサが悔しそうに言うと、
「こんなもんか?」
オブリビオンが余裕顔で言い放った。
「ネル!銃を用意して!」
「分かったわ!」
ネルは、【WhiteFist-NC7】を
クラリッサは、【EclipseRay-KC99】を構えた。
「ラックシャード•ミスフォータス!」
クラリッサが、それぞれの銃に呪文をかけると、
「ネル、これで攻撃してみて!」
「分かった!」
「ホワイトフィスト•セブルス!」
ネルが拳銃で6発の弾丸を撃つと、
「ハハハ、どこを狙っている?」
6発の弾丸は、白い拳のようになって明後日の方向から、急に弾道を変えてオブリビオンの右の翼と右足を撃ち抜いた。
「はあ?なぜあれが当たる?」
オブリビオンは理解できない状態で倒れた。
少しずつ再生しながら立ち上がると、
「オブシディアン•レーザー•ミスフォータス!」
続けて、クラリッサがレーザーを放った。
「まさか!」
クラリッサのレーザーが急激に向きを変えてあり得ない方向からオブリビオンの左の翼から頭にかけて切り裂いた。
「そんな•••バカな•••」
オブリビオンはそのままバッタリと大きな音を立てて倒れた。
「クラリッサ!すごい!」
「だって、百発百中だからね!」
クラリッサが自慢げにいうと、
「ふざけるな!」
復活してきたオブリビオンが激怒しながら咆哮した。
凄まじい声で響き渡る超音波は、全員の精神にダメージを与えた。
「レ、レメディア•ハルシネーション!」
ハーベルが何とか魔法を唱えると、
精神攻撃を無効化した。
「はあ、はあ、ふざけやがって!」
「あんな攻撃当たるわけないだろ!」
「インチキしてるんじゃねえ!」
「あれ?あいつキャラ変わってない?」
レオンがそう呟くと、
「ああ、もういい!演技はやめだ!」
そう言って、オブリビオンが大きく翼を広げて周りから魔力を吸収し始めた。
「なんかヤバそうだな!」
「だね!」
オブリビオンはどんどん大きくなって翼は4枚に尻尾も2本に手足も4本ずつになって、頭も2つになって2匹の竜に分裂して行った。
「デカすぎだろ!」
「さっきの10倍はあるんじゃないか?」
「しかも2匹になってるし•••」
「おい!兄ちゃん!あいつらメチャクチャだな!」
「ああ、さすがにこの姿ならビビるだろ!」
「ネル、もう一度森をお願い!」
「分かったわ!」
「アース•フォートレス•セブルス!」
一面が木々に覆われると、
「これで準備完了!」
ハーベルが気合いをいれると、
「じゃあ、行きますか?」
「ウッス!」
レオンとハーベルは、肘をぶつけて拳を会わせると、
「ルミナス•シャドウ」
レオンがニヤリと笑った。
「レメディア•ヴェノミスト」
ハーベルもキリリとオブリビオンを睨み付けた。
「レメディア•ゼファー•スピリッツ!」
ハーベルが周りの風の精霊を集めて、レオンの身体を浮かせて、コントロールを渡した。
「おお、自由に飛べる!精霊魔法もいいな!サンキュー!」
「僕は右のをやるから!ハーベルは左をお願い!」
「オッケー!」
ハーベルが先に仕掛けた。
「レメディア•シルヴァニス•スピリッツ!」
森の木々の精霊にお願いしてオブリビオンたちの足に絡み付いて動きを止めた。
左のオブリビオンの目の前に浮かぶと、拳を溜めて2発振り抜いた。
「はあ、何してるの?」
オブリビオンが余裕をかましていると、大きな翼にどデカイ穴が開いて、苦しそうに倒れた。
「グヲーーーーーーーー!」
オブリビオンは大声でわめき散らしていた。
「じゃあ、こっちだね!」
レオンが右のオブリビオンの鼻先に浮かぶと、両手でおもいっきり上から下へと叩きつけた。
「はあ?効かないね?」
と、オブリビオンが呟いた瞬間、
頭の上から巨大な漆黒の拳がオブリビオンを押し潰しながら床に叩きつけた。
「ウッギャーーーーーー!」
オブリビオンたちは黒い鼻血をたらしながら少しずつ再生している。
「うんじゃ、もう一発!」
レオンが拳を振り上げると、
「ワアーーーーーーー!分かった分かった、僕たちの敗けだよ!」
レオンは優しくコツいた。
「いくら再生できるからって、痛いもんは痛いんだからね!」
オブリビオンたちは、どんどん小さくなって子供の姿になってしまった。
ハーベルは、レオンに近付いて拳を合わせた。
「ハーベル、属性値見せて!」
「はあ、光属性50って•••」
「レオンも20でしょ?」
「いや、50はチートでしょ!」
「ソーサリーエレメントの力だね!」
「いや、いや、十分二人ともチートですから•••」
クラリッサがあきれた様子で呟いた。
「はあ•••」
ネルも呆れていた。
「これで倒したことになるの?」
「うん、はいこれ」
オブリビオンが双竜のフィギュアを渡してくれた。
No.99 オブリビオンドラゴンズ UR
「ああ、確かにドラゴンズなんだ•••」
「ところで、レオン兄貴!」
「はあ?アニキ?」
「ハーベル、兄さん!」
「えっと、どうしちゃったの?」
「俺たちを兄貴たちの召喚獣にしてくれ!」
「ええ、何言ってるんだコイツ?」
「ハーベル、お願い!」
「待ってよ、話が見えないよ」
「俺の名前は、臥竜!」
「私の名前は、冥竜って言います」
「俺たち、強い主人を探してたんだ!」
「いや、強い奴ならいっぱいいるだろ?」
「だって、ここまで来れたの、兄貴たちで2組目だよ?」
「ええ、それだけ?」
「まさか、1組目って•••」
「ああ、ルミオっていうイケメンが一人で完全踏破してきたけど、主人にはなってもらえなかった•••闇のドラゴンはもういるからって•••」
「ルミオさん•••」
「一人って•••」
「ちなみに、ルミオさんは僕とどっちが強いの?」
「言いづらいけど、ルミオの方が少しだけ兄貴より強かった気がする•••」
ガクが申し訳なさそうにいうと、
「正直で気に入った!」
「それじゃ!」
「僕はガクと契約するよ!」
「ハーベルさん?」
「分かったよ、メイよろしくね!」
「やった!」
ガクとメイははしゃぎ回って喜んでいた。
「メイちゃん、よろしくね!ハーベルの妻のネルです!」
ネル少し機嫌悪そうにメイに挨拶した。
「がーーん!ハーベル、既婚者•••」
メイは、落ち込んでしまった。
「私もいるんですけど?」
フィエッタが慌てて出てきて挨拶した。
「がーーん、がーーん、女が二人も•••」
メイはさらに落ち込んだ。
「ハーベル、相変わらずモテモテだな!」
「兄貴には、俺がいますよ!」
「おい!レオンは私の彼氏だからな!」
クラリッサが少し照れながら言うと、
「がーーん、兄貴にも女が•••」
「いや、それは別にいいだろ•••」
次回 【朱雀】の世界へようこそ!
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頑張って続きを書いちゃいます!




