魔導王(マグスロード)への道へようこそ!
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「ハーベル、レオン、あなたたちにはこの間に大事な話をしなくてはなりません」
「はい、なんでしょう?」
女王様の話によると、
現在、リバースレルムにあるソーサリーエレメントにはそれぞれの属性の大精霊が宿っており、各レジオンのソブリンと契約しているそうだ。
闇属性:ルナシェイド
炎属性:エンフリード
土属性:テラガイア
風属性:ゼイオロス
水属性:リヴセレナ
となっているようだ。
この中でもルナシェイドは、気まぐれで王の器でない者でも契約してしまうようで、今のソブリンであるマリフィスが正にそうであった。
マリフィスの治めているレジオン、
エクリプサラでは国としての機能をまったく果たしておらず、他国からの侵略を食い止めるのがやっとという状態だった。
マリフィスは主にエクリプス•エンクレイヴのリーダーとしての存在が大きく、ただの盗賊集団の頭でしかなかった。
「そこで、闇のソーサリーエレメントの契約者にレオンがなってほしいのです」
「僕がですか?」
「はい!」
「まあ、言われなくてもガルシアとマリフィスだけは僕が必ず殺しますけどね•••」
レオンの目がきりりと光った。
「正式な王の器であるあなたがソブリンとなれば、エレメンタル•スパイアへの道が開かれます」
「エレメンタル•スパイアとは?」
エレメンタル•スパイアとは、六つのソーサリーエレメントの中央にそびえる100階にもおよぶ巨大な塔で、各属性の神獣をすべて呼びだすことによってのみ塔への道が現れるとされる。
エレメンタル•スパイアの頂上には、エレメンタル•サンクタムと呼ばれる神聖な場所があり、そこへとたどり着いた者だけが最終試練を受けることができ魔導王と成る資格を得ることができると言われている。
「言われている?」
「ええ、今までに実際にたどり着けた者がいないのです」
「なるほど•••」
「では、四神獣を呼び出せれば塔へ行けるのですね?」
「いいえ!」
「えっ、違うんですか?」
実は、
【青龍】:風属性
【白虎】:土属性
【朱雀】:炎属性
【玄武】:水属性
以外に、
【影狼】:闇属性
【聖獅子】:光属性
がおり、すべてで6種の神獣が存在するとのことだった。
「では、6種全部を召喚できなければ行けないと?」
「そうなのです」
「それなら俺たちが【朱雀】を集める必要はないと言うことか?」
「いいえ、どちらにしても6種の宝玉と神器が必要となるので集めておいた方がいいと思います」
「分かりました」
「ちなみに、【聖獅子】セイクリッド•ライオンの宝玉と神器である天光の鎧は、私が所持しているのでいつでも用意が可能です」
「助かります」
「まずは、他の宝玉と神器を集めるのが先決です」
「了解しました」
「ちなみに、【影狼】以外の宝玉のありかは判明しているので心配ありません」
「えっ、【玄武】は?」
「ああ、【玄武】ミッドナイトテラピンの宝玉はPSWのルミオが所持しています」
「そうだったのか」
【青龍】:エクリプスエンクレイヴ
【白虎】:エクリプスエンクレイヴ
【朱雀】:千年迷宮
【玄武】:PSWのルミオ
【影狼】:不明
【聖獅子】:フェアリークイーン
「こんな感じですね!」
「後は、神器ですが?」
「正直、天光の鎧以外の神器の場所は不明です。申し訳ありません」
「いえ、女王様が謝る必要はありません」
「ええ、でも神器を探せないと神獣は呼び出せないのです•••」
「ちなみに、それぞれの神器の名前は分かりますか?」
【青龍】:蒼天の兜
【白虎】:鋭牙の剣
【朱雀】:火焔翼
【玄武】:堅盾
【影狼】:闇の脚甲
【聖獅子】:天光の鎧
「こうなっています」
「分かりました」
「もし神器に関する新しい情報があればフィエッタを通じてすぐにお知らせします」
「ありがとうございます」
二人は深々と頭を下げた。
「あと、あなた方がリバースレルムと呼んでいる領域はほんの一部で、もとは精霊界と呼ばれていました」
「精霊界か•••」
「魔力と精霊力は表裏一体で、魔法に対して精霊魔法と呼ばれています」
「魔法とは何が違うのですか?」
「魔法は、人体のマナスと呼ばれる器官より産み出される力であるのに対して、精霊力はスピラスと呼ばれる器官より産み出されます」
「スピラス?」
「ええ、スピラスは種族によって器官の大きさも場所も異なっているためあまり知られていません」
「初めて聞きました」
「スピラスは、妖精属やエルフ属で顕著に見られますが、人間ではほとんど確認できないほどの大きさなのです」
「そうなんですか•••」
「しかし、魔法に秀でていて精霊と契約することができればスピラスも大きくなり精霊魔法も使用できるようになります」
「精霊魔法は、主にスピリットと呼ばれる自然の力を持つ微精霊の力を借りて発現させます」
「そんなことができるんだ•••」
「6種の属性スピリット以外にも、木の精霊や石の精霊、星の精霊なんかもいます」
「あらゆる場所にいるのですね!」
「その通りです」
「ひとつひとつのスピリットの力は小さいですが、たくさん集めることができれば大きな力を出すことも可能なのです」
「もしかして、ネザースピリットも精霊の一種だったりするのですか?」
「ええ、もちろん!」
「それなら、精霊魔法が使えれば千年迷宮内でなくてもネザースピリットが呼び出せるってことですか?」
「たぶん、可能だと思います」
「やった!」
「よく解りました。ありがとうございます」
「そして、今のリバースレルムに精霊力を甦らせることができるのが精霊王なのです」
「えっと、魔導王は?」
「つまり、魔導王と精霊王は表裏一体の存在で同一のものなのです」
「そう言うことですか•••」
「つまり、精霊王となってリバースレルムを精霊力で満たすことができれば精霊界を甦らせることができると言うことなんですね?」
「その通り!」
「話が長くなって申し訳ありませんが、最終目標は精霊界の復活であって、それが叶えば以前住んでいた妖精はもちろんエルフやドワーフなども暮らすことができるようになるでしょう」
「なんだか、壮大な話になって来ちゃったな•••」
「ヤバイね•••」
ハーベルとレオンは、顔を見合わせて少し困惑していた。
次回 結婚式へようこそ!
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頑張って続きを書いちゃいます!




