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リバースサーフェス ~この魔法の廃れた世界で 転生薬剤師さんが 魔導王(マグスロード)を目指します!~  作者: 吾妻 八雲
シーズン5 【千年迷宮攻略編】

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フェアリー王国へようこそ!

感想やレビューもお待ちしています!


最終章 迷宮名

「千年迷宮」1階

 ~“Millennium Labyrinth”~



「いよいよだね!」

「ここから、95階まで徒歩か•••」


「これが一番辛いね•••」

「さすがに休みましょう!」


「もちろん、明日は徒歩だからね」

「やっと、休める•••」


みんなはセーフティゾーンで思い思いに休憩を取っていた。


「ハーベル!明日はお母さんと会わないといけないから頑張ってね」

「フィエッタ!緊張する•••」


「何年ぶりなの?」

「ええっと、1000年ぶり?くらい」


「はあ?」

「だって、ずっとあの牢獄に閉じ込められていたんだもん•••」


「そうだったのか•••遅くなってごめんね•••」

「ハーベルが来てくれて本当によかったよ。ハーベル大好き!」


ベッドに腰かけてフィエッタがハーベルにもたれ掛かりながら、目を閉じていた。


ハーベルもそのまま眠りに落ちてしまった。


「みんな!食料と水の用意は十分に持ったか?」

「ああ、歩きか•••」


「地味に一番の地獄かも•••」

「確かに!」


ハーベル ♂

リバースサーフェス

療薬と毒薬(存在)

(Remedia / Venomyst)

「レメディア•ヴェノミスト」

魔法属性は、無属性

元の職業は、薬剤師


「レメディア•インフィニット•ストライド!」

ハーベルが、無限に歩いても疲れない魔法をみんなにかけてくれた。


「まあ、気休めだけどね•••」


「さあ行くぞ!」

「おー•••」

心なしか元気がなかった。


そこは、いろんな方向に向かって階段が空中に浮いているような空間で、上に登っていたかと思うと下っていたり、右に行って左に行ってと方向感覚がおかしくなりそうなところだった。


「ああ、疲れてないけど疲れた•••」

「気分的に辛いね•••」


「少し休ませて!」

クラリッサが足を伸ばして階段に座ってしまった。


「あれ?階が戻ってない?」

ネルが異変に気がついた。


「うそーー!休むと戻されるの?」

「マジかーーー!」


みんな歩くのに嫌気がさしていた。


「ああ、もうダメ•••」

「休んじゃダメだよ!クラリッサ!」

ネルがそう言ってクラリッサのお尻を後ろから押してあげた。


「もうすぐです!」

フィエッタが最後の階段を指差した。


「ああ、もういいでしょ•••」

「やっとついたか•••くーーー!」


95階へ着くと階段の横に美しく輝く扉がスーーーと現れた。


「これか•••」

「やっとだね•••」


みんなは扉になだれ込むと、ぐったりして座り込んでしまった。


「ここがフェアリー王国です」


そこには、美しく光輝く太陽のもとに

緑が生い茂り、キラキラした可愛らしい建物がたくさん並んでいた。


その奥に一際ひときわ大きなお城が建っていた。


お城へ向かう途中、ハーベルたちを見て妖精たちがこそこそ話をしている。


「あれって、姫様だよな?」

「ええ、フィエッタ姫?」


「何年ぶりかしら!」

「綺麗ね!」


「それより、あの人間たちは?」

「さあ?」


「どうも、女王様に会いに来たらしいぜ!」

「なんの用事かしら?」

「私、人間嫌い•••」

「私も、すぐ捕まえようとしてくるし•••」


そんなヒソヒソ話が聞こえてきた。


「あんまり歓迎されてないみたいだね•••」

「まあ、あまり気にしないで!」

フィエッタがみんなを落ち着かせた。


お城では、打って変わって歓迎ムードで、きらびやかな衣装の妖精たちが出迎えてくれた。


「お母様!」

「フィエッタ!お帰りなさい!」


「女王様!」

側近の者が小声で促した。


「ハーベル!よく参られました!」

「お初にお目にかかります!ハーベルと申します」


ハーベルたちは、片ひざをついて女王の前にひれ伏していた。


「楽にしてください!」

「レオン、ネル、クラリッサにも王女フィエッタの救出に御助力いただき感謝します」


「いえ、もったいないお言葉」


「ハーベル!フィエッタを救ってくださり本当に感謝しています」


「フィエッタから1000年ぶりの再開とお聞きしました」


「ええ、この時をずっと待ちかねていました」


妖精たちはのなかには涙を流して喜ぶ者もいた。


「ところで、あなた方に大変重要なお話をしなくては成りません」

「お母様?」

フィエッタが心配そうに見つめる。


「女王様!私から!」

フィエッタが前へ一歩出てくると、


「ハーベル!私と結婚してください!」


一瞬完全に時間が止まり全世界が静まり返ったようだった。


「フィエッタ?」

「ああ、間違えました!私と契約してください!」


フィエッタは顔を真っ赤にして恥ずかしそうにしている。


「フィエッタったら•••フフフ••~」

女王様が思わず笑ってしまった。


「ええ、ビックリした!」

ハーベルが心臓を押さえながら言った。


「ちょっと、待って!」

ネルが思わず声に出して立ち上がった。


「私も言いたいことがあります!」

ネルも顔を真っ赤にして精一杯の声を振り絞るように、


「ハーベル!私と結婚してください!」

「ええ!」


「ハーベル、モテモテだな!」

レオンがちょっと羨ましそうに言うと、


「ちょっと待ってくれよ!」

クラリッサも思わず立ち上がって、


「レオン、付き合ってくれ!」

「ええ、僕?」

何だか訳の分からない状況に成ってしまった。


「これ、これ、皆さん落ち着きなさい!」

女王様が大きな声でみんなを沈めた。


「フィエッタ!」

「ごめんなさい•••調子に乗ってしまいました•••」


「この子ったら•••」

一瞬だけ母親の顔に成ったように見えたが、瞬時に女王の顔つきに戻っていた。


「娘が混乱させるようなことを言って、申し訳ない、謝罪します」

「いえ、そんな•••」


「ネル、あなたの気持ちはよく分かっています。心配することはありませんよ!」

ネルは、少し安心したように落ち着いた。


「クラリッサ!どさくさに紛れて何言ってるんだよ!」

「だって、今しかないと思ったんだもん!」


「これこれ、女王の御前ですよ!」

側近の者がレオンたちに声をかけた。


「まあ、まあ、実はフィエッタは光のソーサリーエレメントの大精霊なのです」

「光のソーサリーエレメント?」


「ええ、あなた方がリバースレルムと呼んでいる領域には、現在、五つのソーサリーエレメントとレジオンが存在しています」

「はい」


「その六つ目のソーサリーエレメントが光なのです」

「やっぱり、光も存在していたんだ!」


「そして、ハーベルがその契約者として選ばれたということなのです」

「そう言うことか!」


「え、俺が?」

「ええ、あなたは王の器なのです」

「それは、買い被りすぎですよ•••」

ハーベルは心配そうな顔を見せると、

フィエッタが優しく手を握った。


それをネルが心配そうに見ていた。


「では、精霊の儀式を行うための準備をします」

メイドの妖精が、女性陣を別室へといざなった。



次回 魔導王マグスロードへの道へようこそ!


続きの気になった方は、

ぜひともブックマークをお願いいたします。

最下部の⭐5もつけていただけると幸いです。

頑張って続きを書いちゃいます!

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