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第九章 迷宮名
「灼熱の終焉」1階
~“The end of the scorching heat”~
「また、暑い?ってもいいか•••」
「快適ーーー!」
「溶岩地獄か!いろいろやってくるな!」
「もうそろそろウザイね!」
「確かに!」
「ここのラスボスを倒すのが第一目標だからね!」
「スピリットを用意しとかないと!」
「忘れてた、ランク10にしとかないと!」
「私に任せて!これをみんなに!」
ネルが、みんなに小瓶を渡した。
ネル ♀
リバースサーフェス
慈愛と厳格(感情)
(Gentilis / Severus)
「ジェンティリス•セブルス」
魔法属性は、光、土、風属性
元の職業は、看護師
【ジェンティリス•アクセンダンシーポーション】UR
「これで、好きなスピリットをランク10にできるよ!」
「ネル!最高!」
クラリッサが飛び付いて喜んだ。
「それじゃ、サクッと殺っちゃいますか!」
「サクッとって•••」
No.90 スコーチフィーンドオーバーロード UR
「こいつ、煉獄の悪魔か!」
「サクッと行けそうにはないね!」
「そうだな•••」
「おお、久しぶりの客人だね!」
悪魔が話しかけてきた。
スコーチフィーンドオーバーロードは溶岩でできた大きな椅子に腰かけて、足を組んでこちらを見下ろしていた。
「こいつも喋るのか•••」
「面倒だね!」
「まあ、そう言うな!久しぶりなんだ少し話でもしようではないか!」
「なんだ?」
「どうだね、私と悪魔の契約をしようではないか!」
「バカ?そんな契約するわけないだろ!」
ハーベルが突き放すようにそう言うと、
「まあ、待て待て、そう慌てるな!」
「うるさいな!」
「私を見逃す代わりに、ここを無条件で通ってもいい!」
「バカな!•••」
ハーベルが断ろうとすると、レオンが制止した。
「うん?レオン•••」
「分かった。ただその条件では契約はできないな!」
「ほお、ならどんな条件ならいいのかね?」
悪魔は愉しそうに話を続ける。
「そうだな、お前を見逃す代わりに僕たちがここを去った後に•••自分で死ね!」
「面白いことを抜かす人間だな!この俺様に自殺しろとは!ハッハハハ!」
悪魔は愉しそうだ。
「どうだ?その条件なら悪魔の契約をしてもいいぞ!」
「分かった、いいだろう!その条件で契約だ!」
悪魔がレオンの前に契約の魔方陣を表した。
「その魔方陣にお前の血を1滴落とせば契約は成立だ!ただし、悪魔の契約は絶対だ!よく覚えておけ!」
「分かった」
レオンは親指を口で少し傷つけると血を1滴、魔方陣の上に落とした。
「よし、契約成立だ!さあ、行きたまえ!」
「レオン、これじゃフィギュアが手に入らないんじゃないのか?」
「まあ、最後まで見てなって!」
自信ありげにそう言うと、
「じゃあ、僕たちは先に行かせてもらうよ!」
「ああ、さらばだ!愚かな人間!」
「私の契約だ!私が解除できないわけないだろ?」
「ほお、さすが悪魔!ズル賢いね!」
レオンは、何やらクラリッサに合図を送った。
「でも、悪魔の契約は絶対なんだろう?僕らが行ったらきっちり死ねよ!」
レオンの目が氷のように冷たく光った。
「さあ、みんな行こう!」
「ええ、レオンいいの?」
ネルが心配そうに尋ねるが、レオンはスタスタ次の階段を登っていってしまった。
「愚かな人間よ、さようなら!」
悪魔は悪い顔でニヤついていた。
みんなもレオンに続いて階段を上がっていった。
「バカな人間だな!自分の契約なんて簡単に解除できるに決まっているだろ!そう簡単には私を倒すことはできないぞ!」
悪魔はそう言って、契約の魔方陣を消し去ろうと手をかざした。
「あれ?解除の方法を間違えたか?」
悪魔は何度も魔方陣を消し去ろうとするがどうやっても消し去ることはできなかった。
「バカな!私の悪魔の契約だぞ!消せないわけがない!」
悪魔は、焦りを感じながら何度も消そうとしているが、自分の手が爪を立てて首もとに突き刺そうと動き出した。
「おい!なぜだ!待て待て!」
自分で手を止めようとするが少しずつ首に爪が食い込んでいく。
「嘘だ!こんなことがあってたまるか!俺様は自殺なんてしない!契約は無効だ!破棄だ!」
その間も少しずつ爪が食い込んでいき血が流れ出している。
「くそーーー!あいつ何をしたー!
くそーーーーー!」
ズバッ!
悪魔は自分の手で首を切り落としてしまった。
「はい、フィギュアゲット!」
レオンのもとに、
No.90 スコーチフィーンドオーバーロード UR
のフィギュアが降ってきた。
「ええ、レオン何したの?」
「いや、あいつが自殺したからゲットできただけだけど?」
「いや、あいつ自分の契約なら簡単に解除できるって•••」
「ああ、それね!それは無理!」
「無理?」
「実は私がリバースサーフェスで運命を操ったのよ!」
クラリッサが自慢げにそう言うと、
クラリッサ ♀
リバースサーフェス
幸運と悪運(法則)
(Luckshard / Misfortus)
「ラックシャード•ミスフォータス」
魔法属性は、闇、炎、水属性
元の職業は、占い師
「ラックシャード•ミスフォータス」
は、相手の運命を固定することができると教えてくれた。
「あいつの悪運もここまでだな!」
クラリッサは少しカッコをつけて言い放った。
「悪魔の契約、怖••••!」
ハーベルとネルが、抱き合ってブルブル震えていた。
次回 フェアリー王国へようこそ!
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