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「レオン!もう復讐はやめて!」
クラリッサがレオンの腕にしがみついて言った。
「くう、クラリッサ•••」
レオンは悔しそうにうつむいてそのまま言葉を失ってしまった。
「レオン!とりあえず集めたフィギュアを確認してみようよ!」
ハーベルが話題を変えてレオンに明るく話しかけると、
「オッケー、分かった!」
レオンも察したのか明るく返した。
実際、リナからもらった分とさっきガルシアが置いていった分を合わせるとかなりの種類が集まっているようだった。
「ガルシア、意外と真面目に集めていたようだな!」
「そうだね、あと足りないのは
【朱雀】を入れても5種類だけだね」
「ええ、そんなに揃ってたんだ!」
ネルが驚いて手を叩いて喜んでいる。
「でも、その残りがすべてURで一筋縄では行かないようだね•••」
レオンが眉を潜めた。
「ジャジャーン!フィエッタ参上!」
急にフェアリープリンセスのフィエッタがハーベルの前に現れた。
「うわ!ビックリしたな!フィエッタ、急にどうしたの?」
「ああ、ごめんなさい•••久しぶりの登場なのでつい浮かれて•••」
「ああ、それはいいけど、どうしたの?」
「実は、私の能力で他のフィギュアの入手条件を知ることができるの!」
「ええ、それならもっと早く言えよ!」
クラリッサが、フィエッタの頭を軽くコツいた。
「って、フィエッタでっかくなってない?」
「ああ、私、ヒト形にもなれるんだよ!」
「クラリッサ、痛いな•••」
頭を擦りながら睨んだ。
「あと残っているNo.は?」
「えっと、90と95、98、99と0の【朱雀】だね!全部URだね•••」
「オッケー、任せて!」
フィエッタの話によると、
No.90 スコーチフィーンドオーバーロード UR
は、第九章の最終ボスで討伐するだけだが、非常に強敵なのと4人以上のパーティーで全員がランク10のネザースピリットを召喚した状態でクリアするのが条件だったため、ガルシアはゲットできなかったようだった。
「かなり、条件が厳しいね!」
「さすが、URだね•••」
「ああ、あとNo.95のフェアリークイーンは私のお母さんだからね!」
「それは、分かるけど条件は?」
「これがまたキッツいのよ•••」
「キッツいのね•••」
ネルが苦笑しながら言うと、
1、第十章の95階までを完全踏破
(すべての階で踏破率100%)
2、フェアリープリンセスである
フィエッタをテンペストロードより
救出していること
3、第十章の移動は95階まで徒歩で来ること
「マジか•••」
「確かにキッツい•••」
「それって、知らなかったら普通に無理じゃない?」
「確かに•••」
みんなは顔を見合わせた。
「つまり、私を助けてくれたハーベルしか【朱雀】は手に入れられないってことなのよ!」
「それって•••」
「でも、フィエッタがいてくれてよかったよ!」
レオンがフィエッタの肩を軽く叩くと、
「本当だね!」
ハーベルはレオンと肘をぶつけて拳を合わせた。
「これで、とりあえずやることは決まったね!」
「そうだな!」
「まずは、このまま完全踏破しながら第九章を目指そう!」
「了解!」
「はい!」
「オッケー!」
「次は、第五章からだね!」
第五章 迷宮名
「大海大戦」1階
~“ Great Sea Battle”~
「海ーーっ!」
「すごい!」
「綺麗だね!」
「風が気持ちいい•••」
「よっし、スカイバイクでひたすら踏破中心で行くぞ!」
「了解!」
「もう、単独行動でも大丈夫だと思うけど!危なくなったら知らせてくれ!」
「分かった!」
4人は東西南北に別れてスカイバイクで散らばって行った。
「ねえ、ハーベル!」
「何、フィエッタ?」
スカイバイクで爆走しながら、魔物はすべて蹴散らして行った。
「あとでどうせ分かることだから先に言っておくけど•••」
「うん•••」
「うちのお母さん、すごく厳しいから覚悟しておいて!」
「マジですか•••」
「マジです•••」
二人はズドーンと重い空気になってしまった。
「まあ、気にしてもしょうがないよ!成るように成るって!」
「そうね•••」
フィエッタは少し心配そうに言った。
「4人でやればそんなに時間はかからないね!」
「うん、五章のボスってなんだろう?」
「あれみたいだね!」
「あれって、戦艦?」
「なるほど、そうきたか•••」
「フィエッタ!勝利条件は?」
「ただ沈めるのみ!」
きっぱり言いきった。
「なら、僕に任せて!」
レオンがみんなを制するようにスカイバイクで前に出た。
「お手並み拝見!」
ハーベルが腕組みをしてうなずいてる。
レオンは、身体中の魔力を集中すると、
「シャドウ•リヴァイアサン!」
海の中から巨大な漆黒の海竜が現れた。
「スッご!」
みんなが息を飲んだ。
戦艦が砲撃をしてくるが、リヴァイアサンに吸収されて全く効いていないようだった。
リヴァイアサンがうねりながら戦艦に巻き付くと、闇のオーラのようなもので戦艦ごと海に沈んでいってしまった。
「何あれ?」
「ああ、最近覚えた闇魔法!」
「スゴすぎて怖いんですが•••」
「よっしゃ!五章クリア!」
ハーベルとレオンは、スカイバイクで海の上をグルグル回って喜んでいた。
次回 完全攻略へようこそ!
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