アクシアの世界へようこそ!
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「アクシア、心の準備はいい?」
「ええ、お願いします•••」
エリスはアクシアをベッドに寝かせると、秘薬をゆっくり飲ませた。
アクシアはゆっくり目を閉じると、静かに息を引き取った。
「アクシア、頑張って!」
••••••
「ここは、以前の私の家?」
綺麗な女性がお風呂からでてきたところか、三面鏡の前に腰かけると髪を乾かしながら鏡を覗き込んでいた。
「ああ、あなた誰?」
「いきなり、ごめんなさい!」
「私のファンの人?家まで上がり込むなんてストーカーなの?」
「ああ、落ち着いて•••私はあなたなのよ•••」
「なに言ってるの?警察呼ぶわよ!」
彼女は有名な女優でとても美しかった。
日頃から行きすぎたファンの言動に悩まされていた。
「分かるわ、日常的にファンからの行動に悩まされていたからね!」
「あなたに何が分かるの!」
彼女は警察に電話をかけようとしながら、大きな声で取り乱していた。
「分かったわ、じゃあ、あのときの話をしましょう•••」
エリスは以前ストーカーに狙われて危うく命を落としそうになった事件を詳しく話し始めた。
ニュースなどにも流れていないような、細かいことまで話をした。
「なんで、そんな細かいことまで知っているの?」
「だから、私はあなた自身だからよ」
彼女はまだ信じられないようだが、少し落ち着いてきた様子だった。
「先に寝る準備をして、女優なんだからケアは大事だもんね!」
「そ、そうね•••」
彼女はいつものルーティンで寝る準備を整えていった。
「さあ、終わったわよ」
「ありがとう、少し話をしてもいいかしら?」
「ええ、いいわよ」
「あなたの一番嫌いなものは?」
「嫌いなものはたくさんあるけど、炎と水は大嫌いよ」
「そうね、あの火事のことね」
「そう、昔住んでいたボロアパートに放火されて一瞬で炎に包まれた。そして、消防車が来て水浸しになった」
「そうだったわね」
「炎は怖いし、水浸しになってぐちゃぐちゃになって、あのときは本当に最低だった•••」
「確かに•••」
「でも、保険金が入ってからはなぜか人生がうまく行くようになって、有名な女優にまでなることができた!」
「ええ、分かったわ、ありがとう」
••••••
アクシアはゆっくり目を覚ますと、
「ああ、嫌なこと思い出しちゃった」
「ご苦労様!」
エリスはアクシアを優しく抱きしめた。
「話しは聞けた?」
「ええ、おそらく炎と水みたいね」
「そうすると、リバースサーフェスは、クリムゾン•アズールってとこかしらね!」
「クリムゾン•アズールか•••」
アクシア ♀
リバースサーフェス
炎と水(自然)
(Crimson / Azure)
「クリムゾン•アズール」
魔法属性は、光、炎、水属性
元の職業は、女優
「これで私も、あのシュピーンっていうのできるようになったの?」
「ええ、やってみて!」
アクシアは座り直すと、
「リバースサーフェス!」
素早く空中を切り裂いた。
「凄い!できたわ!」
「早速、行ってみる?」
「ええ、行きましょう!」
エリスは地図を取り出すと、スカイバイクを2台用意していた。
「これで、行けるんだ!かっこいいね!」
「でも、魔物がいるから注意してね」
「ええ、魔物?」
「まあ、スカイバイクで通りすぎれば大丈夫だけどね!」
「ああ、そうなんだ•••」
エリスは地図を見せながら説明を始めた。
「私が調べた範囲には、ふたつの大きな水色と茶色の水晶があったわ」
「水晶?」
「ええ、水晶からは凄い魔力を感じるけど一人で行く勇気がなくて•••」
「それで私を誘ったってことね!」
「ええ、それもあるわ!」
「じゃあ、早速その水晶のところへ行ってみましょう!」
ふたりは近くの茶色い水晶の方へ向かった。
「これね!大きな水晶ね!」
「でしょ!」
「何なのかしら?悪い感じはしないけど?」
「そうなのよ、なんか暖かい感じさえするの•••」
ふたりが水晶を眺めていると、
「エリス、エリス•••」
どこからともなくエリスを呼ぶような声が聞こえた。
「私の名前は、テラガイア!」
「アクシアにも聞こえる?」
「ええ、聞こえるわ」
「エリスよ、お前はこの土のソーサリーエレメントに選ばれた!」
「ソーサリーエレメント?」
ふたりは顔を見合わせた。
「ソーサリーエレメントって何ですか?」
「それに触れれば全てを理解する!」
エリスは恐る恐る、ソーサリーエレメントに触れてみた。
「ああ、暖かい•••」
エリスはそのままソーサリーエレメントにもたれかかって眠ってしまった。
「エリス!大丈夫?」
アクシアが慌ててエリスを起こそうとするが目を覚ます様子はなかった。
「エリスは心配ない!」
「分かりました••••」
「私は、テラガイア!土の大精霊だ!」
「私が選ばれたっていうのは?」
「このソーサリーエレメントはこの世界に各属性に一つずつしかない!」
「では、六ヶ所同じような場所が存在するのですね?」
「ああ、ただし、一人にひとつしか契約することはできない!」
「なるほど•••」
「契約するとどうなるの?」
「土魔法の極大魔法まで使用できるようになり、魔力も無尽蔵に使用できるようになる!」
「無尽蔵に?」
「ああ、ここは魔力を集める場所で特に土の魔力を一点に集中する場所なのだ!」
「この力を使って何をしろと?」
「それは、お前の自由だ!」
「自由か•••」
エリスはおもむろに目を開けると、アクシアに説明を始めた。
「なるほどね•••」
「アクシアも、水色のソーサリーエレメントのところへ行ってみましょう!」
「わ、分かった•••」
アクシアが水色のソーサリーエレメントに優しく触れてみると、
「ああ、アクシアね!」
「私は、リヴセレナ!水の大精霊よ」
「精霊さん?」
「私も契約できますか?」
「もちろんです。あなたを待っていました」
「待っていた?」
「ええ、私たち大精霊は、あなたたちのような魔法を自由に操れる人間を待っていたのです」
「どうして?」
リヴセレナは説明し始めた。
昔は、魔法が当たり前のように使えていた人間が、科学の発達と共に魔法を使わなくなり、あっという間に廃れてしまった。
魔法の世界は、裏領域へと追いやられたしまい、ここへ来る人間はいなくなってしまった。
リバースレルムには、魔素が満ちており魔物も多く生息している。
ただし、手付かずの自然が多く残っており、昔生まれたて迷宮なんかも数多く残っている。
魔法を使える人間を増やして、リバースレルムを発展させることができれば、魔法の世界もまた動き始めることができる。
大精霊たちの最終目的は、六つのソーサリーエレメントの中心に存在する【エレメンタルスパイア】と呼ばれる100階の塔があり、その頂上にあると言われている【エレメンタルサンクタム】に行くことのできる魔法使い、つまり、魔導王となる者を探し出すことであった。
そのためには、多くの試練を乗り越えなければならないのであった。
「そんな、壮大な話しになるとは•••」
「まずは、自由に国を作って人を集めるのが良さそうね」
「お願いします。ソーサリーエレメントの力を持つ者は、王様となる資格が与えられます」
「ソブリンか•••」
「あなた方は女王様ですね」
「女王か!悪くないわね!」
エリスとアクシアは、協力してそれぞれの国を造ることに決めた。
Whisperwood: (ウィスパーウッド)
木々が秘密を囁き、風が古の物語を運ぶ森。
ソーサリーエレメント:土属性
王様は、エリス
リバースサーフェス
風と土(自然)
(Zephyr / Gaia)
「ゼファー•ガイア」
魔法属性は、光、風、土属性
元の職業はセレブ
Azurethra: (アズーレセラ)
無限の海とセルリアンブルーの空に浸された土地。
ソーサリーエレメント:水属性
王様は、アクシア
リバースサーフェス
炎と水(自然)
(Crimson / Azure)
「クリムゾン•アズール」
魔法属性は、光、炎、水属性
元の職業は、女優
次回 サリエルの世界へようこそ!
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頑張って続きを書いちゃいます!




