商談の世界へようこそ!
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エリスは、高級マンションに住むセレブで優雅な暮らしをしていた。
エヴァリスとは小さい頃からの知り合いで、同じ師匠に魔法を教えてもらった仲だった。
その中でも二人の才能は飛び抜けていて、師匠も一目置いていた。
エヴァリスは、表の世界で一般人には分からないように魔法の力を使い困り事を解決する仕事をしていた。
主な顧客は、セレブが中心で芸能界やファッション関係にも顔が利いた。
その顧客の中にとても気になる人物がいた。
彼女は港湾運送業を営む社長で、港を管理する仕事をしていた。
「アクシア!」
「何かしら!エリス!」
アクシアは、短髪で小麦色の肌をした活発な女性で、
ボーイッシュでとても美人だった。
「アクシア、前からリゾート経営に興味があるって言ってたわよね?」
「そうね、でもまだ本業の方が忙しくて、そっちまで手が回らないのよ」
「そうなのね•••」
「話しは変わるけど、少し時間を取れないかしら?」
「何か相談ごと?」
「ええ、そんなところよ•••」
アクシアは少しスマホを確認して、
「ええっと、次の日曜日なら2時間くらい時間が取れるから、一緒にお昼でもどうかしら?」
「ああ、助かるわ•••」
エリスは待ち合わせのレストランへやって来ると、アクシアと楽しく昼食を済ませた後、自分のオフィスへと招いた。
「で、エリス!どうしたの?」
「実は、見てほしいものがあるの•••」
「見てほしいもの?」
「ええ、リバースサーフェス!」
シュピーン!
エリスが空中にリフトを開けた。
「ええ、何これ?」
アクシアはビックリしてイスから落ちそうになった。
「ああ、いきなりごめんなさいね」
「いや、何が起こったか?手品?」
「いいえ、現実よ!」
「それで?」
アクシアは座り直すと、今から商談を始めるかのような面持ちになった。
「話が早いわね!」
「そう言うことでしょ?」
「ええ、実は•••」
エリスは、魔法のこととリーフィアやアルクの話を始めて、リバースサーフェスの能力についても説明した。
「なるほど、その力があれば、可能性は無限大ってことね!」
「まあ、そう言っても過言ではないわね•••」
「ただ、リーフィアとは連絡が取れなくなってしまって、一人ではこの力をもて余しているのが現状なのよ」
「そう言うことね、それで私に力になってほしいと」
「そう言うこと•••」
「ちなみに、リバースサーフェスを覚醒させるためには、魔法が使える必要があるのよね?」
「ええ、アクシアは魔法が使えるって以前話をしていたわよね?」
「ええ、水と炎属性なら最高位のまで使えるわよ」
「さすがね!申し分ない!」
「問題は、表裏の儀式を受けるには一度死ぬことになるから、万が一と言うこともあり得るのよ」
「なるほど、力を得る代償に死ぬ覚悟が必要ってことね」
「ええ、だから強要はしないわ。自らの意思で決めてほしいのよ」
「分かったわ」
「よく考えてみて!」
「また、都合のいいときをメールするから、そのときにでも!」
「分かった、待ってるわね!」
「じゃあ、今日はこれで!」
「ああ、分かっているとは思うけど、他言無用よ!」
「もちろんよ!」
アクシアはそう言って、急いで会社へと戻っていった。
「アクシアなら、申し分ないわね•••」
エリスは金色の長い髪を書き上げながら、グラスにつがれたワインをゆっくり楽しんでいた。
エリスはアクシアからの返事を待っている間にリバースレルムのことを少しでも把握しようと、スカイバイクを持ち込み探索をしていた。
「どうも、自分が入った場所の半径500mくらいは特殊な領域みたいね。魔物も入ってこれないみたい」
リバースレルムには、なぜか魔物が存在し跋扈していた。
「とりあえずは、周りの状況を知ることが最重要ね!」
エリスはかなりの範囲をスカイバイクで飛び回り、簡単な地図も作っていた。
「今のところ、この水晶みたいな物以外は、特に変わったものはないみたいね!」
エリスは、土と水属性のソーサリーエレメントを見つけ出していたが、さすがに一人では近づく気にはなれず、アクシアが来てからにしようと考えていた。
「ああ、メールが来てる!」
アクシアからのメールによると、
ぜひ儀式を受けたいとの話だった。
次の休みにお願いしたいとの事だった。
「さあ、準備に取りかかるわよ!」
エリスは、綺麗な金色の長い髪を器用に束ねると、
【表裏の書】を見ながら秘薬の調合に取りかかった。
次回 アクシアの世界へようこそ!
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頑張って続きを書いちゃいます!




