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リバースサーフェス ~この魔法の廃れた世界で 転生薬剤師さんが 魔導王(マグスロード)を目指します!~  作者: 吾妻 八雲
シーズン4 【表裏の書誕生編】

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メルキドの世界へようこそ!

感想やレビューもお待ちしています!


「マリフィスの奴、絶対に許しませんよ!」

メルキドはすぐにでも表裏の儀式をしたかったが、まだ躊躇していた。


「まだ、改良が必要だ。データの確認と解析結果から導くと•••」

ブツブツ言いながら忙しそうにしていた。


「ああ、これでいいはず!いいはずなんだ!」


「博士!準備ができました!」

「リナ!頼んだぞ!」


「はい!任せてください!」

「ああ、信用してる!」


「博士!上手くいったら私も儀式を受けさせてくださいね!」

「ああ、もちろんだ!」

メルキドはソワソワしている。


「では、この薬を!」

リナが2種類の錠剤を飲ませた。


メルキドは急に胸を押さえて苦しそうにうめき出した。


「博士!続けてこれを!」

リナが秘薬を飲ませた。


メルキドはそのまま倒れてピクリとも動かなくなった。


「博士!死にましたか?」

リナは顔が少し緩んだように見えた。


••••••


「この実験さえうまく行けば教授のイスもすぐそこだ!」


「おい君!あの実験のデータはどうなった?」

「はい、博士、これです!」


「うーん、なぜだ。なぜこうなる?」

「ここさえうまく行けば、実験は大成功なんですが•••」


「ああ、そうだな•••」

「このデータは、私が預かっておくから、君は他の実験をやっておいてくれ!」


「わ、分かりました•••」


「ここさえ、うまくいけばな•••」

博士はブツブツ独り言を言いながら、論文を書き進めていた。


論文発表の日、博士の研究発表は大好評を博していた。


「よっし、これで間違いない!」

「あのー?」


「なんだ君か!」

「実験データの結果が間違っていましたが?」


「いや、あれで合っている。あの後実験を重ねて今の結果にたどり着いたんだ!」

「いえ、捏造ねつぞうですよね?」


「いや、断じて違う!君、失礼だな!クビだ!」

「なに言ってるんですか?それでも、科学者ですか?」


「うるさい!出ていけ!」


言うまでもなく、その後助手によって公表された、本来の正しいデータによってデータの改ざんと捏造が疑われて、博士は大学から追放された。


「おい、おい、改ざんはダメだろ!」

「なんだお前は?」


「ああ、私はあんただよ•••」

「何を言っている!誰か呼ぶぞ!」


「私はもうおしまいだ!研究者としても人としても•••」

「まあ、そう落ち込むことはない!」


「うるさい!」

「あんたは何を見たんだ?」


「ああ、まさに天国と地獄だね•••」


「そうか、ありがとう•••」


••••••


メルキドは目を覚ますと笑いが止まらなかった。


メルキド ♂

リバースサーフェス

天と地(自然)

(Heavenlight / Abyssalix)

「ヘブンライト•アビサリクス」

魔法属性は、光、闇、炎属性

元の職業は、科学者


「博士!お帰りなさいませ!」

「ああ、リナ、ただいま!」


「次は、君の番だ!心の準備はいいかね?」

「はい、いつでもどうぞ!」


リナは待ち遠しくてたまらない様子だった。


「ああ、博士!ちなみに、私は魔法属性の闇と水がすでにMAXまで行っているので、秘薬だけで十分です」

「ああ、そうかね•••」


メルキドはリナを横にすると、秘薬を飲ませた。


リナは息をしなくなった。


リナ ♀

リバースサーフェス

歓喜と憤怒(感情)

(Euphorion/Wrathion)

「ユーフォリオン•レイシオン」

魔法属性は、闇、水、炎属性

元の職業は、漫画家


「ああーーーーー!」

凄い声で叫ぶとリナは目を覚まして、メルキドにキスをした。


メルキドは少し動揺したが、そのままリナを引き剥がした。


「どうだね?」

「ああ、最高です!」

リナは、天を仰いで恍惚の表情を見せて、ヨダレを流していた。


「リナ、ヨダレを拭きなさい!」

「はーーい!」


「博士!これからどうするのですか?」

「リナは、マリフィスを探して偵察してください!」

「分かりました」


「私は、その間に研究を進めるための準備をします」

「お願いします」


リナのユーフォリオン•レイシオンは、相手の感情をコントロールすることのできる能力で、相手にいつの間にか自分を信用させて、思い通りに動かすことはできる。


リナは、能力を駆使して情報を集めて、マリフィスが精神科医として病院で働いていることを突き止めた。


それからは、ストーカーのように朝から晩まで付きまとい、行動の一部始終を記録した。


「ああ、今日も仕事か、マリフィスも意外と真面目なのね•••」

そんな独り言を言いながら観察を続けていた。


そんなある日、マリフィスがいつもとは違う方へ歩いていくのに気づいた。


「あれ?珍しい方向へ向かっていくわね?森の中?」


リナが着いていくと、


周りを見回しながら、

「リバースサーフェス!」

マリフィスがそう言って、手で空間を切り裂くような仕草をした。


「何してるのかしら?」


そこには、空間の裂け目ができており、マリフィスはその中へと入っていった。


「何あれ?私もできるのかしら?」


リナも真似して、

「リバースサーフェス!」


シュピーン!


「ええ、私にもできた!こんなことができるんだ!

ああ、マリフィスを追いかけなきゃ•••」


リナは急いでそこへ入ると、マリフィスのあとを追って森の中へと入っていった。


「こんなところで何してるのかしら?」


距離をとって観察していると、大きな真っ黒な水晶のような石の前へとやってきた。


マリフィスは、何やら石に向かって話しかけているように見えるが、話の内容までは聞こえなかった。


「何してるの?」


マリフィスは、おもむろに振り向くと呪文を唱えた。


「エクリプス•サルボー!」


マリフィスは闇の弾丸を一斉射撃のように周りに撃ち放ち、周りの木々をなぎ倒していった。


「ええ、あれがあのマリフィス?あのときはたいした魔法も使えなかったのに?」


そのまま観察していると、ありとあらゆる闇魔法を使っているようだった。


「なんで?魔力量も半端ないし、あんな魔法どこで覚えたのかしら?」

リナは見るのに夢中で近づきすぎてしまっていた。


「誰だ!」

「ああ、マリフィス様、私です」


マリフィスは魔法を構えたまま近づいてきた。


「お前は、メルキドのところにいた助手か?」

「はい!」


「なぜ?ここへ入って来れた?」

「はい、マリフィス様のことをたまたま見かけて、ついてきたら切れ目の中へ入っていく姿が見えたので、ついあとを追ってきてしまいました•••」


「は、はあ!メルキドの命令で偵察していたのか?」

「いえ、違います。たまたまなのです•••」


「うん、何だか今日は気分がいい!」

「そうですね!」


「せっかく来たんだ。ちょっとこっちへきて話でもしよう!」

「は、はい•••」


マリフィスはすでに、リナの魔法にかけられていて感情を操られていた。


「マリフィス様、素晴らしい魔法を拝見させていただきました。ぜひ、私を弟子にしてください!」

「おお、弟子か!いい響きだ!」


「分かった!今日から師匠と呼びなさい!」

「はい、マリフィス師匠!」


マリフィスは満足げにニヤついていた。


「では、師匠、私は一度家へ帰ってまた明日来ます」

「ああ、気をつけて帰れよ!」


「ありがとうございます」

リナはそう言って、急いでその場を立ち去った。


「あれ?今、誰かがいたような?」

マリフィスは正気に戻ったが、今の出来事は覚えていなかった。


「ああ、危なかった!」

リナは急いでメルキドのところへ戻ると、巨大な水晶と空間の裂け目の話を伝えた。


「リナ、でかしたぞ!」

「ありがとうございます」


「リバースサーフェス!」

早速、メルキドがそう言って裂け目を開けた。


「この裂け目のことを【リフト】と呼ぶことにしよう!」

「リフトですか、呼びやすくていいですね」


「あと、表裏能力を使える者のことを【デュアル】と呼ぶのはどうかな?」

「デュアルもかっこいいですね!」


ふたりはリフトの中へ入っていくと、マリフィスのいた場所とはまた違った雰囲気の場所だった。


「へえ、入る場所によって雰囲気がかなり違うようですね!」

「なるほど、興味深い」


「リナ、きっとマリフィスが探し出したと言う水晶はまだ他にも、この世界にあるはずだ!それを探し出すんだ!」

「分かりました!」


ここは、銀色の風景に囲まれ、夜が支配し、星々が集まる場所だった。


「綺麗な場所ですね!」

リナは、周りを見回しながら踊るように跳び跳ねながら言った。


「リナ、何が起こるか分からない!もっと、注意深く行動をしなさい!」

「はーーい!」


Moonhaven: (ムーンヘブン)


ソーサリーエレメント:風属性


王様ソブリンは、メルキド

リバースサーフェス

天と地(自然)

(Heavenlight / Abyssalix)

「ヘブンライト•アビサリクス」

魔法属性は、光、闇、炎属性

元の職業は、科学者

次回 家族の絆へようこそ!


続きの気になった方は、

ぜひともブックマークをお願いいたします。

最下部の⭐5もつけていただけると幸いです。

頑張って続きを書いちゃいます!

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