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リバースサーフェス ~この魔法の廃れた世界で 転生薬剤師さんが 魔導王(マグスロード)を目指します!~  作者: 吾妻 八雲
シーズン4 【表裏の書誕生編】

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マリフィスの世界へようこそ!

感想やレビューもお待ちしています!


•••••••


「う、うう、ああ•••」

マリフィスは苦しそうに目をあけると、ベッドに寝ていた。


「ここは病院?ああ、俺が勤めていた精神科病棟の当直の時の仮眠室だ!」


「ああ、疲れた!次の患者が来るまで少し仮眠するから起こしてくれ!」

「はい、先生!」

看護師の忙しそうな声が聞こえた。


「おお、ご苦労様!」

「ああ、ご苦労様!ってお前誰だ?」


「ああ、俺はお前さ!」

「はあ?疲れすぎてて幻覚でもみているのか?」


「いや、幻覚じゃない!」

「ああ、うるさい!寝るから放っておいてくれ!」


「おい、おい、ちょっと待ってくれよ!」

「うるさいな!」


「ひとつだけ質問を聞いてくれ!」

「はああ•••」


「一番辛いことは?」

「辛いことだと?お前みたいな患者が毎日毎日やって来ては、意味の分からないことを聞かされて、何が現実で何が非現実なのか分からなくなることだ!!」


「ああ、そうだったな、ありがとう」

「グーーーーーグーーーー!」


「お休み!」


••••••


「うわあ!」

ビックリして飛び起きた。


「どうだ?」

「ああ、ひどい目に遭った•••」


「成果はあったかな?」

「う、たぶん•••」


マリフィスはまだ頭がクラクラしていて、とても身体がだるそうだった。


「なるほど、なるほどっと」

メルキドはなにやらノートに書留ながら考察しているようだった。


「メルキド!お陰で能力は覚醒したみたいだ!感謝するよ!」


「そうかそうか!それは良かった!」

「ああ、ありがとよ!」

マリフィスは、メルキドの腹に一発お見舞いした。


「うは•••」

メルキドは腹を押さえて倒れ込んで吐いていた。


「うえーーー、何を•••する•••」

「いや、お礼だよ!」


「くう•••おえーーー」

「よくも実験台にして苦しめてくれたな!」


「そ、そんな•••」

「この書は俺が貰っていく!お前も儀式をするつもりだったみたいだが、宛が外れたな!」


「うう、待って•••」

「礼は言っとくよ!じゃあな!」


「待て!マリフィス!許さんぞ!」

「何をだよ!」

マリフィスは、【表裏の書】を掴むと一目散に実験室を飛び出していった。


「ふー、ふー、くそ!マリフィスの奴、恩を仇で返しやがって•••絶対に許さないからな!」

メルキドは苦しそうに腹を抱えながら悔しがっていた。


「よし!これで俺も表裏能力とやらに目覚めたな!」


「たしか、現実と非現実だったか?と言うことは、ファクチャル•イリュージョンってことか」


マリフィス ♂

リバースサーフェス

現実と非現実(現象)

(Factual / Illusion)

「ファクチャル•イリュージョン」

魔法属性は、光、闇、炎、土属性

元の職業は、精神科医


「リバースサーフェスとか言ってたか、どうやって使うんだ?」


「ああ、使い方が分からない!【表裏の書】に何か書いてないかな?」


マリフィスは【表裏の書】を読み込んだが、儀式のこと以外は書かれていなかった。


「くそ、どうすれば•••」


「現実と非現実か•••リバースサーフェスってなんだよ!」


マリフィスは座り込んで、棒で地面をつつきながらブツブツ言っていた。


「リバースサーフェス•••」

棒ですっと空間をなぞった瞬間、そこに裂け目が現れた。


「なんだ?この裂け目は?」

マリフィスはあまり考えずに中へと入っていった。


「はあ、なんだこの空間は?」

マリフィスが周りを見回しながら森の中を歩いていくと、


そこには漆黒に輝く巨大な魔法石が浮いてクルクルゆっくりと回転していた。


「綺麗だな!なんだこの大きな水晶みたいな石は?」


マリフィスはしばらく眺めていたが、不意に魔法石に触れてみた。


「ああ、なんだか暖かい•••」

マリフィスは魔法石にそのまま抱きついて眠ってしまった。


「マリフィス、マリフィス!」

「誰だ?俺を呼ぶのは?」


「マリフィス!」

「うるさいな!」


「マリフィス!私はルナシェイドと言います」

「ああ、なんだお前は?」


「この魔法石ソーサリーエレメントの守護精霊です」

「ソーサリーエレメント?」


「はい、この世界の中で魔力を、特に闇の魔力を一点に集中させた魔法石の事です」

「はあ、それがどうしたんだ?」


「あなたは、闇のソーサリーエレメントに選ばれたのです」

「俺が?」


「なぜだ?」

「あなたのその心の深い深い闇の力が引き付けたのです」


「ほお、じゃあ何か?俺にもっと力を与えてくれるとでも言うのか?」

「ええ、その通りです。あなたには闇の魔力を無限に使うことが許されたのです」


「無限に?」

「ええ、この世界であればまさに無限に魔法が使用できるようになったのです」


「いやいや、それは虫がよすぎるだろ!いくら俺でもそんなうまい話がないことぐらい分かるぞ!バカにしてるのか?」

「いいえ、本当の事です。試しに闇の極大呪文を使ってみてはどうですか?」


「極大呪文?そんなの聞いたこともないぞ!ハハハ••••」

「私のあとに続いて•••エクリプス•オブリビオン!」


「エクリプス•オブリビオン!」

マリフィスは半信半疑で続けて唱えた。


周りが急に暗くなったかと思うと、空中に月のような光った巨大な球体が現れた。


少しづつ月が欠けていくように暗くなっていき、真っ暗になった瞬間、ブラックホールのような穴があいて周りにあった山々や湖などすべてを飲み込んでしまった。


「は、は、はーーーーー!」

マリフィスは自分がやったことが信じられずただ、

呆然と大きくえぐられた大地を眺めていた。


「どうですか?」

「は、ハハハ!これが俺の力か!」


「この力のためなら、俺はなんでもやる!

これからよろしくな!ルナシェイド!」

「はい!」


「さらに、私の力も使用可能です。

リバースサーフェスの力も使えば無敵です」


「無敵!ああ、いい響きだ!」

マリフィスは、そのまま笑いながら眠ってしまった。


Eclipsara: (エクリプサラ)


光と闇が永遠のワルツを踊る影に隠された王国。


ソーサリーエレメント:闇属性


王様ソブリンは、マリフィス

リバースサーフェス

現実と非現実(現象)

(Factual / Illusion)

「ファクチャル•イリュージョン」

魔法属性は、光、闇、炎、土属性

元の職業は、精神科医



次回 メルキドの世界へようこそ!


続きの気になった方は、

ぜひともブックマークをお願いいたします。

最下部の⭐5もつけていただけると幸いです。

頑張って続きを書いちゃいます!

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