アルクの世界へようこそ!
感想やレビューもお待ちしています!
「くそ、アルクばかり贔屓しやがって、俺をバカにしてるのか!」
陰から覗いていたマリフィスは、拳をギュッと握りしめて、地面を強く蹴り付けた。
「師匠、準備ができました」
「では、やりましょう!」
エヴァリスが優しくアルクを抱きしめるとゆっくり横に寝かせた。
「では、これを飲んで」
そう言ってコップの液体をゆっくり飲ませた。
「これは•••」
アルクはゆっくり眠りに落ちるように息を引き取った。
「アルク、無事に帰ってきて!」
エヴァリスは祈るように手を握って無事を祈っていた。
••••••
「おお、ここは僕の部屋?」
「次の依頼は、マフィアのボスか•••」
「ああ、あんな感じだったな、懐かしい•••」
「マフィアは面倒だな•••狙撃でいくか•••」
「あの頃は、狙撃とナイフを使った近接が得意だったな」
「まずは、ポイントの下見と銃の手配をと•••」
「下準備が大事だからな!」
「おい、おい、さっきからお前何者だ!」
「ああ、気づいてたよな!僕はお前だよ!」
「なに言ってる?」
「ああ、分かってる。殺し屋だからって殺しが好きな訳じゃない。無闇には殺さない。しっかり、下準備をして完璧なプランをたててから実行に移す」
「ほお、よく分かってるじゃないか」
「だから、僕はお前なんだよ」
「分かった、分かった•••」
「それで俺に何の用だ!」
「今までで一番後悔したことは?」
「ああ、ひとつだけある•••」
「あれは1年ほど前の事だった。ある女性のボディガードの依頼があったときのことだ」
「ああ、あの事か•••」
「俺は、対象を守らなければいけないのに、目の前で子供が跳ねられそうになったのを見逃せずに、つい身体が動いてしまった。その瞬間対象を銃で狙撃されてしまった」
「そんなことあったな•••」
「あの一瞬の時を止められていたら、あの一瞬もっと素早く動けていたらと思うと悔やまれる」
「でも、幸いあのときの対象は処置を素早く出来たお陰で助かったんじゃなかったか?」
「ああ、でも失敗してしまったことは事実だ!」
「つまり、静止と運動といったところか?」
「そうだな」
「分かった。ありがとう!」
••••••
アルクはゆっくり目を覚ました。
「ああ、アルク!」
エヴァリスは、強く抱きしめた。
「師匠、ただいま」
「お帰りなさい、アルク」
「どうだった?」
「ああ、聞けたよ」
アルク ♂
リバースサーフェス
静止と運動(法則)
(Tranquil/ Velocity)
「トランキル•ヴェロシティ」
魔法属性は、全属性
元の職業は、殺し屋
「凄い!時を操れるのね?」
「ああ、でも自分自身を中心にしないといけないようだけどね」
「それでも凄いでしょ!」
「まあ、使い方次第だね!」
エヴァリスは喜んでアルクにまた抱きついた。
それを陰から見ていたマリフィスは、気が狂いそうなほどの嫉妬と憎悪を覚えた。
次回 エヴァリスの思いへようこそ!
続きの気になった方は、
ぜひともブックマークをお願いいたします。
最下部の⭐5もつけていただけると幸いです。
頑張って続きを書いちゃいます!




