チーム戦へようこそ!
「ハーベル、ごめんなさい」
「なにが?」
「私とじゃつまらないよね?」
「いや、ネルと組めて嬉しいよ!」
ネルは少し照れている。
「さあ、今回はネルが攻撃に回ってもらおうか!」
「ええ、前衛ですか?」
「俺も回復の練習したいから一石二鳥だね!」
「でも、私ひとりじゃ•••」
「心配ないよ!琥珀と影がサポートしてくれるからね!」
【No.9 シャドウファング】 SR(4/30) Ra.2 Lv.18
名前 影Kage
HP.2,000/2,000
SP.300/300
武器 アビサルシャード
スキル 「闇刃」
「ふたりともよろしくね!」
「ウォン!」
「キュー、キュー!」
「来たよ!」
「初めは少し手伝うよ!」
「フロスト•バインド!」
ハーベルは
【No.8 ドゥームステイト】SR
の群を足止めした。
「へえ、三本角の黒い馬か。カッコいいな!」
「さあ、雷撃を!」
「ストーム•サージ!」
ネルがそう唱えると、広範囲の雨雲が集まり一気に雷撃が降り注いだ。
ドゥームステイトたちは丸焦げになって倒れてしまった。
「ネル、強!」
「えへへ、誉められちゃった!」
ネルは可愛く舌をペロッと出した。
「さあ、どんどん行くよ!」
ハーベルは回復と補助魔法を、琥珀は射ち漏らしを叩いて、影は獲物を狩りやすいように追いやってくれた。
「スゴい!もう100頭行っちゃうね!」
「よっしゃ!フィギュアゲット!」
ハーベルとネルは手をバシッと叩いた。
ネルはとても楽しそうだった。
「影、ありがとう!」
「エマージ•スピリット!No.8」
「キュピン!」
そこには、可愛い一本角の白い小馬が現れた。
「へえ、子どもの時は一本角で白いんだね•••」
「すごく可愛いね。ユニコーンみたいだね!」
「確かに、ユニコーン!」
「名前は、黒雪にしよう!」
「カッコいいね!」
「さあ、このままネルの分も捕まえるよ!」
「ええー!」
ネルは何とか200体抜きをやってのけた。
「ご苦労様、ネル!」
「さすがに魔力が•••」
「よく頑張ったね!」
ハーベルがそう言って優しく頭を撫でてあげた。
ネルは天にも昇る心地で、
「ああ、魔力が回復する~」
(気のせいであった•••)
「ネルは名前なににするの?」
「うん、ポニー!」
「え?大きくなった時どうするの?」
「うん?そのままだよ!」
(ネルは何も考えていなかった•••)
一方、レオンとクラリッサは二人とも魔法をメインで使うので、とにかく魔力が切れるまで無双状態で狩りまくって行った。
「さあ、これで200体目かな!」
「よっしゃ、ご苦労様!」
レオンとクラリッサも手をバシッと叩いた。
「レオン、魔力スゴすぎじゃね?」
「いや、クラリッサもだいぶ増えてると思うよ!」
「ああ、本当だ!」
「これだけ無詠唱で連続で使い続ければ当然増えるでしょ!」
「なるほど•••」
「今ので3種類かな?」
「ええっと」
【No.5 モールキング 】SR
【No.7 フォーチュンファウル】SSR
【No.12 スノースィミアン】SR
「これで一桁コンプリートだね!」
「やっと一桁か•••先が長いな•••」
「まあ、気長に行きましょう!」
「そうだね!」
「ちょうどハーベルたちも来たね」
「レオンたち、お疲れ!」
「なにそのユニコーンみたいな馬は?」
「私のポニーだよ!」
「ポニーって小型の馬のことだよね?大きくなったらポニーじゃあなくなるじゃないの?」
「まあ、可愛いからいいかな!」
「ああ、そうですか•••」
クラリッサはいつものことと諦めている様子だった。
「いよいよ【2-30】のボスだね!」
【No.11 グラニートタイタン】SSSR
「おお、SSSRだ!」
「ゴーレムじゃないの?」
「異常に固いとかかな?」
「なるほど•••」
「俺に考えがあるんだけど?」
「ハーベルどうするの?」
ハーベルはみんなを集めて説明し始めた。
「オッケー!」
「それで行ってみよう!」
「分かりました」
「ネル、準備はいいかな?」
「いつでもいいですよ!」
ハーベルと琥珀がグラニートタイタンの横に移動して構えをとろうとすると、
グラニートタイタンが、手をグーンと伸ばしてグルグル回りながら攻撃をしかけてきた。
レオンが、
「ロッキー•エンクロージャー!」
グラニートタイタンの周りを岩で囲んだ。
「岩だからあまり持たないぞ!」
ハーベルと琥珀が構えを続ける。
「黒炎拳!」
二方向から黒炎がグラニートタイタンに襲いかかる。
そしてネルが、
「エアロ•ヴォルテックス!」
グラニートタイタンの周りを風の領域で覆うとさらに炎が燃え上がった。
すさまじい勢いで燃え上がる炎に、
クラリッサが、
「リキッド•デリュージ!」
グラニートタイタンの頭上に巨大な水の塊が現れると、
「ドバーーー!」
一気に大量の水で火が消えてしまった。
「オッケー!」
「ブリザード•ベース!」
レオンが足元だけ凍らせると、
「ピキ、ピキ、ピキピキピキ•••」
グラニートタイタンに無数の亀裂が入ていった。
琥珀がポンと軽く殴ると、
凄まじい音を立てて細かい破片になって砕け散った。
「やったー!」
「さすがハーベル!」
「なかなか上手く行ったな!」
「よかった!」
「SSSRだけど10体でいいのかな?」
「まあ、やってみれば分かるでしょ!」
「なんか、琥珀の様子が変じゃない?」
クラリッサが心配そうに撫でてあげていると、
「ピーーーキュン、ピーーーキュン、ピーーーキュン、ピーーーキュン、
キュピン!!」
【No.1 ブラッディーベア】 SR(4/30) Ra.5 Lv.42
名前 琥珀Kohaku
HP.5,000/5,000
SP.450/450
武器 ジオフィスト
スキル 豪拳 黒炎拳 雷神拳
琥珀が目映い光に包まれると、中から琥珀がそのまま大きくなったようなブラッディーベアが現れた。
「ランク5で成長するんだ!」
「でかいのに可愛いんだけど!」
クラリッサが喜んで飛び付いた。
「ブオーー!」
「琥珀!よろしくな!組手が楽しみになったな!」
「グラニートタイタン、ゲット!」
「結構、時間かかったね!」
「ネル、クラリッサ、属性レベルどうかな?」
「もう少しで10になれそうです」
「私も!」
「明日も狩りまくるぞ!」
次回 第二章の完結へようこそ!




