完全踏破の世界へようこそ!
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「ハーベル、レオン、おはよう!」
「おはようございます」
「クラリッサ、ネルおはよう」
「よっし、起きてきたか!」
「早速、本格的にレベル上げと踏破を進めていこうと思う」
「はい!」
「踏破も進めたいから、パーティーのままでソロで行こうと思う。
スタート地点から大体4つのエリアを東西南北で決めてそれぞれ踏破していこう」
「はい!」
「常にパーティーメンバーのステータスに注意して危なかったら直ぐに集まるように!」
「はい!」
「最悪の場合は、躊躇せずリタイヤを選択して!」
「はい!」
「このルールだけがこのダンジョンの最大の利点だからね。
ボス戦だろうが瀕死だろうが一瞬で戻れる。命が一番大事だからね!」
「分かりました!」
「ああ、あとハーベルがネザースピリットのフィギュアを集めたいみたいだから見つけたら、条件を掲示板に書き込んでおいて!」
「ええと•••それについてなんだけど」
「どうしたのクラリッサ?」
ハーベルが優しく尋ねた。
「私もあの【朱雀】をゲットするためにコンプリートを目指したいんだけど?」
「そっか【青龍】の件だね!」
「うん、何かの手がかりになるかも知れないから•••」
「分かった、じゃあ僕たちの最終目標は【朱雀】をゲットすることに決めようか?ハーベルそれでもいいかな?」
「もちろん!実は俺も【青龍】のことが気になっていて、【朱雀】をゲットしようと思っていたからな!」
「オッケー!じゃあ、見つけたフィギュアで当分使わないものはすべてハーベルのケースへ収集していこう。そして、条件の分かったものはみんながゲットしていく方向で!」
「了解!」
「ちなみに、パーティー状態でも一定以上離れるとソロと同じような扱いになるみたいだから、ネザースピリットは一度に4体まで召喚可能のようだ」
「いや、そんなに魔力使ったら戦えなくなるでしょ!」
「せいぜい2体くらいまでかな•••」
「それでもキツイわね•••」
「じゃあ、そういうことで!今8時だから正午に【2-20】に集合で!各階層の出口を見つけたら掲示板へよろしく!」
「了解!」
レオンは速攻で東エリアを踏破して出口を見つけた。
「出口発見!っと」
僕は、探知系のスキルは持ってないけど探知魔法の「ミスティック•シーカー!」を使えばかなりの範囲をスキャンできる。
「さあ、ネルの手伝いでも行くか!」
「ああ、レオン!早いねもう出口見つけてくれたんだね?」
「ああ、ネルは前衛がいた方がレベル上げやすいだろ?」
「そうなのよね、ありがとう」
ネルは恥ずかしそうにうつむいた。
「じゃあ、僕が魔物を引き付けるから攻撃、防御、強化、回復なんでもいいからかけていってよ」
「分かりました!」
レオンがどんどん魔物を連れてくるのでネルは一生懸命魔法をかけていった。
「レオン、もう魔力が•••」
「オッケー!この辺にして踏破に切り替えようか!」
「分かりました」
その頃クラリッサは一人で銃を使った攻撃魔法で無双していた。
【EclipseRay-KC99】に黒炎魔法を込めて連射してグリーンビッグバードを倒しまくった。
「オブシディアン•レーザー!」
「ふーーーっ!」
「100羽は狩ったでしょ!おお、フィギュアが出てる!」
クラリッサは早速掲示板へ書き込んだ。
「No.3 グリーンビッグバード SR
100羽討伐でフィギュアゲットっと」
「クラリッサ、頑張ってるな!」
ハーベルは早速グリーンビッグバードをあっという間に100羽狩ってしまった。
「エマージ•スピリット!No.3」
「キュピン!」
可愛い緑色の大きめのヒナが現れた。
「これまた可愛いな!」
ハーベルは抱き上げると顔を見つめながら、
「君の名前は翠だ!」
「ピー、ピー!」
「こちらは琥珀だ、仲良くな!」
琥珀は、翠を抱き上げて自分の肩に乗せてあげた。
「いいね!飛べるまではそれがいいかもね!」
「キュー!」
「ピー!」
「結構100体抜きはアリなのかも知れないな!」
ハーベルはとりあえず見つけた魔物は100体連続で狩っていくことにした。
ここまでに100体抜きでフィギュアをゲットできたのが、
【No.9 シャドウファング SR】
【No.15 ブレイズタイガー SR】
【No.23 バルキリーコング SR】
【No.2 エアロキティ SR】
「エマージ•スピリット!No.9 」
「エマージ•スピリット!No.15」
「キュピン、キュピン!」
子犬のような狼と子猫のような虎が現れた。
「犬と猫じゃん!可愛すぎる•••」
「名前は影と虎太郎だよ」
「ウォーン!」
「グゥー!」
「とりあえずこの4体でどんどんいくぞ!」
そのまま【2-20】へと向かうとちょうどいい時間だった。
「ハーベル、お疲れ!」
クラリッサがやってきた。
「グリーンビッグバードありがとう」
「いやあ、1種類だけだった•••」
「いや、助かるよ!」
「ってなんで4匹も召喚してるのか?」
「可愛いけど•••」
「翠、影、虎太郎って言うんだよろしくね」
「でも、パーティーだと1人1体しか召喚できないんじゃなかった?」
「そうだね•••」
すると、琥珀以外の召喚獣は消えてしまった。
「クラリッサが来たから消えちゃったんだね」
「へえ、そうなるんだ」
「レオン!」
「みんな遅れてごめん!」
「すいません、私が足引っぱっちゃって•••」
ネルが申し訳なさそうにやって来た。
「いや、この下の【2-19】がどう頑張っても踏破率が98%以上にならないんだよ?」
「あ、本当だ!」
「ちょっと気になるから、ボスの前にもう一度みんなで探してみようか?」
ハーベルがそう提案すると、
「うん、気になるよね•••」
ネルが嬉しそうに言った。
「よし、もう一回だけ隅々まで探してみよう!」
「了解!」
みんなは思い思いに探していると、
影が何かを見つけたようで一ヶ所でずっと前足で掘るような仕草をしていた。
「影、ここが気になるのか?」
「ウォン!」
そこは19階層の端のはしでただの岩壁のように見える。
「う~ん?何にもないけどな•••」
琥珀が、テケテケテケテケと歩いていって、右手をクルクル回しながらその土壁をおもいっきり殴り付けた。
するとスゴい音を立てながら表の土壁が剥がれ落ちると綺麗な扉が現れた。
「こんなところに隠し扉?」
早速みんなに連絡すると集まってきた。
「本当だ!扉だね•••」
「開けてみるか!」
レオンが扉を押し開けてみると、
隠しボス部屋のようだった。
「いきなりボス戦か!」
【No.77 テンペストロード ZZZR】
「今の僕たちじゃ無理だ!」
「いや、戦ってみる!」
「バカ、死んだらおしまいだぞ!」
「ハーベル!お願い!」
どこからともなく女の子の声が聞こえる。
「ここは引いて!」
「•••分かった•••」
「全員リタイヤしよう!」
「よし、リタイヤ!」
「リタイヤ」
「リタイヤだ!」
「リ、リタイヤ•••」
ハーベルたちはダンジョンの外へ飛ばされた。
「ハーベル!相手の力量も計れないのか!」
「レオン、ごめん•••」
「パーティーを全滅させてたかも知れないんだぞ!」
「レオン•••もう分かったから•••」
「でも、さっきのはいくらハーベルでも無謀すぎる!」
「クラリッサまで•••」
「ごめん•••」
「ハーベルも反省してるんだし•••」
「僕はしばらく別行動するよ•••」
「私たちもそうしましょ•••」
「クラリッサ!」
「ネル、ありがとう、でも俺が悪いんだ。ちょっと頭を冷やすよ•••」
「じゃあ、頭冷やせよ!」
レオンはそう捨て台詞を残して家へ帰ってしまった。
「ネル、私たちも行くわよ!」
「ハーベル、元気だして!」
クラリッサはネルの手を握ると師匠の家へ飛んでしまった。
「ああ、やってしまった•••」
琥珀が優しくハーベルの肩を叩いた。
「でも、さっきの女の子の声はなんだったんだろ?」
「あの声がなかったら、本当に全滅させてたかも•••」
ハーベルは頭を抱えてしまった。
次回 妖精の世界へようこそ!
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