悪夢の世界へようこそ!
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その夜、俺は夢を見た•••
「おい!いつまで待たせるんだ!この薬局は!」
患者様の怒鳴り声だ。
「薬剤師さん、患者さんが怒ってますよ•••」
事務さんが機械のような口調で言った。
「ああ、すいません。もう少しお待ちください•••」
「だから、いつまで待たせるんだ?ってさっきから聞いてるだろ!バカなのか?」
「申し訳ありません•••」
「社長、人が足りませんよ!人員を増やしてください。お願いします」
「おお、分かった、分かった。君の能力ならもっといけるはずだ!頑張ってくれたまえ!」
「人員の補充お願いしますよ!」
「分かった、分かった•••」
こんな日々がもう何年も続いている。
薬剤師の仕事は、患者様と話もできるし時には感謝されることもある。
仕事自体は嫌いではないし、むしろもう少し余裕があれば好きな仕事だ。
もうこの年では転職も難しいし、このまま続けるしか選択肢もない。
日々、そんなことを思いながら忙しい日常を過ごしていた。
「薬剤師さん、病院からお電話です」
またあの口調だ•••
「おい!」
「はい!」
「お前の薬局はどんな説明をしているんだ!」
「何か不手際がございましたでしょうか?」
「不手際どころじゃない!」
「申し訳ございません•••」
「病院に迷惑懸けるな!」
「はい、大変申し訳ございませんでした•••」
こんなのばっかりだ•••
昔は好きな仕事だったはずなのに•••
「ああ、勉強会の準備もしなきゃ!」
「ええっと、資格の単位数は足りてたっけ?」
「研修は今度の日曜日か•••」
もう、ダメかも知れない•••
「ハッ!」
そんな夢をみて飛び起きた。
ハーベルはなぜか涙が止まらなかった。
その頃、レオンも夢を見ていた。
「お前の任務はなんだ!」
「はい!ターゲットを殺すことです!」
「殺しに躊躇するな!」
「了解!」
アサシンギルドでは一切誰も会話をしない。
上官の命令する声だけが響き渡る。
命令書はすべて暗号で一読したら暗記してすぐに破棄する。
「次のターゲットは、アズール王国の姫の暗殺か•••」
命令は絶対だ。
ただただ、指令されたターゲットを殺すことだけが俺の日常だ。
「ああ、疲れた•••」
いつまでこんなことを続けるのかも分からない。
ただただ、ゆっくり眠りたい•••
「くうう、嫌な夢だ•••」
レオンの目にも涙が溢れていた。
「どうしたの?二人とも目が腫れてるけど?」
「どうせ、夜更かしでもしてたんだろ!」
「ああ、昨日は嫌な夢みて全然眠れなかったんだよ!」
「ああ、僕もなんだ•••眠い•••」
「大丈夫?」
「今日はやめるか?」
「いや、大丈夫だよ!」
「うん、行くよ!」
二人は大きなあくびをしながら準備をしていた。
「ダンジョンは第二章からなんだよね?」
「そうだね、説明によると第一章は試験専用みたいでもう入れなくなってるらしいよ」
「そっか」
「早速【PSW Detective Agency】へ向かおう!」
「オッケー!」
「よっしゃ!」
「はい!」
次回 第二章へようこそ!
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