「盾」の部屋へようこそ!
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「くうう、なんて早さ!」
赤い剣士は、剣を構え直した。
「オーシャンズ•エッジ!」
剣士の剣に渦潮のような水流が集まり超高速でうねり始めた。
「あんなのに触れたら即死だ!かといって避けるわけにも行かない!」
剣士はまた突きを始めた。
なんとか受けきっているが、
「は、早すぎる!」
「フロスト•フラッシュ!」
剣は一瞬で凍りついたが、
突きはそのまま速度を増していく、
「ブレイジング•エッジ!」
業火の剣で凍りついた剣をさばいて弾き飛ばした。
赤い剣士は一礼すると
「合格だ!」
とひと言、発すると消えてしまった。
「やった、アレクシアも合格だ!」
「次はグリスだな頑張れよ!」
「あの30人どうする?」
「このまま10日も世話するのも大変だしな•••」
「おーい!聞いてくれ!このまま10日間も放って置くのも忍びないから、リタイヤしてもいいって奴は声を出してくれ!」
「俺はもういいからほどいてくれ!」
「俺もだ!」
こうしてほとんどの受験者がリタイヤを選んだ。
「頑固な奴があと3人か•••」
レオンとハーベルは待っている間に格闘とナイフの訓練を一生懸命続けていた。
ガルシアはそれをじっと見つめているだけだった。
「じゃあ、行ってきます」
グリスがボスの扉を開けた。
宝玉の「盾」を選ぶと、
「勇気を示せ!」
中央にストーンゴーレムが現れた。
「なんだ岩か•••」
グリスは魔導書をペラペラペラとめくると、
「アイアンガーディアン•サモン!」
鉄製のロボットのようなガーディアンを呼び出し、パンチ一発で粉々にしてしまった。
残った首が、
「ご、ご、ごうか、くで、す•••」
「グリス早いな!」
「次はネルの番だね、頑張って!」
「ありがとう、ハーベル」
ネルがボスの扉を開けて、「杖」の宝玉を選んだ。
中央に魔導士が現れていきなり
「メテオ!」
「ええ!」
どう見てもあそこしかない。
【WhiteFist-NC7】を抜くと魔導士をマヒ弾で撃ち抜いた。
「ゼファー•ダッシュ!」
痺れている魔導士の足元へ移動した。
「ま、まず、い•••」
魔導士がマヒした身体で何かを伝えようとしている。
「はっ、トリニティ•シールド!」
ネルは、魔導士ごと光と風と土の合成魔法で防御した。
メテオはすべてを破壊したが、二人は無事だった。
魔導士のマヒを解除すると、
「あ、ありがとう•••合格•••」
遠距離攻撃のマヒが来るとは思っていなかった魔導士は、防御をすることができなかったようだった。
「さすがネルね!」
「やったな!」
ハーベルは、天に向かって拳を突き上げた。
次回 虚空の世界へようこそ!
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