表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リバースサーフェス ~この魔法の廃れた世界で 転生薬剤師さんが 魔導王(マグスロード)を目指します!~  作者: 吾妻 八雲
シーズン8 【試練の塔編】

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

143/172

最終決戦へようこそ!

感想やレビューもお待ちしています!

(例:「面白い!」だけなどでも結構です!)


「ハーベル!おめでとう!」

「ありがとう!」

レオンが拳をつき出すと、肘をぶつけ合って拳を合わせた。


「ハーベル!あの力•••」

レオンが思わず尋ねてしまった。


「ああ•••」

ハーベルが素直に説明しようとしたそのとき、


「ハーベル!アウリエル様がお呼びだ!」

「はい!シリエル様、なんの用事でしょうか?」


「そんなの知らん!とにかく急げ!」

シリエルは何か言いたそうだったが、我慢している様子だった。


「はい!」


「レオン、後で説明するよ!」

「いや、話は戦いの後だ!」

「うん、分かった!」


••••••••


「アウリエル様!」

シリエルが案内してくれた。


「ハーベルよ、よく参られた!」

「なんでしょうか?」

ハーベルは不思議そうに尋ねた。


「あの力のことを聞きたい!」

アウリエルは早速本題に入った。


「はい、【アルファ•オメガ】についてでしょうか?」

「ああ、その力について説明してもらってもよいだろうか?」

「はい、もちろんです」


ハーベルは経緯を話し始めた。


••••••••


「そうであったか•••して、そのドワーフの名前は?」

「クローヴィスさんです」

「やはり、師匠!」

アウリエルは下を向いて微笑んだ。


「いやすまん!そのクローヴィスとやらは元気であったか?」

「元気?•••え、ええ•••」

ハーベルは少し疑問に思いながらも答えた。


「それは良かった•••」


「アウリエル様、質問よろしいでしょうか?」

「なんだ?」


「クローヴィスさんとお知り合いなのでしょうか?」

「ああ、私の師匠だ!」


「師匠•••」

「先代の精霊王に仕えていた頃の話だ•••」


「そういえば、クローヴィスさんもそんな話をしていました」

「そうであったか•••」


「どのような格好をしておった?」

「はい、執事の格好をした長身で礼儀正しいドワーフでした」


「師匠、わざわざドワーフに•••フフフ•••」

「失礼ながら、クローヴィスさんはドワーフではないのですか?」


「ああ、天使だ!」

「そうだったのですね、どうりで他のドワーフとは何かが違うと思っていました•••」

ハーベルは、ようやく全てが繋がったような気がした。


「して、師匠に何か言われなかったか?」

「はい、内緒だと言われましたが•••」


「なぜ、天使と言うことを隠してまで私に手助けを?」

ハーベルはつい質問してしまった。


「元来、天使は人間に手を貸してはならない掟があるのだ、しかし、その掟を曲げてでも使命を全うしたかったのであろう•••」

アウリエルは嬉しそうに微笑んだ。


「ハーベル!この世界を頼んだぞ!」

「•••?」


「どうした?」

「いや、まだ試合が終わっていませんが?」


「ああ、そうであったな!」

「はい、がんばります!」

ハーベルは素早く一礼をして立ち去った。


「師匠がそんなことを•••」

アウリエルは物思いにふけっていた。


クローヴィスはアウリエルの師匠で、本当の名を大天使クロリエルという。


クロリエルは先代が亡くなった後、後継者を探し続けていた。


「ついに、見つけ出したのですね、師匠!」

アウリエルは静かに目を閉じた。


••••••••


激戦の果てに残ったのは、レオンとハーベルだった。


二人は、互いの強さを認め合いながらも、この闘いだけは決して譲れない信念を貫き、最終決戦へと臨んだ。


「レオン、お待たせ!」

ハーベルがゆっくりと近付いてきた。


「ああ、アウリエル様はなんと?」

レオンが興味深そうに聞くと、


「さっきの力に目覚めたときの話をしていたんだ!」

「そうか•••」


「実は•••」

ハーベルが真実を語ろうとすると、


レオンが話を制止した。

「ハーベル、いいんだ!今は闘いに集中しよう!後でゆっくり聞かせてくれ!」

レオンはハーベルとの闘いが楽しみで仕方がない様子で、ワクワクが止まらないようだった。


ハーベルもレオンと真剣に闘うのは、これが始めてだったので、興奮が抑えきれない様子だった。


「じゃあ、やるか!」

二人は拳を軽くぶつけた。


「では、最終試合、初め!」

シリエルが叫んだ。


レオンは眉をひそめ、鋭い眼光でハーベルを見つめた。


レオンは得意のナイフを封印し、ハーベルも銃は抜いていなかった。


「まずは、ケンカスタイルか!」

「よろしくお願いします!」

ハーベルはレオンに柔道の試合のように一礼した。


レオンは近接格闘のプロでハーベルの師匠でもあった。


通常なら敵うわけもない相手だった。


しかし、その時のハーベルは何かが違っていた。


レオンが攻撃を繰り出すと、ハーベルが受けて次の攻撃を繰り出す。


レオンはその先を読んで防御と同時に攻撃をするためハーベルには避けることはできないはずだった。


だが、レオンの攻撃が避けられさらにハーベルがその先を読んだ攻撃を仕掛けてきた。


「ハーベル腕を上げたな!」

「ありがとうございます!」

二人は闘いながらとても楽しそうだった。


「あの二人笑ってないか?」

カリードがゲイルに呟いた。


「そうだな•••あいつらは別格だ•••」

ゲイルも悔しそうに呟いた。


二人が急に格闘をやめて、少し距離をとって対峙し直した。


「さあ、僕の全力を味わってくれ!」

レオンが笑いながら言った。


「先に謝っておくよ、殺しちゃうかもしれないからな!」

さらに、レオンは付け加えた。


「もちろん、全力で来てくれ!」

「俺は、絶対に死なないから謝る必要はないけどね!」

ハーベルが余裕そうに言うと、


「だろうな!」

レオンは不敵な笑みを浮かべると、静かに息を吸い込んだ••••


次の瞬間、

「ルミナス•シャドウ!」

能力を解放した。

レオンの身体から真っ黒な闇のオーラが一気に吹き出した。


「レメディア•ヴェノミスト!」

ハーベルも能力を解放すると、全身が輝き出し煌めいて見えた。


対照的な二人だったが、他の者からは二人ともが神々しく見えていた。


次回 聖剣と影刃の世界へようこそ!


続きの気になった方は、

ぜひともブックマークをお願いいたします。

最下部の⭐5もつけていただけると幸いです。

頑張って続きを書いちゃいます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ