運命の瞬間へようこそ!
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静寂が辺りを包み込む。
マリネールは海龍の頭の上からその光景を満足そうに眺めていた。
「シャドウ•シフト!」
レオンが一瞬でマリネールの背後へ移動すると、ナイフの柄で首の根元を叩いて気絶させた。
「ご苦労さん!」
だが、マリネールはそのまま氷となって砕け散った。
「ちっ、フェイクか•••」
レオンが呟くと、
「甘い!ご苦労様、レオン!」
マリネールがレオンを背中からスタッフで突き刺していた。
そのレオンもスーッと消えてしまった。
「分身?」
マリネールが呟くと、
「うぉーーー!」
テラシスが氷をぶち破って、砂の巨人の腕で周りを凪払った。
再び、3人が闘技場の中央で対峙すると、仕切り直しとなった。
「二人ともなかなかやるじゃないか!」
レオンが拍手しながら言った。
「これでお仕舞いにするわ!」
マリネールが距離をとった。
「僕もこれで決めるよ!」
レオンもゆっくり宙へ浮いた。
「極大魔法の打ち合いと行きますか!」
テラシスが拳をバシバシと叩きつけて言った。
マリネールの目は、燃え上がる炎のように輝いていた。
「スカーレット•マグマドラゴン!」
凄まじい勢いで地面が裂けると、マグマと共に真っ赤な龍が勢いよく姿を現した。
マグマドラゴンが咆哮すると、灼熱の炎が闘技場を照らし、地面が溶け始めた。
「炎も使えるのか?」
レオンが感心しながら呟いた。
「うぉーーー!」
テラシスが雄叫びを上げながら、
「オーラム•デューンタイタン!」
周りが黄金に輝き始めて、砂嵐と共に金色に輝く砂の巨人が姿を現した。
レオンは、
「シャドウ•メテオ•ストライク!」
そう詠唱すると、無数の真っ黒な隕石が二人目掛けて降り注いだ。
「あの距離ならマグマドラゴンの咆哮で燃え尽くしてやる!」
マリネールがそう言った瞬間、
「シャドウ•ヴォイドコーラー!」
レオンがナイフを天に掲げて叫ぶと、虚空を切り裂いた。
無数の隕石が一瞬で二人の目の前に移動してきた。
「あっ!死んだ•••」
マリネールは覚悟した。
彼女のこれまでの人生が走馬灯のように駆け巡った。
ドシャーーン、ドガン、ドゴーン!
テラシスも何とか砂の巨人で防ごうとあがくが、あまりの数に耐えきれなかった。
その光景をレオンは宙に浮いたまま眺めていた。
「勝者、レオン!」
シリエルが宣言した。
レオンが荒れ果てた闘技場へゆっくり降りてくると、
「ヴォイド•シフト!」
ハーベルが瞬間移動してきた。
「レオン!」
ハーベルが声をかけて何かをレオンへ投げてよこした。
「フェニックス•ポーション?」
レオンはすぐに察して、テラシスに駆け寄り飲ませてあげた。
「くっは•••はあ、はあ、はあ、死ぬかと思った•••」
テラシスは何とか一命を取り留めた。
ハーベルは、もっとひどい状態のマリネールの元へ向かった。
「これはひどい!」
そう呟くと、
「レメディア•フェニックス•レストレーション!」
極大回復魔法をかけた。
マリネールはみるみる復元して、綺麗な状態に回復していった。
「ここは、天国?」
パタパタと天使が飛んでいた。
マリネールが起き上がると、
「僕は、カプリエルだよ!」
「ああ、完全に死んだと思ったけど•••」
「ハーベルが回復してくれたんだよ」
レオンが駆けつけて、マリネールの手を取って起こしてあげた。
「レオン!おめでとう!」
ハーベルは拳をつき出すと、肘をぶつけ合って拳を合わせた。
次回 最後の審判へようこそ!
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