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リバースサーフェス ~この魔法の廃れた世界で 転生薬剤師さんが 魔導王(マグスロード)を目指します!~  作者: 吾妻 八雲
シーズン8 【試練の塔編】

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幻影の戦場へようこそ!

感想やレビューもお待ちしています!

(例:「面白い!」だけなどでも結構です!)


「さあ、最後の実験だ!」

マールはかなり投げやりのようだ。


「真っ暗闇のこの森をゴールまで着けるかな?」

「また、闇かよ!」

ブリッツが文句を言った。


「ちなみに、使える属性は闇属性だけだからね!」

「お前、それ意味ねえだろ!」

ブリッツはさらに文句を言った。


「まあ、まあ」

ハーベルがブリッツを抱き上げると肩に乗せた。


ハーベルは森の入り口に立つと、

「シャドウ!」

と唱えると、


自分自身を影に紛れ込ませた。


そのままスルスルと森の中を通って行ってしまった。


「また、簡単に行きやがって!」

マールが悔しそうに言った。


マールがそのまま去ろうとすると、

「マール!一つだけ聞いていいか?」

ハーベルが引き留めた。


「なんだよ?」

マールはぶっきらぼうに答えた。


「どうして、ここまでして俺を失格にしようと思ったんだ?」

「だってよ、今回、合格者多すぎて、俺の面目丸つぶれだよ!」

「ええ、そんなにいるのか?」

「あ、やべっ•••」

マールは舌を出してそのまま逃げていってしまった。


「レオンは分かるけど、他にもいるのか?しかも、何人も?」

ハーベルは考え込んでいた。


「おい!ハーベル、次行こうぜ!」

ブリッツが大声で呼んだ。


••••••••


「やっと、98階か?」

「ああ、次はなにするんだろ?」

ハーベルはワクワクしているようだった。


「さあ、どうぞ!」

若いドワーフが大声で招き入れると、そこには巨大な闘技場が現れた。


「今度は、決闘か?」

「【幻影の戦場】へようこそ!」


ドワーフはハーベルたちをそのまま闘技場へといざなった。


「では、【闇のローブ】を着けてください!」

「はい!」


ハーベルが闇のローブを着けると、目の前に屈強な戦士が現れた。


「ええ?」

ハーベルが驚いてローブを外すと、戦士は消えていた。


「なんだこのローブ?」

「ブリッツにも見えるのか?」

「ああ、ローブを着けたときだけ、敵が見えるぜ!」

ブリッツも不思議そうにしている。


「ここは、【幻影の戦場】です。ローブを着けている間は、幻影の敵と本物の敵の区別がつきません。今から無数の敵が襲ってきますが、全て撃破できたらクリアです!」

「それは、またハードだな•••」

ブリッツが肩を落とした。


「オッケー!」

ハーベルはヤル気満々のようだった。


「ちなみに、【闇のローブ】を途中で外すと失格です!はじめからやり直しとなりますのでご注意ください」

ドワーフは丁寧に頭を下げた。


「では、スタートです!」


「とりあえず、コイツは幻影だな!」

ブリッツがハーベルの肩に飛び乗って言った。


ハーベルは、構わず「閃光拳」で倒していた。


「おい、おい!どんだけ敵が出てくるか分からないのに、魔力を無駄にするなよ!」

「いや、アイツは本物だよ!」

「ええ?」

「さっき、入れ替わったみたいだ!」

「くう!騙された!」

ブリッツは悔しそうにしている。


「さあ、どんどん来い!」

ハーベルが【Ethereal Ember SR99】を構えた。


「次は、ガイコツ戦士か!」

ブリッツがそう言うと、そこらじゅうから涌き出てきた。


「カッ、カッ、カッ、カカ•••」

ガイコツ戦士が笑っている。


ハーベルはガイコツ戦士の隙間をぬって闘技場の端まで行くと、後ろを振り返って、【Ethereal Ember SR99】を撃った。


魔方陣が展開されて、闘技場全体が一気に火の海になっていた。


そのとき、ハーベルの足を掴むガイコツの手が、


「くそ、動けない!」

火ダルマのガイコツたちがハーベルを襲ってきた。


「ウワー!」

ハーベルもろとも火の海に巻き込まれてしまった。


「え、あれ?熱くない?」

火ダルマになったハーベルが不思議そうに、自分を見回した。


「確かに、火が着いてるのに、燃えてもいなし熱くもない!」

「これも幻影ってことか?」

ブリッツが不思議そうに言った。


「ってことは、コイツだけが本物か!」

足元のしがみついているガイコツを銃で一発撃ち抜いた。


パキューーーン!


「次はあれか!」

ブリッツが嫌そうな顔をした。


10mもあろうかという大蛇がうじゃうじゃと現れた。

「マジか•••蛇は苦手なんだよな!」

そう言って【Ethereal Ember SR99】を構えると、大きな魔方陣が展開すると襲ってきた大蛇が、


ピキ、ピキ、ピキ••••ピキピキピキ•••


頭から恐ろしい勢いで凍り始めたかと思うと、次々と大蛇が凍りついていった。


まるで氷の海原のように美しく光輝くと、一瞬で細かく砕け散ち、ダイヤモンドダストのように幻想的に煌めいていた。


「蛇は嫌いだけど、綺麗だな!」

「ああ!って言ってる場合じゃないぞ!」

ブリッツが急かしてきた。


「今度は、また王道だな!」

ハーベルが呟いた。


重騎士軍団のお出ましだった。


「おい、おい!さすがにこれは幻影だろ!」

ブリッツが半笑いで言うと、


「いや、これは本物だ!」

「マジか•••」


「ハーベル!なんで分かるんだよ!」

「さっきから、注意深く見ているんだが、魔力反応のあるものとないものがあるようだ!」

「そう言うことか!」


「これは、骨が折れそうだ!」

ハーベルは空中に高く飛び上がると、闘技場の中心に向かって銃口を向けた。


闘技場全体を覆うようなドでかい魔方陣を展開すると、地面が急にドロドロになってしまった。


足をとられた重騎士たちはもがきながら這い上がろうとしている。


そこへもう一発、天に向かってお見舞いした。


また、巨大な魔方陣が展開すると、凄まじい数の稲光がひかり、重騎士を全て丸焦げにしてしまった。


プシューーーーーー!


「恐ろしい、威力だな!」

ブリッツが体をプルプル震わせた。


「まだまだ来るぞ!」

ハーベルはどんどん押し寄せる敵を撃破していった。


「はあ、はあ、はあ、まだいるのかよ•••」

「こりゃまたでかいな!」

ブリッツが見上げた。


見上げるでかさの真っ黒なドラゴンだった。


「おお、ハーベル!コイツは幻影だろ!」

「なぜそう思う?」

「ここまで見てれば魔力で分かるだろ!」

「ああ、でもこれはフェイクだ!」

「フェイク?」

ブリッツは首をかしげた。


「確かに外側は幻影だろ、でもよく心臓の辺りを見てみろ!」

「小さな魔力を感じるな!」

「あれが、本体だ!」

「あれが?」

「ああ、しかも小さいが凄い魔力の凝縮を感じる、あれは攻撃しちゃダメなやつだな!」

「マジか•••」


「攻撃したら?」

「おそらくこの闘技場ごと吹っ飛んでゲームオーバーだな!」

「なるほど、じゃあどうするんだよ!」


【Ethereal Ember SR99】を構えたハーベルは、ドラゴンを一瞬で凍り漬けにした。


「大丈夫か?」

「あとは、これで決まりだ!」

銃口から小さな虹色の弾丸が撃ち出されると、心臓目掛けて一直線に進んでいった。


「おい!攻撃していいのかよ?」

「見てな!」


虹の弾丸は心臓の手前で、大きく膨らんだかと思うと、シュンっとまばたきする間もなく消えてしまった。


「なんだあれ?」

「虚空の弾丸さ!あれで別空間へ飛ばした!」

「はあ?」


ドラゴンは跡形もなく消えていた。


「ご苦労様です!」

ドワーフが柱の影から出てきた。


「大抵は、勢いに乗って最後に攻撃して自爆する人が多いんですがね•••」

ドワーフは少し残念そうに言った。

「では、次へどうぞ!」

ドワーフは丁寧にお辞儀をした。


次回 生命の試練へようこそ!


続きの気になった方は、

ぜひともブックマークをお願いいたします。

最下部の⭐5もつけていただけると幸いです。

頑張って続きを書いちゃいます!

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