真の試練へようこそ!
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レオンはその勢いのまま、すでに89階まで到達していた。
「千年迷宮に比べたら大したことないな!」
そう言いながら最後の敵を倒すと、
「ミーシア、本当にあと10階でクリアなのか?」
「さあ、まだクリアした人はいないから、分からないわ•••」
「そうか•••」
レオンは何か、喉に引っ掛かっている感じがして気になっていた。
ただ、レオンでさえここまで来るのには1ヶ月かかっていた。
レオン ♂ Lv.90
魔力:819000
トライアルトークン:1689000
霊獣:レイブンシャドウ(名前:ミーシア)
魔力:229000
武器:エーテルウィスパー
魔法属性は、全属性
スキルは、
「解析」「分解」「破壊」
「精製」「合成」「構築」
魔法属性
光:83 闇:90 炎:75
水:78 風:82 土:68
ジョブ属性
魔:90 剣:72 拳:80
召:82 シ:85 狩:66
武器属性
杖:90 剣:72 ナ:78
書:80 短:79 弓:62
「レオン、さすがに90階で一度休みましょう!」
「そうだな•••一時休憩だ!」
レオンは手近な宿をとってベッドに横になっていた。
「お客さん食事の準備ができたよ!」
ドワーフの女の子が呼びに来た。
「ああ•••」
気のない返事をした。
「お兄さん、挑戦者でしょ?」
「ああ•••」
「凄いね!ここまで来るなんて!」
「そうか?」
「だって、みんな60階層くらいで何度も降りて、心が折れちゃうらしいよ!食事早く来てね!!」
そう言って急いで階段を降りていってしまった。
「何度も?」
レオンは考え込んでいた。
レオンが食事に行くと、
「おい!兄ちゃん!」
ドワーフの店主が声をかけてきた。
「アーティファクトはいくつ見つかったんだ?」
「アーティファクト?」
「なんだ、知らないのか?」
「ああ•••」
「ここまで来て、まさかアーティファクト0種類ってことはないよな?」
「まさか!」
さっきの女の子がお皿を洗いながら話に入ってきた。
「だって、30階でも60階でもいくらでも情報は転がってるんだからね!」
「ああ、そうだな!それで、兄ちゃん、いくつ見つけたんだ?」
「0だけど?」
レオンはきっぱり答えた。
「うっ!まさか!」
「父ちゃん、まさか!」
二人は顔を見合わせた。
「兄ちゃん!ご苦労さん•••」
店主が優しくレオンの肩を叩いた。
「ああ、ありがとう•••」
「ありがとうじゃ、ありませんよ!」
いきなり女の子がキレた。
「ええ•••」
「あなた、この事態がまだ把握できてないんですか?はあ、はあ」
女の子は捲し立ててきた。
「ああ•••と」
レオンは呆気にとられている。
「あなたは試練が受けられないんですよ!」
「はあ?試練なら今受けてるだろ?」
不思議そうに聞くと、
「はあ?何ですって?」
女の子はさらにキレた。
「兄ちゃん!真の試練は91階からだろ!」
「••••」
レオンはやっと気がついた。自分がやらかしてしまっていたことを•••
「まさか、そのアーティファクトって言うのがないと、試練が受けられないのか?」
「当たり前だろ!」
「これまでの町で何を聞いてたんですか?」
「いや、町に寄ってないし•••」
「はあ•••」
女の子は大きなため息をついた。
「あなた、1階からやり直しです!」
女の子が机をバシッと叩いた。
「マジか•••」
「マジです!」
女の子は腕組みをして言った。
「どうやって1階に戻るんだ?」
「簡単!各階の入り口のドワーフに1階に戻りたいって言うだけ!」
女の子が腕組みをしながら教えてくれた。
「ありがとう•••」
レオンは簡単に食事を済ませると、とりあえず部屋へと戻った。
「ミーシア•••やっちまった•••」
「レオンとしたことが•••残念ね•••」
「私もそんな仕組みとは知らなかったわ!」
「そうか•••」
「でもさっきの店主の話では、レベルやトークンはそのままらしいから、レオンならすぐに戻ってこられるよ!」
ミーシアが慰めるように言った。
「ありがとう、ミーシア•••」
レオンはミーシアの頭を撫でてやった。
••••••••
その頃ハーベルはというと、まだ60階層にいた。
「ここまでのアーティファクトは8種類か!」
「あと、2つだな!」
ブリッツがそう言って、ハーベルの肩に乗った。
「ええっと、【真実の花】、【エコーストーン】【虹色の瞳】か•••相変わらず何のアイテムかは分からないな•••」
「でも重要なアイテムだぜ、きっと!」
「ああ、おそらくな!」
ハーベルがブリッツの顎を触りながら言った。
ブリッツはグルグルいいながら喜んでいるようだった。
ハーベル ♂ Lv.60
魔力:569000
トライアルトークン:956000
霊獣:カーバンクル(名前:ブリッツ)
魔力:113000
武器:ヴァルキリーエッジ
魔法属性は、無属性
スキルは、「設定」
魔法属性
光:60 闇:55 炎:52
水:56 風:53 土:43
ジョブ属性
魔:55 剣:32 拳:56
召:58 シ:60 狩:50
武器属性
杖:35 剣:36 ナ:55
書:58 短:60 弓:43
アーティファクト:
【呪われた杖】
【時の砂時計】
【命の泉】
【霧の指輪】
【光のアミュレット】
【真実の花】
【エコーストーン】
【虹色の瞳】
「ブリッツ!ちょっと武器屋を見に行きたいんだけど!」
「ああ、いいんじゃないか!なんか欲しい武器でもあるのか?」
「いや、銃を探してるんだけど•••」
「銃はないぜ!」
「うん、今のところそれらしき物はなさそうだね•••今は構築スキルも使えないから自分で作ることもできないしな•••」
「じゃあ、行ってみようぜ!」
そう言ってブリッツがハーベルの肩に飛び乗った。
••••••••
ハーベルが町をブラついていると、一軒の鍛冶屋の前で一人のドワーフが他のドワーフにボコボコにされていた。
「おい、おい!」
思わずハーベルは止めに入ってしまった。
「なんだ、お前!」
「無関係なやつが口出しするな!」
ドワーフたちが口々にハーベルに突っかかって来た。
「一人を大勢で叩くのはカッコ悪いぞ!」
「うるせえ!」
「こいつもやっちまえ!」
一人のドワーフがハーベルに殴りかかってきた。
ハーベルは軽く交わすと、ドワーフは壁に激突した。
「やったなー!」
他のドワーフたちもハーベルを取り囲んで襲いかかってきた。
「はあ•••」
ハーベルは大きなため息をつくと、空高く飛び上がった。空中で一回転すると、ドミノ倒しになっているドワーフたちを、おもいっきり踏みつけた。
「ウギャーーー!」
「悪かった•••」
「俺たちの敗けだ•••」
そう言ってどこかへ逃げていってしまった。
「大丈夫か?」
「ええ•••」
そのドワーフは女性で、顔に傷を負っていた。
「レストレーション!」
ハーベルが優しく傷に手を当てると、スーッと傷がなくなってしまった。
「あ、ありがとう、助けてくれて!」
ドワーフの女性は少し頬を赤くして笑った。
「どうして、絡まれてたの?」
「うう•••」
あまり言いたくなさそうに見える。
「じゃあ、俺たちはこれで行くよ!」
「あっ•••」
ドワーフは何か言いたげだった。
「ああ、そうだ!俺たち、武器屋を探してるんだけど、知らない?」
ハーベルが気を利かせて、気軽な感じで誘ってみた。
「うん知ってる•••」
「案内お願いできるかな?」
「いいけど•••」
ドワーフも満更ではなさそうだ。
「俺は、ハーベル!君の名前は?」
「私は、ドリッシュ!」
「へえ、可愛い名前だね!」
ドリッシュは少し恥ずかしそうにしている。
「ここだよ!」
「へえ•••」
その武器屋は、お世辞にもよさそうな店とは言いがたかった。
見た目はボロ小屋のようで、中も物がごちゃごちゃしていて、売り物なのか何なのか分からない感じだった。
「おい!ハーベル!ダメだろここは!」
ブリッツがハーベルの耳元で小声で言った。
ハーベルは気にせず中へ入って行った。
「お邪魔しま~す!」
ハーベルが店内を見回していると、変わった形のスタッフを見つけた。
「ねえ、このスタッフって?」
ハーベルがスタッフを取り上げて、ドリッシュに見せた。
「ああ、どう?私の自信作!」
「ええ、君が作ったの?」
「当然!私の店だもん!」
「あちゃーーー」
ブリッツが思わず声に出してしまった。
ドリッシュは自慢そうにしている。
「うん、素晴らしい武器だ!」
「本当?」
「ああ、斬新なフォルムがたまらないね!」
「おお、ハーベル、分かってる!」
ドリッシュは喜んでいるようだった。
「どこかだよ•••」
ブリッツは気にくわないようだった。
「ところで、俺用に武器って作れるかな?」
「注文ってこと?」
「ああ、でも少し特殊なんだ!」
「なになに!」
ドリッシュは興味津々のようだった。
「そのスタッフの柄の部分って金属だよね?」
「そうだよ!」
「そこの作りがいいんだよね!」
「でしょ!」
ドリッシュは説明したくて仕方がなさそうだった。
次回 新武器の世界へようこそ!
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頑張って続きを書いちゃいます!




