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リバースサーフェス ~この魔法の廃れた世界で 転生薬剤師さんが 魔導王(マグスロード)を目指します!~  作者: 吾妻 八雲
シーズン8 【試練の塔編】

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ルミナス•クエストへようこそ!

感想やレビューもお待ちしています!

(例:「面白い!」だけなどでも結構です!)


「二つの条件•••」


1、すべてのステータスがリセットされる。

(自分の属性魔法と属性スキルのみ使用可能)

2、一度挑戦したら帰れない!

(100階に到達するまで出られない)


「どうだ?」

ドワーフがニヤリとしながら聞いてきた。


「分かった!」

ハーベルは迷いなく答えた!


「分かったって、お前バカか?大抵の奴は、この条件でやめるのに!」

「ちょっと待て、大抵の奴って!俺たちが初めてじゃないのか?」

ハーベルが不思議そうに聞いた。


「当たり前だろ!」

ドワーフは当然のように答えた。


「ああ、お前知らねえのか!じゃあ、エレメンタル•スパイアのことを少し教えてやるよ!」

ドワーフは少し自慢げに言った。


ドワーフの話によると、


実は、この試練の塔へは他のソーサリーエレメントからも挑戦できる。


ソーサリーエレメントは、各属性にひとつしかないと言われていたが、地域ごとに同じような場所がいくつもあり、条件をクリアすれば試練の塔へ挑戦は可能だった。


すべて同じ試練の塔へ送られてくる。

試練の塔は、完全に別次元に存在していて、いつ誰が作ったのかは不明。


今までに一人として100階に到達できた者はいない。


この次元では、食事や睡眠は必要ないが、実際にとることも可能である。


もしクリアできれば、現実世界では一瞬の出来事で時間を超越している空間であるとのことだった。


「マジか•••」

「ああ、おおマジだ!」

ドワーフは腕組みをしながら言った。


「さあ、どうする?」

「もちろん、受ける!」

「お前、今の俺の話を聞いてたか?」

「ああ、だから受ける!」


「オッケー•••分かった•••了解!」

ドワーフは呆れたように言った。


「じゃあ、【宝玉】を扉へかざせ!」

「こうか?」

ハーベルが扉の窪みに【宝玉】をかざした。


【宝玉】がそのまま扉に吸い込まれてしまうと、真っ白な光と共に扉がゆっくりと開いた。


「ルミナス•クエストへようこそ!」


ドワーフが右手を胸に当てて、丁寧にお辞儀をしていざなうように手を動かした。


そこには光でできたエスカレーターのような階段があり、一ヶ所からいくつもの分岐点に行けるようになっているようだった。


「なるほど、行く方向によってクエストの内容が変わるのか?」

「そうだ!」


「じゃあ、約束通りステータスをリセットさせてもらうぞ!」

ドワーフはそう言って、スマホを出すように手で合図した。


ハーベルがスマホの画面を開くと、ドワーフが現在のステータスを確認し始めた。


ハーベル ♂ Lv.100 

魔力:99999999

【ルミナラ】の王様ソブリン

ソーサリーエレメント:光属性

リバースサーフェス

療薬と毒薬(存在)

(Remedia / Venomyst)

「レメディア•ヴェノミスト」

魔法属性は、無属性

元の職業は、薬剤師


「お前、ステータスがバクってるな•••」

「ああ、そう言えば、最近全然確認してなかったな•••」


「まあいい•••リセットするぞ!」

「ああ、よろしく!」


ドワーフがハーベルをしゃがませると、おでこに手を当ててなにやら呪文を唱え始めた。


「よっし!ステータス確認してみろ!」


ハーベル ♂ Lv.1 

魔力:1000

トライアルトークン:1000

魔法属性は、無属性

スキルは、「設定」

魔法属性

光:1 闇:1 炎:1

水:1 風:1 土:1

ジョブ属性

魔:1 剣:1 拳:1

召:1 シ:1 狩:1 

武器属性

杖:1 剣:1 ナ:1

書:1 短:1 弓:1


見事にすべてLv.1になっていた。

「なんか、変な項目が増えてるけど?」

「ああ、ジョブ属性と武器属性が数値化できるようにしといた!」


「なんで?」

「これで、今何が足りないか?何を強くしたいかが明確になるだろ!」


「なるほど、ありがとう•••」


「ああ、ちなみにファイア3回程度だが、魔力を1000だけオマケしておいてやるよ!」

「どうも!」


「トライアルトークンって何?」

「試練の塔の中だけで使えるお金みたいなもんだ!」

「ええ、お金も要るのか•••」


「あと、装備も初期装備だからな!」

「ああ、本当だ!」

ハーベルが自分を見ると、変哲もない服を着ているだけだった。


「ああ、スマホだけはしっかり持ってろよ!」

ドワーフが最後につけ加えた。


ハーベルは軽く会釈をすると、光のエスカレーターをまっすぐ昇っていった。


その頃、他の王様ソブリンたちは、レオン以外は【宝玉】と【神器】をドワーフに預けてリタイアしていた。


レオンはハーベルと同じように、シャドウ•クエストに挑戦していた。


ハーベルがエスカレーターを上がりきると、小さな檻がたくさん置いてあり市場のような場所に出た。


「不思議な作りだな•••」

ハーベルが呟きながら周りを見回していると、


「おい!そこの兄ちゃん!」

ドワーフが声をかけてきた。


「ここは?」

「ここは、召喚の試練だ!」


「まずは、好きな霊獣を買っていきな!一匹500トークンだ!」

「ええ、いきなり半分も持ってかれるのか•••真剣に選ばないとな!」


ハーベルが周りの檻の中をひとつひとつ見ていると、いろいろな霊獣が入っていた。


「こんなに、いろいろ居るんだ!」

独り言を言いながら探していると、


ひとつだけ別の場所に捨てられているような檻を見つけた。

中には、弱りきった額に虹色の宝石が着いているリスのような霊獣が入っていた。


「ねえ、おじさん!あれは?」

ハーベルがその檻を指差すと、


「ああ、あれは売りもんじゃねえ!」

「なんで?」


「見れば分かるだろ!ゴミだ!」

ドワーフが忙しそうにそう言うと、


ハーベルはカチンと来てしまった。


「じゃあ、あれで!」

「はあ?聞いてなかったのか?ゴミは売れねえよ!」

怒った口調でそう言うと、


「じゃあ、タダでいいんだね!」

「ああ、知らねえぞ!持ってけ!」

ドワーフがハーベルをシッシっとやる仕草をした。


ハーベルがその檻に近付くと、


「大丈夫か?」

「うっせえ!見るな!」

どこからか声が聞こえた。


「うっせえ!はないだろ!」

「はあ?お前俺の声が聞こえるのか?」

「ああ、おかしいのか?」

「当たり前だろ、霊獣と話せるなんて聞いたことねえぞ!」

「そうなのか•••」

ハーベルは優しく手をさしのべた。


「なんでそんなに元気がないんだ?」

「決まってるだろ、魔力切れだ!俺はもうすぐ死ぬ!」


「それは困る!」

「お前が困るかどうかなんて知るか!」

霊獣は怒っているようだった。


「名前は?」

「俺は、カーバンクルのブリッツだ!お前は?」

「ハーベルって言うんだ!」


「お前に魔力をやればいいのか?」

「お前、バカだろ!なけなしの魔力を俺なんかにやってどうするんだよ!」


「いや、このままじゃかわいそうだろ?まあ、俺も困るし!」

「結局、自分のことか!」

「まあ、そう言うことになるな!」

ブリッツは不機嫌そうにしている。


「まあ、魔力は半分だけやるよ!」

そう言ってハーベルがブリッツの額の宝石に触れた。


すると、凄まじい光が弾けとんだ!


「おい!兄ちゃん!何してるんだ!」

さっきのドワーフが叫んでいる。


光の中から、美しい真っ青な毛並みのカーバンクルが現れた。


「お前、何したんだ?」

「えっ?魔力を半分あげただけだけど?」


ブリッツは魔力がみなぎって完全に復活しているようだった。


「ふつうの魔力じゃねえなこれは!」

ブリッツが嬉しそうに言った。


「もしかして、リバースサーフェスの能力が影響しているのかも?」

「リバースサーフェス?」


ハーベルは表裏能力について、ブリッツに説明してあげた。


「はあ、なんだか分からんが、レメディアなんとかで回復されたってことか?」

「多分•••」


「まあ、元気になったからいいや!ありがとよ、相棒!」

「ブリッツ!よろしく!」

ブリッツがハーベルの肩に飛び乗った。


「それにしても、その可愛らしい見た目と、しゃべり方と声のギャップが凄いな!」

「まあ、気にするな!」

ブリッツが可愛らしい顔で笑った。


「召喚ってことは契約とかするのか?」

「いや、霊獣の召喚には契約なんてないぜ!」

「そうなのか?」


「ああ、そもそも魔獣なんかと違って、自分の魔力で行動してるからな!お前の魔力も減らないだろ?」

ブリッツがハーベルのスマホを覗いた。


「って、お前!魔力が即回復してるじゃねえか!」

「あ、本当だ!」


「なんだそれ•••チートかよ!」

「だったら、こうしとこっと!」

ハーベルはそう言って、身体の表面に薄い魔力のバリアをはった。


「なんだ、それ?なんか意味あるのか?」

「別に•••」


「意味ねえのかよ!」

「まあ、こうしてると少しずつ魔力の総量が増えるんだよ!あんまり、気にすんな!」

ハーベルがブリッツの首の下を撫でると、グルグルいって喜んでいる。


「ブリッツ!って何が出きるの?」

「まあ、カーバンクルだからな!そりゃ回復だろ!」


「回復か助かるな!」

ハーベルは小さくガッツポーズをした。


そこへさっきとは別のドワーフがやってきた。

「さあ、試練の間へようこそ!」

ドワーフがドアを開けて中へ導いた。


そこにはでっかい真っ赤なドラゴンが立っていた。


「こちらのドラゴンを倒してください!」

ドワーフが指差すと、


レッドドラゴンが目の前へ咆哮してきた。


「おい、おい!ここ通す気ないだろ!」

ブリッツが叫んだ。


「そうか?」

ハーベルがそう言うと、ドラゴンの前へと歩み出た。


「お前!怖くねえのか?」

ドラゴンが軽く右手で払うと、ハーベルは凄い勢いで壁にぶつけられて、壁は粉々になっていた。


「おい!ハーベル!大丈夫か?」

ブリッツが心配そうに叫んだ!


「••••••••」


土埃の中から、

「おお、やっと名前で呼んでくれたな!」

ハーベルが首をコキコキならして、大きな破片を退かしながら出てきた。


「ハーベル!無事なのか?」

「ああ、バリア張っといて正解だったみたいだ!」


次回 召喚の間へようこそ! 


続きの気になった方は、

ぜひともブックマークをお願いいたします。

最下部の⭐5もつけていただけると幸いです。

頑張って続きを書いちゃいます!

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