強襲の世界へようこそ!
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「リナ、着いたよ!」
レオンが優しくリナに手をさしのべた。
「ありがとう」
リナが少し照れている。
「【ノクターニア】へようこそ!」
アーリが嬉しそうに言った。
「僕は、リナを【ムーンヘブン】へ送ってくるから、残党の方はよろしくな!ガルシア!」
「御意!」
ガルシアは敬礼のポーズをとった。
「残党たちは、ギルド本部へ連れて来てくれ!」
「分かりました!ギルド長!」
アレクシアも敬礼した。
•••••••
「お前たちの処分を決めないとな!」
ガルシアが、5人を机の前に立たせて言った。
「とりあえず、ひとりずつ言いたいことがあれば聞こう!」
ガルシアがそう言うと、
「ギルド長!先にこちらからのお願いを聞いてもらえますか?」
同席していたグリスが手をあげた。
「なんだ、グリス!」
「タオさんは、僕の師匠になってもらう予定なんです!」
グリスが懇願するように言った。
「それをいうなら、フウマさんだって!」
カスラが付け加えた。
「ああ、分かってる!悪いようにはしない!本人たちの意見を聞きたいだけだ!」
ガルシアが話を止めた。
みんなは少し安堵した顔に変わった。
タオが切り出した。
「正直、あんたらの気持ちはありがたいけど、本気で敵を仲間にするつもりかい?」
「そうでござる、いつ裏切るか分からんでござるよ!」
フウマがそう言うと、
「まあ、その時は私がキッチリするから心配はするな!」
ガルシアが半笑いで拳をバキバキ鳴らしながら言った。
一同に緊張が走った。
「分かりました!私は【復元師】のタオだよ!よろしく!」
タオ ♀ 【復元師】
リバースサーフェス
黄と青紫(存在)
(Amber /Amethyst)
「アンバー•アメジスト」
魔法属性は、土、水、闇属性
元の職業は、農家
「我は、【忍者】のフウマでござる!よろしく頼むでござるよ!」
フウマ ♂ 【忍者】
リバースサーフェス
暁と黄昏(自然)
(Daybreak /Twilightus)
「デイブレイク•トワイライタス」
魔法属性は、光、闇、風属性
元の職業は、忍者
「Yo, 俺はソラン, ソニックで攻撃,
ラップの世界で, I'm ready to engage.
リリック飛ばして, みんなを揺らす,
よろしく頼むぜ, let's make some buzz!」
ソラン ♂ 【ラッパー】
リバースサーフェス
騒音と静寂(現象)
(Sonic/Silence)
「ソニック•サイレンス」
魔法属性は、光、闇、風属性
元の職業は、DJ
「私は、なんでここにいるかよく分からないけど、クラリッサ様のために誠心誠意働く所存です!」
ブラネスが深々とお辞儀をした。
ブラネス ♀ 【錬金術師】
リバースサーフェス
浮力と重力(現象)
(Buoyant/Gravity)
「ボイアント•グラビティ」
魔法属性は、闇、土、水属性
元の職業は、天文学者
「私もよく解ってないけど、クラリッサ様のために働きます!」
最後にアルカが付け加えた。
アルカ ♀ 【エンチャントレス】
リバースサーフェス
愛情と憎悪(感情)
(Lovient / Contempt)
「ラヴィエント•コンテンプト」
魔法属性は、光、闇、水属性
元の職業は、女子高生
「よく分かった!これからはこのギルドの仲間だ!みんなよろしく!」
ガルシアが大きな声で宣言すると、
みんなは喜びの声をあげた!
「クラリッサ様、これでよろしかったですか?」
ガルシアが小声で尋ねると、
「うん、ガルシアありがとう!」
少し悲しげに答えた。
••••••••
その頃レオンたちは、
「この辺りで大丈夫かな?リナ!」
「ありがとうございます。助けていただいたお礼は必ずお返しします!」
「いや、助けたのはハーベルだから!」
「はい!ハーベル様にもそうお伝えください!」
リナは軽く会釈すると【ムーンヘブン】へ戻っていった。
••••••••
「メルキド博士、只今戻りました!」
「遅かったではないか!」
待ちかねたようにメルキドがパソコンのキーボードを叩いた。
「申し訳ありません!」
リナは恐縮している。
メルキド ♂
【ムーンヘブン】の王様
ソーサリーエレメント:風属性
リバースサーフェス
天と地(自然)
(Heavenlight/Abyssalix)
「ヘブンライト•アビサリクス」
魔法属性は、光、闇、炎属性
元の職業は、科学者
「リナ、いったいこんなに時間をかけて何押していたんだ?」
マルスが心配そうに尋ねた。
マルス ♂
リバースサーフェス
勝利と敗北(現象)
(Victorae/Defeatus)
「ヴィクトラエ•ディヒュータス」
魔法属性は、闇、風、土属性
元の職業は、兵士
「マルス•••実は、リバースレルムが大変な危機に見舞われているのよ!」
「どう言うことだ!」
「メルキド博士!魔王の存在が確認されました。近いうちに魔王軍がリバースレルムを襲って来るそうです!」
リナは切羽詰まった様子で言った。
「そう言うことですか•••」
メルキドがカチカチパソコンを触りながら聞いている。
「そこで【ルミナラ】のハーベルさんが、メルキド博士のお力を借りたいとのことです!」
いっそう力を込めて言った。
「なるほど、なるほど•••」
メルキドは手を止めて考え込んだ。
「ハーベルさんから、このアイテムを預かって来ました!」
リナが二つのチャンバー•アルチザンと綺麗な緑のエメラルドの装飾のイヤーカフスを机の上に並べた。
「リナ、これは?」
マルスが優しく尋ねると、
リナはハーベルに言われた通り、転移所とポストの設置のしかたと、イヤーカフスの使用法を一通りメルキドに説明した。
「ふむ、ふむ!」
メルキドはさらに考え込んでいる。
「なぜ?ここまでして•••」
マルスも不思議そうだった。
「それくらい、切羽詰まっているということです!」
リナは珍しく力説している。
「話は分かりました!」
「では?」
「このアイテムはありがたくいただいておきましょう!」
「ではハーベルさんに連絡を!」
「いえいえ、【ムーンヘブン】はこのまま単独で行動します!」
「そんな•••」
「リナ!失礼だぞ!」
「はい!」
リナは我に返った。
「一旦騙されたふりをして【青龍】の宝玉だけはいただいておきましょう!」
「そんな、騙すなんて•••」
リナは暗い顔になってしまった。
「リナ!早速、そのチャンバー•アルチザンとやらを設置して、連絡をとれる手筈を整えなさい!」
メルキドがリナに命令した。
「かしこまりました!」
リナは素直に従った。
「マルス!魔王軍の進撃に備えて守りを固めなさい!」
「御意!」
マルスは直ちに軍備増強に向かった。
「なるほど、魔王ですか•••」
メルキドはニヤリと笑った。
「この蒼天の兜があれば宝玉で【青龍】を呼び出せるのか!」
メルキドは嬉しそうに言った。
••••••••
「メルキド博士、準備が整いました」
リナが元気のない声で言った。
メルキドがイヤーカフスに触ると、
「えー、ハーベル殿か?私はメルキドという。【ムーンヘブン】の王様だ!」
少し偉そうに言った。
「私はハーベルと申します、メルキド様はじめまして!」
ハーベルは丁寧に応答した。
「早速だが、魔王軍のことはリナから聞いた、ぜひ協力させて欲しい!」
「ありがとうございます。詳しいことはお会いして話をしたいのですが?」
「いや、今は忙しくてな!用件だけ聞こう!」
「お忙しいところを大変失礼しました」
「では、この【青龍】の宝玉をお送りしますので大切に保管ください!ちなみに神器はお持ちでしょうか?」
「ああ、蒼天の兜なら私が所持しているから心配はいらん!」
ハーベルがポストへ宝玉をおくと、一瞬でメルキドのポストへ移動した。
「おお、これが宝玉か!」
メルキドが宝玉を手にすると、
「詳しいことはまたご連絡します」
「ああ•••」
メルキドはもう、聞いていなかった。
「あれ、メルキド様?」
「••••••••」
「切れてる•••」
ハーベルは何か腑に落ちないがそのまま話を終えた。
「ハハハ、全くバカな奴だ!本当に宝玉をただでよこしやがった!」
メルキドは満足そうに笑った。
その横でリナが申し訳なさそうにうつ向いて、
「ごめんなさい、ハーベル•••」
と呟いた。
••••••••
「ニキサー!あれが人間の国か?」
魔神龍のニキサーに乗った、ダリアン王子がはしゃいで言った。
「そうだね、やっぱり弱そうだね!」
ニキサーが答えると、
「このまま、一発お見舞いしてやるか!」
ダリアンはそう言って、立ち上がると右手を上に向けて、手のひらの上に真っ黒なハエを一匹召喚した。
「行け!」
ダリアンがハエを放つと、
手から離れたハエはどんどん大きくなっていき、一軒家ほどの大きさになるとそのまま弾けて、無数のウジ虫が雨のように降り注いだ。
「ダリちゃん!相変わらずキモい魔法使うね!」
「だって、こっちの方が面白いだろ?」
ダリアンはニヤリとした。
無数のウジ虫が地面に落ちると、地面にいた生物はウジ虫に食い破られ、さらに無数の巨大なハエに変身した。
無数のハエが真っ黒な塊となり、国の防護壁に突進して行った。
ドカーン!ドカーン!ドーン!
次々とぶつかっては爆発していった。
「何事だ!」
メルキドが大きな声で叫んだ。
「メルキド博士!大変です。魔王軍が攻めてきました!」
下っ端が報告に来た。
「マルス!どうなってる?」
メルキドがマルスを呼びつけ現状を報告させた。
「ハッ!魔王軍の急襲です!」
「相手は何万の兵だ?」
「ええ、2人です•••」
「はあ?これだけの攻撃でか?」
「はい、しかも実際に攻撃しているのは巨大なハエが突撃して来るだけです!」
「そんなもん、魔導兵器で蹴散らせ!」
「やっていますが、あまりに数が多くて、全てを撃破することはできません!」
ブーン!ブーン!ブーン!•••
ドカーン!ドンドン!ドーン!
「その二人を狙え!」
「しかし、ホワールウィンドキャノンはまだ実験段階です!」
「今はそんなことを言ってる場合じゃない!」
「分かりました•••」
マルスは兵器実験施設へ向かって、ホワールウィンドキャノンによる攻撃を指示した。
「おお、なんかやるみたいだね!」
ニキサーが楽しそうに言うと、
「たいした威力もないでしょ!」
ダリアンが軽く言うと、
「撃て!」
「ホワールウィンドキャノン発射!」
下っ端がボタンを押した。
キュイーーーーン!シュー!
凄まじい音と共に無数の鎌鼬が放たれると、シュッピン、シュッピン、シュッピンとハエたちを切り裂いて、一直線にニキサー目掛けて飛んできた。
「なんだこの風!」
ニキサーの目の前に見えない壁のようなものがあり、鎌鼬をどんどん後ろへ往なしていた。
「鋭い刃の風のようだな!」
ダリアンが刃のひとつに触れると、指がバラバラとちぎれとんだ。
「ああ、こんなもんか!」
ダリアンは魔力を込めると、一瞬で指がもとに戻った。
グーパー、グーパーと動かす。
ダリアンが右手を前に広げると、一直線に漆黒の光線がホワールウィンドキャノンに延びると、この上ない爆発が起こり、研究施設は一瞬で吹き飛んでしまった。
そのまま、ダリアンが手当たり次第に漆黒の光線を撃ちまくると、【ムーンヘブン】のそこらじゅうで爆発が起こって大混乱になっていた。
「ハハハ!やっぱゴミだな!」
ダリアンは満足そうに高笑いしていた。
「ダリちゃん!不味いよ!」
ニキサーが不安そうに言った。
「今いいところだから、じゃまするな!」
ダリアンが不満げにいうと、
「ダリちゃん!勝手に出てきたのがばれたみたいだ!」
「え!」
「魔王様にばれる前に帰らなきゃ!」
「くそ!いいとこなのに!」
ダリアンが最後に大きなビルを攻撃した。
「早く!」
「分かったよ!」
ダリアンは渋々ニキサーに連れられて戻っていってしまった。
「いったいどうなってるの?」
リナが怯えて震えている。
「ああ、私の国が!長年かけて作った研究施設が!」
メルキドは、ボロボロになった建物を見ながら狼狽えていた。
次回 最後の希望へようこそ!
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最下部の⭐5もつけていただけると幸いです。
頑張って続きを書いちゃいます!




