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古代ギリシャの線文字A(5.日本語訳)(その1)

作者: 板堂研究所(Bando Research Corporation)
掲載日:2020/05/13

9/09 定型碑文の (IO Za2) 、また (PK Za 11)、更に「5. Mavro Spelioの金の指輪」を改訂しました。


9/08 定型碑文の中の(KO Za 1)について、TA⇒ TA/TATU として改訂。(SY Za 2)も同様に改訂。

9/07 「2.アルカロコリの金の双斧」や「3.定型碑文」の冒頭で、TENMAの説明のため、加筆修正。

9/05 「4.銀のピン」について整理。

8/17 「5.Mavro Spelioの金の指輪」で、(2)精密な読み方・(イ)解読・(b)反時計回り、に加筆修正。

8/16 「3.定型碑文」の(KO Za 1)、及び (SY Za 2) に加筆修正。

8/15 「3.定型碑文」の(KO Za 1) に加筆修正。去勢手術の話である。

 線文字Aの原典に関しては、在アテネ・フランス考古学研究所の総合的な写真資料(通称、GORILA)が、基礎資料とされる。これは、Mnamon GORILAで検索、スクロールすると、GORILA (vol.1~vol.5)として登場する。新しいサイトでは、SigLAも便利。また米国のJ.ヤンガーは、多数の原典をローマ字転換しており、サイト「Academia.edu」では、John Younger、また「SCRIBD」では、Linear A texts John Younger、で検索すると閲覧できる。

 約7年間、線文字Aの日本語解読を続け、大きな進展が得られた。記号の音価には、当初、線文字Bとの共通記号の音価をそのまま借用したが、その後の主な修正点は、次の通り。


 〇言葉が母音で始まる場合、適宜、「は」行で置き換える。(A⇒ A/ HA)


 〇文字列の途中の縦「・」や短い棒は、句読点ではなく、I(一)、YA(矢)、SI(支)、あるいはNO

  (ノ)の省略形としたら、日本語転換が大変楽になったので、「癒しのルール」として確立させた。(爾後、I/YA/SI/NOを「α」と略記)


 〇文字の下の点は、繰り返し記号、あるいはNG「ん」と捉える。


 〇 縦棒3本「III」が登場する場合には、そこをKAWAと読み換える。


 〇 SE、WA、TEなど、通常、3本線が平行に並ぶ形の記号につき、4本になっている場合、YOを音価の一部に加える。


 欧米の研究者の場合、線文字Aの背景言語が日本語とは気づかぬまま(ワインやオリーブ油を表す表意文字や数詞を除き)全ての記号を単音節と捉え、「50音を遥かに上回る数の記号が登場するのは、別表記があり、柔軟性や個性があるから」と考えがちだが、必ずしもそうではない事が判明した。

 すなわち線文字Aには、単音節の記号を組み合わせて創作した「合成記号」が無数にあり、これらは複数の音節を表す。例えばA(AB08)とSI (AB41)を足して2で割った様な、曖昧な記号が登場した場合、A-SIと読むのである。

 線文字Aの原典には、この様な合成記号が多いので、解析の上、意図された(複数音節の)音価を明らかにする事が重要、との理解に至った。これは達筆な人の「続け字」を解析する作業に似ていよう。

 ついては、これまで取り上げた原典の日本語訳を以下に掲載した。多くの原典で、「単純な読み方」に続き「精密な読み方」が登場するが、前者は「各記号は単音節」と欧米流に解釈した結果であり、後者では「変則的な記号は、複数音節を表す合成記号」との前提で、加筆修正している。大意を掴むには「単純な読み方」が便利だが、円滑な日本語文章を得るには、「精密な読み方」が必要となる。

 何れにせよ、線文字Aの場合(取引台帳・定型碑文以外で)左右、双方向から読めるように工夫されている。「・」や短い縦棒の音価を、I/YA/SI/NOから選択できる事も、その表れだろう。従って、柔軟に「とんち」を効かせつつ、自由な発想で解読に取り組むべきであり、そうでないと訥々とした、おぼつかない日本語しか得られない。

 なお最近、双斧形の記号(AとSIの合成)には、TENMAとの読み換えが効く事を発見したが、これは下記「2.アルカロコリの金の双斧」(AR Zf1) について、左右に翼を広げ、空飛ぶ天馬に見立てている事から、ヒントを得た。



 1. 取引台帳/帳簿 (Balanced Ledger Tablets)



 クレタ島南部のアヤ・トリアダ(Haghia Triada、略してHT)遺跡から線文字Aの記された多数の粘土板が発見されている。ここはファイストス宮殿の近くで、直近のコンモス(Kommos)港の輸出入に係る物流センターであり、粘土板は出航/到着の船に係る記録と見られる。

 コンモス港を母港とする交易船の船名、漕ぎ手の人数や名前、また輸出品に関し、供給者(地主・工房)の名前、分量(個数・重量)、また輸入品を注文者に配分する為の情報が粘土板に記録され、集積されたのだろう。

 国際交易の場合、例えばコンモスと、キプロス経由でレバント地方やエジプトの港の間を往復しながら、壺等の土器を輸出し、綿花等を輸入する交易船が想定される。(但し時間節約のため粘土板以外の手段、例えば船に設置された木の板、木の皮、パピルス等に記録した可能性もあるので、如何なる場合に粘土板を用いたのか、考察すべし)

 粘土板に記載の文字は、擦れて読みにくい物も多い、短時間で大量に作られたため、丁寧に文字を掘り、乾かす時間がなかったのだろう。各行の末尾(右端)に数字があり、原則として左から右へ読むものと推測される。

 他方、退屈な記録作業に際し、特定の言葉を逆から読む、音声の順番を変える等、言葉の遊びをしていた可能性もあろう。(例えば、スルメ⇒アタリメ)

 以下の原典は、線文字Aの総合的データベースを目指す、Sig LAのサイトで、遺跡毎に掲載されている。(Explore⇒ Browse Corpus)


(1)KU-RO


 それぞれの帳簿では、一番下にKU-ROと記載され、その右側に合計が記されたので、KU-ROは「合計」の意味と理解されている。

 然るにKU(AB81)の字源が飛ぶ鳥なので、光るものを集める習性のカラス、あるいは空飛ぶ黒い鳥の群れから「集合体」、「合計」の意味と捉えがちだが、古代ギリシャでは、カラスは不吉とされた由。そこで別の説明を求めれば、次の通り。


(ア)タコやイカの吐く墨が、周囲を黒く覆う姿から「網羅する」との意味。更に推測すれば、当時は、平たく白い石等を用いて、この様な墨で、下書きや練習書きしたので「記録は」(for the record)を意味したのだろう。


(イ)多数の小さな身の詰まった、ザクロの省略形。KU-ROは、常に帳簿の一番下に記載されたので、ザ(座)の省略と解釈される。因みにザクロの実は、自らの重みで、木からぶら下がるので、この点も整合的。更に線文字Aの KU-ROを表せば、「Σ十」が近似値。これを右に倒せば、すぐ下に「合計値」が来るので、ザクロの木から、実が垂れ下がる構図となる。


(ウ)黒髪の乗りなのか、クノッソス宮殿の赤い柱の柱頭が、黒く塗られていたので「黒」に「高さ」の意味が付与された。(英語で冠を意味し、貨幣の単位でもあったCROWNと関係あり)


(エ)倉/蔵の意味。


  (オ) 外来語。古典ギリシャ語なら、認証を意味するク-ロス(ΚΥ⁀ΡΟΣ:confirmation, validity, certainty)。


(カ)KU⇒ SI-KU


 KUの記号を、横に書いたSI(AB41)とKU(AB81)の合成記号(SI/KU)と見做せば、KU-ROは、SIKU-RO、あるいは KU-RO-SI-ROと読み換え可能。


 〇 SIKU-ROなら、古典ギリシャ語で、円を意味するククロス(ΚΥΚΛΟΣ)。

 〇 KURO-SIROなら、囲碁が想起される。仮にミノア人が囲碁を知っていた場合、一局終える毎に、黒石と白石を数えるので「合計」の意味。


(キ)RO-KU


  右から左へ読んで「六」なら、サイコロの最高の数字で、幸運の象徴。又はミツバチの巣の六角形(ハニカム構造)。あるいは「禄」、「記録」。


 なお合計を意味する「KU-RO」の下に「PO-TO KU-RO」と記される場合があり(HT122 B面など)、ギリシャ語で、PANTAが「全てのもの」を意味するので、総和を意味しよう。



(粘土板 HT 13。GORILA I, 26-27)


 最上部には、表題。下の各行には、品目名と、その右隣に数字。最後の行には、KU-ROと記載し、数字の合計。左から右へ読んでいく。*118 (AB118)は、天秤の形であり、インダス文字風に、RYO。


 表題:単純に読むと、KA-U-DE-TA。しかしUの記号の右上に、十字が隠れていると見做し、U-ROと読めば、KA-URO-DE-TA(高炉/航路、出た/で得た)。


 1行目:(ワインの記号)・TE RE-RU・ZA 5+1/2

 2行目-3行目: TE-TU 56; TE-KI 27+1/2 


 3行目(後半):KU-DO-NI 18 

 4-5行目:DA-SI-*118(RYO) 19; I-DU-NE-SI 5


 最終行:KU-RO 130+1/2


 〇 断片的ながら、次の解釈が可能。


「高炉/航路、出た/で得た」


 ワイン・照れる(の)座 5+1/2

 テツ 56; テキ 27+1/2 

 キドニア 18

(右から左へ読み)ヨシダ 19; イズネ氏 5


 合計 130 +1/2



(2)KI-RO


 粘土板には表題に「KI-RO」と記された物があり(HT 55、HT 94等)、ジョージアのG.クワシレヴァ(Gia Kvashileva)等、多くの研究者は「負債」と捉えている。ミノア人は養蜂をしたので、ミツバチの腹部の黒と黄色の縞に着目し、KI-ROに「空っぽ」や「欠落」の意味を付与したのだろう。特にKI(*67)は、ハチの腹部の縞に由来し「黄色いハチに御用心」との警告となろう。

 すると「KI-RO」は約束不履行で届かない品物の可能性があり、例えば賃料・税金として未納入、船の出航に間に合わなかった、船の遭難等、様々なケースが考えられる。

 この他、KI-RE-TA(HT 129)、KI-RI-TA(HT 114)等の表現も出てくるが、これは動詞「切る」と関係し、手頃な大きさに切った品物と推察される。


(3)QI-TU-NE


 〇 粘土板 HT 87。(GORILA I: 136)


(表題) QI-TU-NE MA-KA-RI-TE (きつね まかりて)


(内容)各々、数が「1」と記録してある。PI-TA-KE-SI;JA-RE-MI; DI-KI-SE;QE-SU-PU; KU-RU-KU; A-RA-?-A-TU


 左右、逆方向に読めば、最初は「しけたび」、2番目は「みれや」、3番目は「せきんじ」、4番目は「ぷーすけ」。


(解釈1)表題は「キツネが咥えて行ってしまった」との印象だが、それなら「行方不明」の意味だろう。下記「HT 117」を参考にすれば、後に続く一連の単語は舟の可能性があり、「出航したまま帰還していない」事の記録。

 因みに古代メソポタミアの楔型文字の粘土板文書で、占星術を記した「エヌマ・アヌ・エンリル」のシリーズの第50書板には、星座の現れる事象と地上の出来事の関係について、「カラス座は安定した商売に関連する。キツネ座は強盗」等と言及している由。日本でも古来、子供等の失踪について「神隠し」と呼ぶ習慣があり、その場合の「神」には、キツネも含まれていた。


(解釈2)「農繁期により、海に出られず」。キツネの登場する季節は、農作物に集まる小動物を狙う秋と推察される。その場合も後に続く単語は舟。但し、舟は船着き場に残るので海難の心配はなく、記録も不必要。従って「解釈1」が説得的か。


(注)John Younger, Kansas UのHPを縁にすれば、QI-TU-NEは、アヤ・トリアダ出土の粘土板(HT7)で、表題でなく品目として掲載されているが、場合によりNE-TU-QIを逆にしたもので「根付き」の農産品や器を指す可能性があろう。



 〇 粘土板 HT 117。A面上部。(GORILA I: 196)


(表題) MA-KA-RI-TE KI-RO U-MI-NA-SI (まかりて きいろ うみなし)


 上記 HT 87と同様の表現で、冒頭のQI-TU-NEが省略されていよう。


(内容)下記10件が記載され、各々、数字の1が付してある。最後にKU-ROと記し、10と記載。


 U-SU; MI-TU; KU-RA-MU; MA-RU; KU-PA-NU; TU-JU-MA; U-DI-MI; MI-RU-TA-RA-RE; TE-JA-RE; NA-DA-RE ⇒ KURO 10。


 KI-ROが「切ろう」あるいは「黄色」を意味し、黄泉の国に通じるならば、「出航後、行方不明。海難事故の疑い濃し」。10件の名前には「MA-RU」もあり、舟の名前。U-DI-MIは「不死身」か。


(参考)鳥越憲三郎、若林弘子「倭族トラジャ」(大修館書店。1995年)によれば、インドネシアのトラジャ族は「三途の川」の事を「黄色い川」と呼ぶ由。(48頁)



(4)I-TI-NI-SA


(Za 15。GORILA III: 182-185)


 ザクロスから発掘された粘土板で見開きになったもの。(「⇒」は筆者が便宜的に書き入れたもの)


(表題)(*47)-KU-NA-(A522)


(内容)   品目    ⇒      数量


(A面) 


 QE-SI-ZU-E     ⇒ 57

   I-TI-NI-SA       ⇒ 10 (続けてA507)

   MI-ZA-SE        ⇒       3

  I(A28b)-NU-MA-RE    ⇒ 6

  SI-PI-KI     ⇒ 2

  JA-SA-MU    ⇒ 5

  SA-MI-DA-E    ⇒ 4

  SO-KE-MA-SE    ⇒ 5

 

(B面)


 KA-DI (*131a)    ⇒      3

  KU-RO (*131a)   ⇒    78

  (A594) ⇒ 17


(A522)及び(*131a)は、漢字「雨」を思わせるデザインで、線文字Bの類推からワインの記号と見做されている。(屋根の下で液体が発酵する様子の記号化)従って酒類の台帳だろう。


 B面の1行目「KA-DI…3」の下に横線が引いてあり、下のKU-ROとの間が綺麗に仕切られている。そしてKU-ROとして2種類が記載され、両者を足すと78+17=95で、A面の品目の合計(92)とB面1行目の数量(3)との合計に等しくなる。


 従ってKU-ROの2種類は、似て非なる品目を表すだろう。(A594)として合計17になる品目を探せば、A面のI-TI-NI-SA (10)、SI-PI-KI (2)、SO-KE-MA-SE (あるいはJA-SA-MU)(5)で合計17と確認される。


(A594)は(*131a)の上にRA(*60)と書く記号であり、トルコ等の蒸留酒RAKIAからの類推、またI-TI-NI-SA(一、二、三)(注)、SI-PI-KI(しぶき?)、SO-KE-MA-SEには強そうな響きがあり、蒸留酒だろう。すると(*131a)は通常の醸造ワイン。SA-MI-DA-Eは「さみだれ」。またQE-SI-ZU-Eだけ数量が大きいのは、酒とは異なる麻酔薬であり、場合により「茎のついたケシの実」か。


(注)I-TI-NI-SAを「一、二、三」と捉える場合、SA(*31)はSANと読むべし。SA(*31)は、3方向に放射するYの字形であり、字源は数の「3」と推定されるので。


(5)数字の解釈


(ア)舟あるいは漕ぎ手


 上記HT87、HT117の様に記載数字に1が続く場合、舟あるいは乗組員の名前とその合計と考えられる。


(イ)積み荷の数/重量


 HT13の様に、変動する数字が分数と共に並ぶ様な場合、船に積載する品物の数とは限らず、重量を表す可能性もあるだろう。

 粘土板は多種多様だが、ミノア人は諸外国との交易で栄えた事が知られ、船で輸出入される農産品や土器、金属加工品に関しては、船の積載能力と照合する必要があっただろう。

 線文字Aの数字システムには、分数も含まれるが、重量を正確に計算する為だろう。



 2.アルカロコリの金の双斧 (AR Zf1) (GORILA IV : 142,162)


 英語WikipediaにてLabrysで検索すると、上部・右手に写真が登場。4つの記号が刻まれており、欧米の研究者は、全て単音節として I-DA-MA-TEと読み、デメテル神と解釈しがちである。高さが4インチ(約10センチ)以下で、実用的でないと理解し、次の通り解読した。 


 I. 単純な解釈


(右から左へ)TE MA DA I/SE  天馬出せ。


(左から右へ)I/SE DA MA TE (聖なる)ヒダ(山)、待てん。


 II.  精密な解釈


(1)音価


 4つの記号に、左から右へ、①~④の番号を付せば、次の通り。


 ① 左端。上部はI/RE/SE。底部は鏃と捉え、ZO。従って(I/RE/SE)-ZO。


 ② DA。


 ③ MAの記号を栗の様に象ったもので、MA/KURI。更に上部中央に、V字形(TI)または菱形(ME)が成立しているので、(MA/KURI)-(TI/ME)。


 ④ 通常、TE(*04)だが、葉の形なので、TE/TEHAとする。


(2)解読


(ア)右端④⇒ 左端① 


 TE/TEHA (MA/KURI)-(TI/ME) DA (I/RE/SE)-ZO


 〇天馬待ちだ。先祖

 〇はて、真面目だ。良いぞ。


(イ)折り返して、②⇒④


 DA (MA/KURI)-(TI/ME) TE/TEHA

 だ。黙って、めくりては。


「めくりては」からヒントを得て、双斧を上下逆さに見ると、記号①が、右方向に首を上げた、3本脚で尻尾も見える、馬の様な動物に変貌する。文脈から「天馬」の漫画で、天の「お迎え」だろう。


(ウ)改めて、④⇒①⇒④ 


 TE/TEHA (MA/KURI)-(TI/ME) DA (I/RE/SE)-ZO  DA   (MA/KURI)-(TI/ME) TE/TEHA


 〇 天は、真面目だ。先祖だ/入れんぞ、だましては。

 〇 果て(の)陸地だ。先祖だ、待ちでは?


(3)まとめ


 合わせれば、次の通り。


 高齢者/その子供:「天馬出せ。(聖なる)ヒダ(山)、待てん」

 天の声:「天は真面目だ。入れんぞ、だましては」


「先祖だ、黙ってめくりては」。(ここで天馬が舞い降りる)


 天馬:「果ての陸地だ。先祖だ、待ちでは?」

 高齢者:「天馬待ちだ」

 天馬:「はて、真面目だ。良いぞ」。


 以上から、ひたすらお迎えを待つ高齢者に、真面目に生きる様、戒めている。天馬の姿で、先祖が、空から舞い降りた情景である。

 因みに左端の記号①は、上部の三つ又の先端をSANと読み込めば、(I/SAN)-ZO(遺産ぞ)と読めるので、この金の双斧は遺産なのだろう。すると、遺産相続を期待し、親の前に天馬(お迎え)が現れるのを待つ子供への戒めとも解釈出来る。

 以上を踏まえ、金の双斧の写真を今一度、逆さにすれば(記号①が3本脚の馬の様な動物に変貌するのみならず)全体像が、左右に翼を広げ、飛空する天馬に見える。(すると12支の漢字「午」は、双斧、すなわち天馬を象る可能性があろう)



 3.   献油/献酒の定型碑文(Libation Formulas) 


 ミノア人は、オリーブ油等の液体を死者に献上する儀式を行ったと見られ、使用された器、柄杓、テーブル等には、様式化された碑文が刻まれている。この様な碑文は、約30例知られており、以下、その原典と解読結果を掲載したが、それぞれを識別する地名付きの番号は、GORILAに従う。

 この様な定型碑文では、同じ文字列の繰り返しが多く、しかも頻出する変則的な記号(例えば記号A(*08)で、中央の縦棒が上に突き出たもの、また4本足のWA(*54)の記号など)が共通しているので、破損部分も推定可能とされる。 

 それぞれの原典を左から右へと読み、日本語として解読すると、亡くなった家族・親戚縁者を弔い慰める鎮魂の祈りであり、様式化された遺族の感情吐露と判明する。 

 ミノア人は海外交易により栄えた民族なので、多くの人が舟の漕ぎ手として駆り出されただろう。従って戦争がなくても、嵐による海難事故で多くの同胞が命を失い、しかも遺体が回収できない場合が多く、遺族は悲嘆にくれ、感情を吐露する縁を求めただろう。そこで弔意の言葉が、定型の文言として葬儀の道具に記載され、読み上げられた。

 これらの道具は公共性が高く、基本的に個人名は記載されていない。I-DA が頻出するが、クレタ島の最高峰IDA山に因む神と見られ、I(*28)の字源は「火」なので、HI-DAと読み換える。

 多くの原典で、人の一生が糸輪に例えられ、ついに切れる事に言及しており、運命の女神が生命の糸を紡ぐ、有名なギリシャ神話と繋がる。

 なお、JA-SA-SA-RA-MEの文字列が頻繁に登場するが、次の様に解釈した。


 〇 日本語:「いや、さんざんらめ」/「いや、ささら雨」(ササラ波の様な涙)/(エロス/キューピッドの放つ)「矢の刺さらん目/女」。


 〇 外来語:イアーシスは古典ギリシャ語で、癒し、治療。イアソウは、癒しの女神。またサラモス(ΘΑʹΛΑ΅ΜΟΣ)は、奥の間(inner room or chamber。Thalamus(視床)の語源)や社(shrine, temple)を指すので「癒しの女神」。他方、サロス(ΣΑ΄ΛΟΣ)と捉えると、荒れた海(the tossing or rolling swell of the sea)。


 〇 漫画:文字列を漫画と捉えれば、JAは舟であり、SA-SAの連なりは2本のマスト、または豪雨。RA-MEは、舟の沈没する姿。更に、SA-SAを涙の落ちる両目とすれば、女性の泣き顔となろう。


 最近、「アルカロコリの金の双斧」 (AR Zf1) を見直し、TEMAの文字列をTENMA(天馬)と考えたら解読が楽になり、また双斧が飛空する「天馬」を象徴する旨、理解する様になった。

 然るに、定型碑文の原典に頻出するのが、双斧(ケン玉)形の絵文字や記号である(SigLAのサイトでSign Listに入るとAB 08/aにサンプルが登場)。従来、これらを記号A(*08)の変形と捉え、A-(I/YA/SI/NO) 等と読んできたが、日本語として十分な解読結果に至らなかった。そこで双斧=天馬と考え、TENMAと読み換えたら、大幅な改善が得られた。記号(*08)には、次の関係が成立するらしい。


(音価) ・・・・・・(字源)  

 A/HA/TENMA(*08)  車軸/双斧  ⇒ 古典ギリシャ語「アクソン」/ 刃


 なお各文脈から、天馬はあの世からの「お迎え」と解釈できるが、斧は生命を奪う道具でもあり、整合的である。 



(TL Za 1) Troullos(クレタ島ヘラクリオン近郊)出土のレードル(スプーンの先端部分。Archanes Ladle)で、二等辺三角形のハート型。Zaは石器の略。(GORILA IV : 58-59)


 Leah Rosenの論文「A Semiotic Analysis of Two Linear A Inscribed Ladles」(Digital Commons)を検索すると、図6及び7として写真・略図が登場する。

 文字列が、二等辺三角形の3辺(上部・右側・左側)に並ぶ。特定の記号3つの下に点があり、繰り返し記号、または「ん」と解釈する。破損した記号が多数あるが、同様の文字列を記した定型碑文から推定していく。

 写真/ 図で時計回りに、上部(左端⇒右端)⇒右側⇒左側と読めば、次の通り。


(1)上部


 左端の記号は曖昧で、線文字A・B、何れの共通記号にも完全には合致しないので、下記の通り、場合分けする。

 左から3番目の記号は、I(*28)を斜めに傾け、底部に山(^)すなわちTI(*37)を加えた形なので、文脈から(I/HI/INOTI)とする。左から4番目の記号A(301)は、反時計回りに45度回転させると、枝にとまる鳥の姿になるので、(TO/TORI/TOMARIKI)とする。またその右隣、5番目の記号は、通常、「足」の4本あるWA(*54)の記号と見做されており、適宜、WA+(SI/YOとする。


(ア)左端の記号を、SI(*41)とする場合:


 SI-TA-(I/HI/INOTI)-(TO/TORI/TOMARIKI)-[WA+(SI/YO)]-JA- [・]-(O/HO)-SU-QA-RE - [・]


 〇 したい とわや [い/や] おつかれ[や]

  慕い、永久やい。お疲れや/ 死体とは厭や。お疲れや


 〇 した ひとりわや [や] おつかれ[や]

 死んだ。一人は厭や。お疲れや。


 〇 したい とりまきわや [い] おつかれ[や]

 慕い、取り巻き(の)輪やい。お疲れや。


(イ)左端の記号は、車輪形のA(*08)の中央の縦棒が上に突き出たものとして、

 (A/HA)- (I/YA/SI/NO)= (A/HA)-αとする場合:


(A/HA)-α-TA-(I/HI/INOTI)-(TO/TORI/TOMARIKI)- [WA+(SI/YO)]-JA- [・]-(O/HO)-SU-QA-RE - [・]


 〇 あいたい とわや [し]お すかれ [や]

 会いたい、永久や。八潮 (で)お疲れや。


 〇 あのた いと わ や [の] お すかれ [や]

 貴方、(命の)糸輪が、追いつかれてや。


 〇 あのた ひとりわや [や] お/ほ すかれ [や]

 貴方、一人は厭や。穂、すかれて/ お疲れや。


 〇 あのた い とりまきわ や [し] お/ほ すかれ [し]

 貴方、良い取り巻きは、八潮 (で)好かれし。


 〇 はた いとまりき わ や [し] お すかれ [や]

(命の)機の糸、止まり際やし。八潮 (で)疲れや。


(ウ)左端の記号を「双斧」と見做し「アルカロコリの金の双斧」(AR Zf1)の解読にならい、飛空する「天馬」の象徴として、TENMAと読む場合。


 TENMA-TA- (I/HI/INOTI)- (TO/TORI/TOMARIKI)- [WA+(SI/YO)]-JA- [・]-(O/HO)-SU-QA-RE - [・]

 天馬だ。糸巻き切り/命取り/命、巻き取り、ワシやの。お疲れや。


(エ)左端の記号は、A(*08)と、十字架形の RO(*02)の合成記号とすれば、AROだが、これを「あろう(事)か?」と読み、上記(ア)、(イ)の各読み方に前置すれば、深い悲しみを表す「枕詞」となる。


(2)右側


 SA-SAの手前の記号は、「6」の形のSUの上部に短い斜線があるので、SU-(I/YA/SI/NO)=SU-α。


 (SU-α)-SA-SA-RA-(ME/KU-α)-U-NA-KA-NA(下点)-SI(下点) -

 そうや ささらめくや うな/ ふな かなし、なし


 〇 そうや、ささら波の様に、涙が出るや。ああ、悲しくも、船が見つからない。


 (SU-α)をSUYAとすれば「巣や」と解釈可能であり、その場合、スプーンを鳥などの巣に見立てていよう。


(3)左側


(I-PI-)NA-MA/MAKURI-SI-RU(下点)

 いきな ま/まクリ し る(る)

 生霊(生贄)を御存知の(癒しの女神よ)。


 末尾近くの、I-PI-NA-MAは、頻出する言葉。「生霊」としたが、「生贄」/「人身御供」の意味とすれば、海難事故の犠牲者は、全て、生贄/人身御供の意味があり、その死は決して無駄でない、との趣旨だろう。

 MAの記号は、栗の実を象っているので、MA/KURIと読み換え可能であり、古典ギリシャ語で、κυριος(クリオス)は、lord, masterを意味するので、神と解釈できる。


(4)まとめ


 以上から、上部の文字列が、幾通りにも読み換え可能だが、死者を弔う儀式の中で、上部を毎回、読み換えながら、時計回りに何回も読み上げたのだろう。



(KO Za 1) Kophinas(ヘラクリオン地方)。レンガ風置物。(GORILA IV : 18-20)


 下記 (a)~(d)は、GORILA資料のイラスト上の4つの面の分類に従う。


(a) 左端の双斧形の記号は、TENMAと読む。その右隣のTA(*59)は字源を「辰」とすれば、TA/TATU。また左から4番目の記号A(301)は、上記(TL Za 1)の場合と同様に、TO/TORI/TOMARIKI。その右隣、WAの記号 (*54)は4本足なので、WA-(SI/YO)。すると次の通り。


 TENMA TA/TATU   I  TO//TORI/TOMAKIRI   WA-(SI/YO)  JA

 天馬立つ。厭わんや。糸切り魔/巻き取りは、ワシや。 


(b) 左端のナシの記号は、底部にトゲが刺さっていると見做し、NASITOGE。左から3、4番目の記号の間の、小さな黒い三角記号も、トゲと見做す。左から4番目の記号は、2本の平行線(NI/RA)とMU(AB23)の合成記号。左から5番目の記号は、2つの波(NAMI)の右側に縦線(I/YA/SI/NO)。右から2番目の記号(I)は、上部の「羽」が4本(YO/SI)に修正されている。


(NASITOGE-α) RU SA [TOGE] (NI/RA-MU) (NAMI-RA)-α RE/MITE [・] (YO/SI)-I DA


 〇 成し遂げ、やるさ。峠、睨む。波らや、見てよ、ヒダ(の神)! 

 〇 成し遂げ、やるさ。トゲ、睨む。涙や、見てや、酔い(の)石だ! 


(c) 左端の双斧の記号につき、上記(a)同様に、TENMAと読む。


 TENMA [・] U NA KA NA SI [・] I

 天馬や、あな、悲しや/ 愛しや!


(d) 右端のTEは「羽」が4対あり、SI/YO-TEとする。


(I) PI NA MA/KURI [・] SI RU SI/YO TE

 生贄や、知るよって。


 聖なるヒダ山を登る話になぞらえて、去勢手術を取り上げている。不運にも死に至る場合は、神への生贄となる旨強調しており、その犠牲者を弔う趣旨と見られる。ナシの記号は、去勢手術と関係あるらしい。



(SY Za 2)  Syme (マリアの南方、沿岸方面)出土の四角い石器。(GORILA V : 64-65)


 GORILA Vに掲載の写真で、上部の文字列に絞って考察する。

 左端の双斧形の記号は、TENMA。左から3番目の記号は、I(*28)の底部にTI(*37)を加えた形で、文脈からI/INOTI。同4番目の記号は、A(301)と見做し、TO/TORI/TOMARIKI。同5番目は「足」が4本のWAで、WA-(SI/YO)。同10は、ナシの記号で、NA。同11番目の「オリーブ」の記号は、RE。すると左から右へ、次の通り。


 TENMA TA/TATU I/INOTI TO/TORI/TOMARIKI WA-(SI/YO) JA [・] JA SU MA NA RE [・] 

 天馬立つ。糸、齢や。命取り、ワシや。取り巻きは、良しや/ 酔いや。休まなれ。


 この石器は、内部が大きく円形にえぐれており、「酔いや」から、酒を捧げる器と見られる。                  


(参考)鳥越憲三郎(「原弥生人の渡来」、310頁)によれば、日本人のルーツを辿る為、中国南部やインドシナ半島の少数民族を現地調査したら、ラワ族(タイ在住)の葬式の歌が、次の通り。


「一生の間あなたはいろいろと仕事をして、精いっぱい働きました。もう静かな所へ行くことでしょう。残したことは、私たちがしてあげます」



(AP Za2)  Apodoulou(アヤ・トリアダの北西)出土の円筒型石器。(GORILA IV : 4-5)


(1)音価


 個性的な合成記号につき、次の通り。


 〇 上部に長い縦棒が4本伸びる、I(*28)の合成記号:I-(SI/YO)。


 〇 中央寄りのPIの記号の変形:頂上が、REに替えてあるので、PI-RE/MITE/SATE。


 〇 基本はNAで、縦に並ぶ点が4~5個、強調された合成記号:点の数を読み加えて、NA-(SI/YO)あるいは、NA-(GO/TE)。


 〇 猫/ 栗を擬人化した記号:MA/KURI。


 〇 右側の4段梯子の記号:(JA/ NU)-(SI/YO)。


 〇 ナシの漫画:底部に「溜まり」があるので、TAMARINASI。


(2)上段 


 以下、左側・右側の区別は、GORILAに掲載の写真による。


(ア)左側


(破損) NA-SI-[・] I-(SI/YO)PI-RE/MITE/SATE NA-(SI/YO) MA/KURI(破損)


(右から左へ)ま/くり よな きれってさ よい [い/や/し/の] しな

 迷うな/まくりなよ、切れってさ。酔いの品。


(左から右へ)なし [α] い(し/よ) きれ/さって な(し/よ)まクリ  

 汝の意志/ 石よ。切れ、去ってナシよ/ 綺麗、生クリ。


 合わせれば、「迷うな、まくりなよ。切れってさ、酔いの品」。「汝の意志/ 石よ。切り去って無しよ。綺麗、生クリ」。


(イ)右側


(破損) KU(JA/ NU)-(SI/YO) NA-(SI/YO)TAMARINASI NA-(GO/TE)(破損)


(右から左へ)こうなり、玉、なしなしよ。焼く。 


(左から右へ)悔しい、なし。しんなり玉なんて。


 合わせれば「こうなり、玉なしなしよ。焼く」。「悔しい、なし。しんなり玉なんて」。


(3)下段


 左側だけ。右側は(不明な記号1つ)+ (点)に限り、省略する。NAの記号は、それぞれ垂直に並ぶ点が4つあるので、(SI/YO)を加える。右手のJAは、四角が3つと見做し、MISIKAKUとの読み換えを視野に入れる。


(破損)PI (I/YA/SI/NO) MI (SI/YO)-NA TE [・] I-(SI/YO)NA-(SI/YO)JA/ MISIKAKU RE/MITE/SATE (?)


(右から左へ)(?)さて短くしよう、ナシ、良い/酔いの。

 養い師の手塩/手並み。見や/みやび。


(左から右へ)(?)嫌味、よしなって。石ナシや、隠し見てさ/短くてさ。


 合わせれば、「さて短くしよう、ナシ、良い/酔いの。養い師の手塩/手並み。見や/みやび」。「嫌味、よしなって」。「石ナシや、隠し見たら、短くてさ」。


(4)総合


 以上を繋げば、


「迷うな、まくりなよ。切れってさ、酔いの品」。

「汝の意志/ 石よ。切り去って無しよ。綺麗、生クリ」。

「さて短くしよう、ナシ、良いな」。「綺麗、ナシよ」。

「こうなり、玉なしなしよ。焼く」。

「養い師の手塩/手並み。見や/みやび」。

「石ナシや、隠し見たら、短くてさ」。「嫌味、よしなって」。

「悔しい、なし。しんなり玉なんて」。


 古代ギリシャには、宦官がいた由で、クレタ文明でもいたのだろう。宦官になるための去勢手術(「無し」の手術)の顛末を描いている。

 従ってこの石器は、去勢手術にまつわる品物。上段の、ナシの漫画の記号には、底部にシミがあり、その左右にNAの記号があるが、陰嚢の底を切った後、左右の睾丸が落ちてくる姿の漫画である。



(IO Za2) Iouktas山(クノッソス近郊。宗教上の拠点)出土の石器。(GORILA V: 18-19)


 四角いテーブルで、外側の四方に、線文字Aが2段に記されている。四方の角に穴がある。「Linear A stone table IO Za2」(INSCRIBE 3D Web Viewer) で画像検索可能。GORILA V: 18に掲載の写真(四方から、a,b,c,d) を元に、次の通り。なお{ }は、破損部分であり、慣用的な表現で補っている。


(1)上段


 a. 左端寄りの「双斧」の絵文字は、A/TENMA。その2つ右、I(*28)は、「頭」の毛3本をKAWA、底部を鏃(ZO)とすれば、I/KAWAIZO。その右隣、「梢に鳥」の記号A(301)は、TO/TORI/TOMARIKI。更に右隣、WAの記号は、下部の縦棒が(3本でなく)4本なので、WA-(YO/SI)。


 A/TENMA TA/TATU I/KAWAIZO TO/TORI/TOMARIKI WA- (YO/SI) JA

 天馬立つ/ 機、糸輪や/ 厭わんや 。「糸、止まりきは世や」/「若いぞ/可哀そう。巻き取りは、よしや」。


 b. NAとした記号は、ナシの底部に、トゲが刺さっていると見做して、NASITOGE。


[・] JA DI/60 KI NASITOGE [・] JA SA

 いや還暦を成し遂げや。やさ


 c. SA {RA ME [・] U NA KA NA SI}

 さ {らめ [や]うな かなし}

  {癒しの女神よ、ササラ波の様に涙が出る。あな/舟、悲しい}。


 d. 左端のIの変形は、I/KAWAIZO。右端のMAの記号は、栗の形なので、MA/KURI。

 

 I/KAWAIZO PI NA MA/KURI

 可哀そう、生贄。クリ(神)や。


(2)下段 


 a. SI RU TE [・] TA NA RA

  知るて [や]  た な ら


 b. TE U TI NU [・] (H)I

  て う ち ぬ [や] ひ

 

 c. DA-?

 だ


(3)まとめ


 以上を合わせれば、次のとおり。


 〇 天馬立つ。厭わんや。機の糸輪や、いや60の還暦、来なんや。ササラ波の様に涙が出る。あな/舟、悲しい。生贄、知る天や、弔って(太鼓を)打ちぬや、ヒダの神!


 〇 天馬立つ。「糸、止まりきは世や」。「若いぞ/可哀そう。巻き取りは、よしや」。「いや還暦を成し遂げや」。 {癒しの女神よ(注1)、ササラ波の様に涙が出る。あな/舟、悲しい}「可哀そう、生贄。クリ(神)や!」(注2)


 以上から、テーブルの四隅の穴は、太鼓の革を張るためだろう。


(注1)頻出するJA-SA-SA-RA-MEは、次の点から「癒しの女神」とした。


 〇外来語:イアーシスは古典ギリシャ語で、癒し、治療。イアソウは、癒しの女神。


 〇漫画: JAを舟、SA-SAは2本のマストか、豪雨。RA-MEは、沈没する舟。  SA-SAを涙の両目と見れば、女性の泣き顔に。


(注2)クリオスは古典ギリシャ語で、lord, masterなので、神と解釈できる。



(PK Za 11) クレタ島東部、Palaikastro出土の四角い石のテーブル。(GORILA IV : 32-34)。


「Stone libation table from Palakastro」で検索すると、ResearchGate等に掲載。また「Social Sci Libre Texts Linear A Georgia Flouda」のサイトで、 8.2 章の図19。

 Palaikastroの背後(西側)には聖なるDikte山があり、ゼウス神誕生伝説の洞穴で知られる。四角いテーブルの上には、土俵の様な円形の縁取りがあり、周囲の四つの側面に文字が刻まれている。

 この石のテーブルには傷や破損が多いので、GORILAの上記頁に掲載の写真や文字列の模写を元に、次の通り。


(a面) 左端の記号が破損しているが、A/TENMAと推定する。その右隣は、TA/TATU。更に右隣は、(TO/TORI/TOMARIKI)-(NI/RA/HASI)。


{A/TENMA} TA/TATU I (TO/TORI/TOMARIKI)-(NI/RA/HASI) WA E [・] A/TENMA DI KI TE TE  [・]


 天馬、立つ。厭わんや。機、糸輪へ [や] 暗示来てて [や]


(b面) { }は 推定によるもの。


  [・] SA/RE [・] PI TE ZO [・] A/TENMA KO {A/TENMA} NE [・] {A/TENMA} 


[し] れ [や] ぴ てん ぞ [や] まてんこ  まてんね  [や] てんま

 知れや、当たったぞや。待てん子、待てんね、寝や。香上げや、天馬。


(c面) SA SA RA ME [・] U NA RU KA NA TI [・] 

   ささ ら め [や] うなるかなし [や]

  (荒海の)癒しの女神や、ささら涙が出るや。唸る悲しみや。


(d面) I PI {NA MI NA ?} SI RU [・] I NA JA PA QA/RO

   いぴ な みな(欠落)しる [や] い な や は ろか

  生贄、皆、知るや。否や、遥か。



 4.銀のピン (KN Zf 31) (GORILA IV : 154-155,162)(クノッソス周辺の墓地Mavro Spelioで発見。ヘラクリオン博物館 540番)


 約15cmの細長い、杖形の銀ピン。「Urii Mosenkis Siver Pin from Mavro Spelio」で検索可能。また「Minoan Golden Needle, Sven Buchholz」で検索すると、二つ目の原典として、GORILAの写真が登場する。この写真は、上下に分かれているが「Sur l'épingle de Mavro Spelio」なら、全体像が見られる。


 A. 上から下へ


 1.上部


 短い区切り[・]は、言葉の区切りとして、I/YA/SI/NO= αで補った。左端が消えている。


(1)音価(変則的な記号)


(左端の「子」の様な、NE(*24)から数える)


 〇 2番目:絵文字として、NIJI(虹)/IWAYA(岩屋)。

 〇 4番目:「洋服ハンガー」記号は、KUの下に縦線、左手側に平行な縦線として、KU-α-(NI/RA)。


 〇 5番目: MI(*73)とTI(*37)の合成記号で、MI/MITI。

 〇 7番目:QA(*16)の字源を「花」と見做し、QA/QANA。

 〇 8番目: 5番目と同じ。


 〇 9番目:〇の上から×。KA/MEを基本に、(KA/ME)-(KESI/KAKUSI)。

 〇 10番目:涙と鏃の合成で、NAZO。


(右端から)


 〇 右端:4本「羽」のI /SEの底部に「鏃」で、(YO/SI)-(I/SE)-(ZO/YA)。更に全体が目の形なので、MEを加える。


 〇 2番目:「南」に似た合成記号は、NA、KU、ZOの合成で、NAKUZO。

 〇 3番目:羽が4枚/5枚。底部が鏃なので、(YO/SI)/(TE/GO)-SE/ZO。

 〇 4番目:DEに2/3本の横縞として、DE-(NI/SA)。


 〇 6番目:TEの「羽」が左右4本ずつに増えた記号:(YO/SI)-TE。

 〇 7番目:PIと見られるが、上部の線が交差するので、SAとの合成で、PISA。


 〇 9番目: A(*08)の上部中央に「点」で、A-α。双斧と見做せば、TENMA。


(2)解読


 上部の記号を左から右へ並べれば、次の通り。


 NE NIJI/ IWAYA [・] DA KU-α-(NI/RA) MI/MITI NE [・] QA/QANA MI/MITI (KA/ME)-(KESI/KAKUSI) NAZO RA [・] (A-α)/TENMA  WA PISA  [・] (YO/SI)-TE SU DE-(NI/SA) 

(YO/SI)/(TE/GO)-SE/ZO NAKUZO (YO/SI)-(I/SE)-(ZO/YA)-ME [・]


 ねえ虹、岩屋、抱くやに。道ねえかな。ヒダ国の 峰の花道、神隠し。そんなら相詫び/アワビ(祝い)さ。よして、既に酔ってんぞ。苦難/泣くぞ。迷いぞや。


 2. 下部


 左端の「双斧」記号から、右へと読む事とする。


(1)音価


 〇 左から5番目の記号:ボーリングのピンの様に並んだ、6つの点の上に横棒。クレタ聖刻文字では、マルが10を表した形跡があり、ピンの杖の形が高齢者を連想させるので「60歳」。


 〇 末尾から3つ目の記号は、上部の右端から2番目の記号の中央を抜いたもので(らせん形の)RAとした。


(2)解読


 A/ TENMA DA RA [・] TI 60 (YO/SI)-TE QA TI [・] TA  SAME ZAME [・] TA YOTE (YO/SI)-(I/SE)-(ZO/YA)-ME [RA] ZO RE/MITE/(SA-α) [・]


 天馬、団らんし。あたらしい(素晴らしい)。チッ、60歳で勝ち/徒歩、やった。さめざめ/目覚めんさ。頼って良いぞ、宵めや。空ぞ、見てや。


 B. 下から上へ


 1. 下部


 右端から3番目の記号をRAとし、また7番目、8番目の記号には、黒い縦長の楕円形に着目し、音価にMEを加えると、次の通り。


[・]  RE/MITE/(SA-α) ZO  [RA ]  (YO/SI)-(I/SE)-(ZO/YA)-ME

 YOTE TA [・] MEZA SAME TA  [・]  TI QA (YO/SI)-TE 60 TI [・] RA DA A/ TENMA


 ⇒ [・] SASI ZO RA MEYOIYA YOTE TA [SI/NO] MEZA SAME TA  [YA] TI QA YOTE 60 TI   [NO]   RA   DA   TENMA


 察しぞ。そら、迷いや、酔ってたし。目が覚めたや。誓ってよ、60路の乱だ。天馬、待てん。


 2. 上部


 左端から9番目は、KAとROの合成で、KAROとする。


[・]  (YO/SI)-(I/SE)-(ZO/YA)-ME  NAKUZO  (YO/SI)/(TE/GO)-SE/ZO DE-(NI/SA) SU (YO/SI)-TE  [・] PISA WA (A-α)/TENMA [・] RA NAZO KA-RO MI/MITI QA [・] NE MI/MITI

 KU-(NI/RA)-α DA [・] NIJI/IWAYA NE


 ⇒ [・]  (YO)-(SE)-(YA)-ME  NAKUZO  (YO/TE)-SE DE-NI SU TE-(YO/SI) [YA] PISA WA (A-α)/TENMA [ I ] RA NAZO KA-RO MI QA/QANA [YA] NE MITI KU-(NI/RA)-α DA [NO]

  NIJI/ IWAYA NE


 よせやめい、苦難に泣くぞ。背負った荷です? 捨てようや、ピサは。天馬、いらん。なんぞ、軽身かな。屋根道に悔んだのう、虹は岩屋の屋根。


 C. 総合


 以上から、次の様なやり取りと解釈できる。


 老人:ねえ虹(が)岩屋(を)抱くやに(見える)。道ねえかな。ヒダ国の峰の花道、神隠し。そんなら相詫びさ/アワビ(祝い)さ。


 番人:よして、既に酔ってや。苦難に泣くぞ。迷いぞや。


 老人:天馬(雲)、団らんし。


 番人:素晴らしい。チッ、60歳で勝ち/徒歩、やった!


 老人: さめざめ、目覚めんさ。


 番人:頼って良いぞ、宵めや。


 老人:空ぞ、見てや。 


 番人:察しぞ。そら/空、迷いや。酔ってたし、頼めんさ。


 老人:覚めたや。誓ってよ(お迎え)近いよって(感じるので)、60路の乱だ。天馬、待てん。


 番人:よせ、やめい。泣くぞ。背負った荷です? 捨てようや、ピサ(ナップサック:古典ギリシャ語で、ピラ)。天馬、いらん。


 老人:なんぞ軽身かな。屋根道に悔んだのう、虹は岩屋の屋根(やった)。


 クレタ島の聖山たるイダ山で、老人が、虹の下に岩屋を発見して中に入り、匿われた。酔って道を見失ったらしい。

 この岩屋は、最高神ゼウスの生まれた直後に匿われた、伝説の洞窟(Idaean Cave)と見られる。検索して洞窟の入り口を見ると、アワビに似た形であり、お詫び/アワビ/岩屋、との掛詞が成立する。

 番人は、老人の還暦のお参りと理解するが、酔っており、夕方なので、その晩は岩屋を頼れとして、背中の荷物を置くように指示する。

 上部、右から2つ目の「南」の様な記号、また下部、右から3つ目の「南」から中身を抜いた様な記号は、双方共にナップサックの漫画で、後者は背中から降ろした姿だろう。

 ピンの形が老人の杖、また銀の素材が白髪を連想させる。装飾品で、還暦記念の品物。



 5. Mavro Spelioの金の指輪 (KN Zf 13)(GORILA IV : 152-153,162)大城道則・編著「図説 古代文字入門」河出書房新社、2018年。116頁の図4。


「Golden ring Mavro Spelio」で検索可能。美術品の様な金の指輪で、線文字Aが、淵から中央に旋回する様に刻んである。曖昧な記号が多い。


(1)音価


 記号は、外側から時計回りに旋回し、中心に向かうが、外側から並ぶ順番に、①~⑲を付す。また、(I/YA/SI/NO)の略として、αを使う。


 ① A。又は双斧と見做し、TENMA。

 ② RE/ REYA。またはTI-α。更にMITE/SATE。

 ③ NEMU。


 ④ SI。あるいはRE。

 ⑤ 60-α。

 ⑥ 線文字A(301)としてTO/TORI/TOMARIKI。または縦棒に絡む「巳」で、MI-α。


 ⑦ PIあるいはMA-TI-RE。

 ⑧ KE。あるいはTI-RE-α。

 ⑨ PA。あるいはRO-α。


 ⑩ JA。

 ⑪ TA。

 ⑫ ME/KU/SA。


 ⑬ I。

 ⑭ TENI。

 ⑮ MU/RI。


 ⑯ KU/RO。

 ⑰ 記号①と同様で、A/ TENMA。

 ⑱ KU/JA。

 ⑲ KU-SO-α。


(2)解読


(ア)時計回り:外側から


 A/ TENMA REYA / (TI-α)/ MITE/ SATE NEMU SI/ RE 60-α TO/TORI/TOMARIK/I/ (MI-α)

PI / (MA-TI-RE) KE / (TI-RE-α) PA / (RO-α) JA TA ME/KU/SA I TENI MU/RI KU/RO

 A/ TENMA KU/JA KU-SO-α


 ⇒ TENMA MITE NEMU SI/ RE 60-α TOMARIKI MA-TI-RE TI-RE-α RO-α JA TA

 SA I TENI MU KU TENMA KU/JA KU-SO-α


 天馬見て、眠れ。60、行き止まり。混じれん、散れん。呪いやった。最低に向く。待てんや、クソや。


(イ)反時計回り:中心から


 KU-SO-α  KU/JA A/ TENMA KU/RO  MU/RI TENI  I  ME/KU/SA  TA JA PA / (RO-α)

 KE / [TI-RE-α] PI / (MA-TI-RE) TO/TORI/TOMARIK/I/ (MI-α) 60-α  SI/ RE NEMU

REYA / (TI-α) / MITE/ SATE  A/ TENMA


 ⇒ KU-SO-YA KU/JA MATEN KU/RO MU/RI TENI I ME/KU/SA TA JA RO-α KE / (TI-RE-α) MA-TI-RE TO/ (MI-α) 60-α SI/ RE NEMU REYA/ MITE TENMA


 約束、待てん。苦労、無理にて。手に姫/秘めたや。慰労、ケチれんや。散れば、富や。60や、知れ、眠れや。見て、天馬! 


(ウ)読み換え


 記号⑬につき、上部の縦棒3本をKAWAとし、下部の逆さL形を2(I/YA/SI/NO)として、KAWA-2αと読み換える。


(a)時計回り:外側から


 A/ TENMA  REYA / (TI-α)/ MITE/ SATE NEMU  SI/ RE 60-α TO/TORI/TOMARIK/I/ (MI-α)

PI / (MA-TI-RE) KE / (TI-RE-α) PA / (RO-α) JA TA ME/KU/SA I/ (KAWA-2α) TENI MU/RI

KU/RO A/ TENMA KU/JA KU-SO-α


 ⇒ TENMA MITE NEMU SI/ RE 60-α TOMARIKI MA-TI-RE TI-RE-α RO-α JA TA SA

 KAWA-2α TENI MU/RI KU/RO TENMA KU/JA KU-SO-α


 天馬見て、眠れ。60、行き止まり。混じれん、散れん。呪いやったさ。

 可愛い手に、無理(と)苦労。待てん。悔しい、クソ。


(b)反時計回り:中心から


 KU-SO-α KU/JA A/ TENMA KU/RO  MU/RI TENI KAWA-2α  ME/KU/SA  TA JA PA / (RO-α)  

KE / [TI-RE-α] PI / (MA-TI-RE) TO/TORI/TOMARIK/I/ (MI-α) 60-α  SI/ RE NEMU

REYA / (TI-α) / MITE/ SATE  A/ TENMA


 ⇒ KU-SO-α KU/JA TENMA  KU/RO  MU/RI TENI KAWA-2α ME/KU/SA TA  JA RO-α

KE / (TI-RE-α) MA-TI-RE TO/ (MI-α)  60-α SI/ RE  NEMU REYA / MITE  TENMA 


 約束、待てん。苦労、無理にて。可愛い姪だ、やろうや。ケチれんのう。散れば、富や。60や、知れ、眠れや。見て、天馬! 


(3)まとめ


 当時の還暦は偉業で、大きな達成感と感慨を伴った筈だが、実際に到達した複雑な心境が表現された、特注の記念品だろう。中央の記号は「くそ」とも読めるが、金の素材と螺旋形が、これを演出している。

 時計回り、反時計回り、合わせ読むと、この金の指輪を、世話になったお礼に、姪に託す遺言と理解できる。



 6.青銅のボウル(KO Zf2)(ハニア博物館。1385番。Mitsotakis コレクション) (GORILA IV : 158-159 )。浅い器で、上部の淵に文字。「Linear A bossed bowl Chania Museum」で画像検索すると、文字の再現まで見られる。


(1)左から右へ(単純な解釈)


 左端から5番目の記号が不明だが、欧米の研究者にならい、KAとすれば次の通り。


 A RA KO KU KA WA SA TO MA RO AU TA DE PO NI ZA

 アラこく かわ  さと まろ あおた で ぽにざ 

 アラシヤ国、川里、マロ(村)。青田(銅)工房の紅座

 

「AU-TA」は銅山。線文字AのDE(*45)は大きな建物のイメージなので「工房」、PO(*11)の字源は「胸」なので「紅」と解した。


(2)左から右へ(精密な解釈)


(ア)変則的な記号が多いので、各記号に、左から右へ①から⑯まで番号を付し、次の通り、音価を調整する。(「*」は線文字A・Bの共通記号)


 ①(*08):A。

 ②(*60):RA。

 ③(*70): KO。

 ④(*81): KU。


 ⑤丸い手鏡の上部、左右に触覚:MA(*80)とQA(*16)の合成記号と見て、MAQA。 あるいは円(MARU)とSA(*31)の合成記号とすれば、MARUSA。


 ⑥ WA(*54)の「足」を、通常の3本から5本に増やした記号:WA-2(I/YA/SI/NO)あるいはWA-(NI/TE/GO)。

 ⑦ (*31): SA。

 ⑧ (*05):TO。

 ⑨ クリの実に、両目と両耳を書いて擬人化した記号:MA/KURI。

 ⑩ 十字(*02): RO。

 ⑪ (*85)の内部、右手に横棒:AU-(I/YA/SI/NO)。

 ⑫ (*59)の下部に、短い斜線:TA-(I/YA/SI/NO)。

 ⑬ (*45): DE。

 ⑭ (*11): PO。

 ⑮ (*30): NI。

 ⑯ (*17): ZA。


(イ)すると、次の通り修正される。


 A RA KO KU MAQA/MARUSA WA-SINO/NI SA TO MA/KURI RO AU-(I/YA/SI/NO) TA-(I/YA/SI/NO) DE PO NI ZA

 アラシヤ国。優るワシ/ワニ/倭人の里、マロの青屋台で、紅座。


(ウ)KO-KUを国と解釈すれば、青銅器時代、キプロスは、アラシヤと呼ばれたので「A-RA KO-KU」はキプロスだろう。銅の重要な産地であり、周辺地域への輸出で有名だった。従って、記述は、ボウルの製作者の宣伝だろう。

 因みに、紀元前2000年頃、キプロスに近い地中海沿岸の都市ウガリットの言葉で「国」は、ローマ字表記なら ktで、KOTHと発音された。(出典:ChatGPT)従って、アラシヤではKO-KUだったと推定される。


(エ)キプロス南部(ラルナカの西36キロ)にマロ―ニ(Maroni)川が流れており、マローニ渓谷の海岸沿いに、青銅器時代晩期からの集落があり、銅を製錬していたらしい。従って、WA(*54)から作った合成記号⑥は、マローニ川の入り江の扇状地を模している可能性があろう。

「マロ―ニ」は、仏語などで「栗」を意味するので、⑨の記号は、栗の漫画と見られる。


(出典)Alison South-Todd, Late Bronze Age Settlement patterns in Southern Cyprus : the First Kingdoms? Cahiers du Centre d’Etudes Chypriotes, 2002, 32, pp59-72.


(オ)記号①から③には下点があり、繰り返し記号とすれば、A-A-RA-RA KO-KO-KUとなり、「あーらら、ここって、優る倭人の里、マロの青屋台で、紅座?」。


(3)右から左へ


 合成記号の音価を調整しつつ、次の通り。


 ZA NI PO DE TA-(I/YA/SI/NO) AU-(I/YA/SI/NO) RO MA/KURI TO SA WA-(NI/TE/GO) MAQA/MARUSA KU KOKO RARA AA

 さんぽ でたや あお-(い/や/し/の)ろ ま/くり と さ わ-(に/て/ご) 

 まるさ ここらならなあ

 散歩に出たや、青い、のろまと。沢に泊まるさ、ここらならな。

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